第45話こんなに可愛い女の子が居るわけないだろ!
俺は自分のイチモツをディーブ王子にたまたまを装って触らせた。
瞬間俺の正体が男だと分かると、ディーブ王子は全身に嫌な汗を滝のように流しながら、勢いよく立ち上がった。
「お、おま!アークちゃん!俺を騙したのか!?」
「えぇ!ディーブ王子♡騙したってなんですかぁ?僕はディーブ王子の事をなんて一切騙してないよぉ?」
「だ、だってアークちゃんの股間に……」
「ん?おちんちんがついてたって事?」
俺がそう言うとディーブ王子は首が取れるんじゃ無いかと不安になるほどの勢いで首を縦に振った。
「え?それがどうしたのディーブ王子?逆にディーブ王子に聞くけど、僕って可愛い?」
「え?う、うん。それはもちろん……」
「だよねぇ!だって僕が世界で1番可愛いもんねぇ♡それでもうひとつ聞くんだけどぉ、僕におちんちんが付いてると分かった今は僕の事どう思う?僕可愛くなくなっちゃった?」
「ち、ちが……そんな事ない!アークちゃんが世界で1番可愛いよ!」
「よかった!」
そう言って俺はわざとらしく喜んだフリをした。
「それにディーブ王子、こんなにも可愛い僕におちんちんが付いてたら、その方がお得じゃ無い?」
「お得……」
「そうそう!お得だよ!」
「そうなのか……。アークちゃんが言うなら多分その通りなんだろうな!」
「それにディーブ王子、王子はさっき僕が世界で一番可愛いって言ってくれたじゃ無いですかぁ♡」
「うん!アークちゃんが世界で一番可愛いよ!」
「それで僕は男の娘じゃないですか、それなら女の子より男の娘の方が可愛いのが、世界の真理とは思いませんか?」
俺がそう謎理論を展開しながらディーブ王子の身体に優しく触れた。
「……………………そうか、そうなのか!俺は考えたことも無かったけど、世界で一番可愛いアークちゃんが男の娘なら、女の子よりも男の娘が可愛いのは当たり前なのか!」
「うん!そうだよその通りだよディーブ王子!」
「そうか!女の子よりも男の娘の方が可愛いのか!」
いや!楽すぎだろ!
おい王子本当にこれでいいのか?
俺はお前が女泣かせのヤリチン野郎っていう想定できたから、まだまだ攻略の仕方あるんだけど……
今やったのってちょっとしたボディータッチぐらいだぞ?
コイツ本当に妾が何人も居るのか?
俺には童貞を拗らせすぎて、パパ活女子(男子)にガチ恋してる変態にしか見えないんだが……
まぁなんにせよ俺としてはこのままどうにかこうにか、エリス様から手を引く流れになったらいいんだけどさ……
「そう言えばディーブ王子って、今度確かエリス姫様と結婚するんでしたよねぇ?」
「え、あ……うん。あ!で、でも勘違いしないでねアークちゃん!俺が結婚したいって言ったんじゃなくて、パパが王国の姫と結婚しろって言って来て……」
「そうだったんだぁ。それじゃあディーブ王子はエリス姫様と結婚したく無いの?」
「そ、それは……そりゃ俺も結婚とか出来るならしてみたいけど、するなら出来れば愛のある結婚がいいなって……。いやまぁ、無理なのはわかってるんだけどさ。それにそのエリスって子も含めて、僕が今まで会ってきた女性達って全員俺が王族だからっていい顔してたけど、なんだかんだで顔に俺の事が嫌いって書いてあってさ……」
「そっかぁ……それは辛いねディーブ王子ぃ♡」
「うん。で、でも!アークちゃんは俺にも嫌な顔せず会ってくれて俺は嬉しいよ!」
まぁ別に俺は同じ男としてそこまでディーブ王子には不快感感じないしね。
「それは違うよディーブ王子」
「違う?」
「ディーブ王子はきっと多分まだまだ多くの人に会ってないからそんな風に勘違いしてるだけで、世の中には僕みたいに王子と仲良くしてくれる人はいっぱいいるよ!そうだなぁ……例えば僕みたいな可愛い男の娘と会ってみたらいいんじゃ無いかな?」
「アークちゃんの言うことなら信じたいけど、本当にだ、大丈夫かな?」
「そうだなぁ〜♡そんなに不安ならまずはディーブ王子は自身を付けることからして行こうか!まずはそのお腹とかどうにかしてみたらいいんじゃ無いかな?」
