第24回 頭に「ね」のつく映画といえば?

 頭に「ね」のつく映画ってなんだろう、と考えた時、一番最初にひらめいたのは「ネバーエンディングストーリー」でした。


 エンヤの曲がかかって、白い毛で覆われてフサフサの竜・ファルコンに乗って、少年が「本の中の世界」を旅する物語……確か「モモ」と同じくミヒャエル・エンデが原作で、学校の図書館に原作小説『はてしない物語』があって、読んだんだよなあ……とか記憶が蘇りました。


 でも今回は「ネバーエンディングストーリー」ではなく、あえて別の作品にします。


 頭に「ね」のつく映画、紹介するのは「NEXT -ネクスト-」です。


 原題も「Next」。


 2007年のアメリカ映画。監督はリー・タマホリ、出演はニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビール、ピーター・フォークほか。


 クリス・ジョンソンは、ラスベガスのカジノでマジシャンをしています。


 実は、彼は「2分先の未来を知る」ことのできる超能力者。

 普段はその能力を隠して、フランク・キャディラックという偽名で「普通の人」に扮して暮らしています。


 ある事件をきっかけに、クリスの「未来を予知できる能力」に気付いたFBI。


 FBIの女性捜査官・フェリスは、ロサンゼルスに核兵器と共に潜伏したテロリストを探し出すため、クリスへ捜査協力を依頼します。


 面倒事に巻き込まれたくないクリスは、彼女の依頼を拒否して逃げました。

 ですが、テロリストグループもクリスの能力を知って、彼の命を狙うことになるのです……。


 逃亡生活の中、クリスは、リズという美しい女性と出会い、互いに惹かれて恋に落ちます。


「2分先の未来」しか予知できないはずのクリスが、何度も夢に見て、なぜか「ずっと未来に出会う」ことを予知できていた、不思議な女性・リズ。


 しかし、FBIのフェリスは、リズを「クリスの関係者」として認識し、接近しようとしてきたため、クリスはリズに真実を話し、彼女を逃がします。


 FBIを監視していたテロリストたちも、リズを「クリスの関係者」として、捕まえ、身体に爆薬を巻き付けて、人質にしました。


 リズが捕まった以上、テロリストグループと戦わなくてはいけなくなったクリス。

 予知能力を使って、攻撃をかわしながら、監禁されているリズと、隠された核弾頭を見つけるべく奮闘するのですが……といったサスペンスアクション作品です。


「予知能力」という設定ゆえに、ラストにひとひねりしてあるのも、面白いところ。


 ところで、「2分先だけ未来が予知できる」という能力を、ビジュアル化するとどうなるか?


 内部の詳細を知らないテロリストのアジトに潜入したシーンで、いくつもある選択肢のうち「自分が失敗した2分後の未来」を潰していくので、迷わずに安全で正しいルートを進める……という設定を「アジトの入口で、クリス(ニコラス・ケイジ)が何人にも分身して、全員がバラバラの道を進んでいき、行き止まりや敵にぶつかった分身が次々に消えていく」という映像で見せてくれるのです。


 ひとつの画面の中に、無数のニコラス・ケイジがあちこちにスタスタと歩いて行く……なかなかの貴重映像。抜群のインパクトです。


 こういうスクリーンセーバーほしいかも。


 ……やっぱりいらないかも。

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