第17回 頭に「ち」のつく映画といえば?

 もしも、手を触れずに物を動かせる“超能力”に目覚めたとしたら、何に使います?


 そして自分が男子高校生だったとしたら。


 ……エロいこと思いついたヤツ、正直に手を挙げなさい。


 そんな流れで(どんな流れだ)、頭に「ち」のつく映画、今回は「超能力学園Z」を紹介します。


 1982年のアメリカ映画。原題は「Zapped!」


 監督・脚本はロバート・J・ローゼンタール、出演はスコット・バイオ、フェリス・シャクター、ウィリー・エイムズ、ヘザー・トーマス、スキャットマン・クローザーズほか。


 内気な男子高校生のバーニーが、高校の実験室でマウスの実験中、ちょっとした爆発事故を起こし、気化した薬品を吸ってしまいます。

 帰宅後、ふとしたことで、手を触れずに物を動かせる超能力テレキネシスを手にいれたことに気づくバーニー。


 翌日、爆発事故で散らかったままの実験室を、「超能力」を使って掃除していると、窓の外から親友のペイトンと、生徒会長の女子・バーナデットに目撃されてしまいました。


 バーニーは、突如として身に着けた超能力のことを、ペイトンとバーナデットに打ち明け、このことは3人だけの秘密にしようと誓います。


 それ以来、バーニーは超能力を使って、野球部の試合で活躍したり、バカにした相手に超能力を利用して仕返ししたり、女の子の服のボタンを外したりと、ちょっとエッチなイタズラを堪能。


 以前は内向的でしたが、超能力のおかげか、行動的になったバーニーは、バーナデットを誘って遊ぶうちに親しくなりました。


 しかし、卒業パーティの前日、ペイトンが大学生とルーレットで勝負することになり、心配するバーナデットをよそに、バーニーはペイトンと会場へ向かいます。


 当然、ルーレット勝負は、バーニーの超能力によるイカサマです。

 勝負に勝ち続けるペイトンが、さらに儲けようとしたため、バーニーは超能力でルーレット台を壊して、会場を後にしました。


 超能力をギャンブルに使ったことを反省したバーニーは、喧嘩していたバーナデットと翌朝和解しました。

 その後、卒業パーティーに参加して、2人で手を取り、ダンスを踊るのです。


 その直後に、ペイトンが女子生徒とトラブルを起こしたので、バーニーが超能力で相手のブラジャーを外して親友のピンチを救い、相手の生徒が腹いせにペイトン目がけて投げた物がバーニーの頭に当たり、カチンと来た彼は超能力でパーティー会場を大混乱に……といったお話。


「手を触れずに物を動かせる超能力」を手に入れた少年が、やりたい放題の上に、可愛い彼女までゲットしちゃうというSFコメディです。


 男子高校生が、突然手に入れた超能力で、女の子を脱がしたい放題!という設定は、当時、思春期のオトコノコのハートにズキュンと来たものでした。

 今じゃあ、クライマックスで女の子のオッパイだパンツだ、というのは、間違いなく地上波では放送できないですよね(昔はフツーに放送してました)。


 ペイトンのセリフで、


「人生とは、時にタマネギに似ている。一皮むけたと思ったら、涙が出るもんだ」


 ってあるんですけど、上手いこと言いますよねえ。

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