第24話変態集団である

「なんか思ったより大事になったな……」


俺が私怨で色々ぶっちゃけてから大体1年と数ヶ月、あれからキール王子は俺に言われたところを探すと、色々証拠の数々が発見されて、それを国王陛下に進言したところ、ついでにルイワ伯爵家の事も調べておこうと言われて、捜査が始まればなんか思ったよりもデカいものが釣り上げられて、なーんかゲーム本編でもちょくちょく出て来ていた闇の組織的な所にも所属していたらしいんだけど、キール王子が某青い猫型ロボットばりに、白い猫耳メイドである俺に頼って来たので俺は、


「しょうがないな〜キール太君は、テレレテッテレ〜♪闇の組織の本拠地の場所」


本当はその辺の面倒事は、主人公様に押し付けるつもりだったけど、自分の手で片す必要が無くなったので、とあるキャラの好感度アップイベントだけど、普通にそう言う組織は他にも何個か出てくるし、別に一個ぐらい無くなっても大丈夫の精神で、俺の知っている情報はぜーんぶバラしてやった。


そしてついでにその組織のボスの部屋にある、アイテムが欲しいと思っていた物だったので、それは情報の交換条件としてキール王子に取って来て貰った。


「けど、流石に本拠地に居る強い敵の数とどんな武器を使うとか、全部バラしちゃったけどよかったのかな?そう言うのって初見クリアしたい物じゃ無いのかな?」


とは言っても俺も全部覚えている訳じゃないんだし、漏れた情報も幾つかあるだろうと思い、ネタバレしまくった件は忘れる事にした。


そんなこんなで自室でボーッとしていると父上に呼ばれた。


「おい、アクトそろそろ出発の時間だが、準備は出来たか?」

「もちのろんじゃないですか父上!」

「…………おい、アクト」

「どうかしましたか父上?」

「流石に今日はその辺な服で行くのは辞めなさい」

「な、何故に?父上!何度も言いますがこの服は……」

「分かっている!分かった上で、流石に今日は不敬に当たるかもしれん。着替えて来なさい」


その真剣なリッツの表情を見たアクトはこれはダメだなと思い、最近は殆ど着なくなった男物の服を見に纏った。


「にしてもお前らの中では変な格好をするのが流行っているのか?」

「どうしてですか?」

「アクトお前はもちろんのこと、シャーロットの奴も何処で手に入れたか分からん際どい服を着てるし」

「お兄様からプレゼントされたので、アレはシャロの宝物です!」

「はいはい、それにこの前の件の指揮をしていたキール王子の衣装が、何故か女性物の水着の様な物にプラスして、頭にアクトのよく付けている耳っぽいやつの長いバージョンみたいなのを付けていたしな」

「父上、それは女性物の水着っぽい何かでは無く、バニーガール衣装って言うんですよ」


それを聞いたリッツは嫌な顔をした。


「もしかしてだが、その変な衣装も……」

「はい、俺からのプレゼントですね」


それを聞いたリッツは先程以上に嫌な顔をして、大きなため息を吐いた。


「そうか……ならゲイルも不安も分かるな」

「お義父さんの不安?」

「ああ、自分の娘、つまりはユウリちゃんもいつか変な服を着だすんじゃないかってな……」

「なるほど……」

「?ユウリちゃんも流石に人前だと恥ずかしいって言って表には出して無いけど、確か服の中に来てましたよねお兄様?」

「ああ、そうだな。ユウリに渡したのは確かふんどしだったっけな?」


元は主人公専用アイテムだったけど、案の定こっちでそう言う制約とか無くて装備できたのはよかったよな。

あんなんでも簡単に取れる割には性能は破格だからな


「そんな物を渡していたのかお前は……」

「でもユウリは服で隠れる物だったって喜んでたぞ?」

「ユウリちゃんもせっかくお兄様に貰った物なんだからもっと出せばいいのに!」

「こら、シャロ!そんな事したらユウリが変態になるだろ!」

「ごめんなさいお兄様……」


そんな2人を見たリッツは、いつの間にか自分の子供達が変な方向へと突っ走っている事に、そしてそれがもうどうにもならないレベルの所まで行っている事に気が付き1人絶望した。


そんな事をしていると俺達の乗っている馬車は王城へと到着した。

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