概要
女子高生は毎朝弓道場に現れる幽霊に恋をする
九州の田舎の高校に転入した﨑里裕佳子は、いつも弓道場でひとり朝練に励む袴男子が気になっている。弓道部員でもあるクラスのムードメーカー、川野章に尋ねてみるが心当たりがないと言われ、しかも章にはその袴男子が見えなかった…… イソヒヨドリが鳴くある小さな町で、裕佳子、章、”袴の彼”、そしてクラスメイトたちが織り成す、ミステリ風味の青春の一幕。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!えぇっ? これ無料で読めるの!?
無料で読めるの!? 無料で読んじゃったけどいいの!? って感じです(笑
めちゃくちゃ面白いです!
読み終わったあと、よく思いつくなぁこんな話……と呟いてしまいました。
主人公裕佳子に思い切り前のめりになって感情移入しながら読みふけりました。
時に応援し、時にハラハラと見守り……。
そもそも自分は、作者さんの短編「ごう、ごうとうなる」を最初に読んだ者です。
それが実はサイドストーリーと知り、本作「イソヒヨドリの町で」を読むに至りました。
フラフラと花の蜜に吸い寄せられるハチのように、作者さんの描く風景に惹かれたのです。
あとから知ったのですが、この作品は「東京創元社×カクヨム 学園ミステ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!思ってたのと違った。でもそれが良かった。
最初は、「思ってたのと違う」と思いました。
「あれ、今回の学園ミステリ大賞って、『この世に存在しないような特殊能力を扱った作品は対象外』なのでは?これはライバルが1人減ったな…ぐへへ」と、非常に打算的に考えていた次第。
しかしぐいぐい引き込まれる。そして、タグの「同性愛」。読み始めた時にはあまり意識しなかったため、前半の山場で目玉が飛び出るほど驚き、飛び出たまま読み直し、伏線に気付いて「確かにミステリーだ」と納得。そこからはひたすら登場人物に感情移入してしまい、ハラハラドキドキでした。
『この世に存在しないような特殊能力』部分も、どちらかというと心象風景というか、思春期なら誰もがうっすら…続きを読む