第17話 早咲き桜が咲けば(13)

「別に私は貴方のことをナンパしたい訳ではいです! 私は貴方のような顔の人は好みではありません!」と。


 私は山下光流は。


 本当は彼の顔、容姿が大変に好みだけれど。


 依然彼と、お会いした時とは打って変わり。


 彼の性格の方が、私の顔が強張り、不快感を募らせるほどの悪態ぶりだから。


 私山下光流は彼に対して我慢しきれずに罵声を吐き、吠えてやったよ。


『ワンワン』とね。


 でもね、私の荒々しく高ぶった気の方は、未だ収まりつかない。


「貴方はいつも、自分へと話しかけてきた女子はみな。自分に気があると思っているのならば。貴方は~、少しばかり自信過剰過ぎないかしら? 貴方が自分自身で思っているほど。容姿端麗ではないと。私は思いますけどね」と。


 私は自信過剰な魔王さまへと。


(お願い)


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