そう言って俺はディーブ王子お腹を軽く人差し指で突いた。
「身長は痩せたら相対的に今より大きく感じるし、それでも気になるんだったら底が厚い靴とか履いてみるのもいいかもね♡」
「そ、そうだよね……まずは痩せないとだよね」
「それと僕が見た感じ、ディーブ王子は清潔感が足りないね!」
「清潔感?」
「そう!服装とかその辺は王族ってだけあって良いんだけどぉ、やっぱり僕個人として1番気になるのは頭かな?」
俺がそう言ってディーブ王子のてっぺんハゲを見つめると、王子は恥ずかしそうに頭頂部を両手で隠した。
「ディーブ王子僕としては全然ハゲててもいいとは思うんだけどね?今の王子みたいに中途半端にハゲてるのは正直言ってそこまで好きじゃ無いかな?そりゃもちろん王子的には少しでも今ある髪を残したいってのは分かるんだけどぉ〜、僕的には全部剃っちゃった方がカッコいいとは思うけどね♡」
「ほ、本当に?」
「うんうん!なんだか微妙に髪を残してるよりかは、全部綺麗に剃っちゃってる方が僕はカッコいいと思うけどなぁ〜♡」
俺がそう言うとディーブ王子は決意に燃える目をしながら立ち上がった。
「わかった!俺頑張るよ!だからアークちゃん……」
「ディーブ王子それ以上はダメだぞ!僕はね今世界中の皆んなに僕の可愛さを見せつける為に旅をしてるんだ!だからディーブ王子のその気持ちには答えられない……だってアークは誰かのアークじゃなくて、みんなのアークじゃ無いと!それにもしディーブ王子がそれでもそれ以上先を話すのなら、残念ながら僕は2度と王子とは会えなくなっちゃうかな♡だから、ごめんね」
「そっか……」
ディーブ王子は分かりやすく項垂れた。
う〜ん、さてこれからどうするか……
流石にここまで焚き付けといてこれは可哀想だよな。
………………そうだ!
「けどその代わりにディーブ王子には、僕のファン第1号にしてあげる♡」
「ファン第1号?」
「そう、その証は世界で1番僕の事を愛している人の証だよ♡」
「そうか、俺がアークちゃんのファン第1号か……」
そうしてニマニマと笑みを浮かべるディーブ王子を横目に、俺は今後の事を考えていた。
多分これで王子は大丈夫だとは思うけど、やっぱりそうか……現国王がラスボスか
いや〜マジでどうしよう。
今の俺に現国王を納得させれるだけの手札はないぞ……
まぁ、まだ結婚式までにはあと少し時間がある、それまでにどうにかこうにか思いつけばいいんだけどな……
「それじゃあディーブ王子、僕はそろそろ帰るね!これ以上ここに居るとメイド長が怒っちゃうから!」
「そうか……わかった。アークちゃん帰りも送ろうか?」
「う〜ん帰り道覚えてるから大丈夫かな♡」
「そっか……」
「それじゃあね!またねディーブ王子♡」
「……!ま、またねアークちゃん!」
そう言って俺はディーブ王子に手を振り扉に手を掛けた。
そこでくるりと振り返り王子に一言呟いた。
「ディーブ王子!僕ディーブ王子の言ってた好きな人と結婚したいって意見とっっっっても!素敵だと思ったよ!僕も結婚は好きな人とするのが1番だと思うよ!だから!王子も頑張ってね♡」
「う、うん!俺頑張るよ!」
そう返事を返して来た時のディーブ王子の顔は、初めて会った時とは違いやる気に満ちて何処かかっこよかった。
「それじゃあ最後に僕からディーブ王子に1つだけアドバイスをあげるね♡ズバリ!お父さんとかお母さんの言いなりになってる人は正直モテないから、ちょっとずつでもいいから、お父さんの操り人形になるのやめた方が僕はいいと思うよ〜!それじゃあね!」
そう言って俺はディーブ王子の部屋の扉を開いて、小さく手を振りながらディーブ王子の部屋を後にした。
その後メイド達に用意された部屋に戻ると、他のメイド達に守ってあげられなくてごめんなさいと抱きつき謝られた。
俺の良心に5000のダメージが入った。
超弩級エロゲの悪役転生〜転生チート野郎に婚約者と妹をNTRない様に全力で頑張ります〜 なべたべたい @nabetabetai
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