第12話 ゴブリン狩り

「キアさんが、一緒にゴブリンの退治に来てくれるってよ!!」

 

 「おお!テンション上がるな。」


 「キアさんがいればゴブリン退治なんて楽勝だな。」


 「楽勝だから、俺たちはギルドで休んでるか!」


 「そうだな、頼んだキアさん!」


 「いや、何でだよ!」


 こんな感じのやり取りが、いつもの感じだ。小さい頃から顔見知が多い生活みんな俺を可愛がってくれた。しかも戦闘の才能も認めてくれている。


「冗談だよ。さあ、よろしく頼むよキア。」


「ええ、行きましょうか。」


「おう!」


 最年少だがこういう時は俺が隊長として行動する事がほとんどだ。まあ、最年少とはいうが、前世から考えたら最年長になるんだろうな。この世界は前世と違って安全という訳ではない。だから平均寿命も短いようだ。ギルドにいるメンバーも16〜35歳とかだろう。それ以上になると引退するか、安定した職につくか、死んでしまっている事になる。


```


 *****


 森には久しぶりに来るな。ゴブリン昔は悪魔のように強いイメージだったけ修行を始めて少ししたぐらいにはもう雑魚にしか見えなくなったんだよな。


「ねぇ、今回のゴブリン討伐って何匹ぐらいいるの?」


「ざっと100匹はいるって噂だぞ、時間かかりそうだな。」


「100匹だと群れを束ねている、ボスがいるんじゃないか?」


「ドス・ゴブリンとか言われている上位種か?」


「そうそう。」


「どうだろうな」


 ドス・ゴブリンがいるなら少しは修行になるかもな。


「おお、いたぞ。あれは村か?」


「ゴブリン達、森に村を作っていたんだな。」


 俺はあの日から、ゴブリンを観ると非常に気持ち悪く、軽蔑した気持ちになるようになっていた。ある種トラウマからくる憎悪に近いだろう。


「とりあえず、村を全壊させるか。」

みんな下がっていてくれ。


「子供のゴブリンもいるぞ、いいのか?」


「わかっている、でもゴブリンはゴブリンだ。」


「フレアーゾーン」


目の前が火の海に染まり、ゴブリンの村は一瞬で焼けた。


「キアさん、普段は穏やかで優しいんだけど、ゴブリンを目の前にするとえげつないんだな。」


 ん??炎の中に何かいるな。

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