第23話私怨と死罪+キャラ紹介①
エリス様を引き連れてキール王子の自室へと戻ると、そこには白のバニーガール衣装を着込んだキール王子の姿と、それを見て引くユウリと爆笑しているシャーロットの姿があった。
「はーい!という訳ですが、」
「いや、どういう訳だよ!トイレに行っただけなのにやけに時間が掛かってるなとは思っては居たが、何でそれでアクトお前がエリンを俺の部屋に連れてくるなんて状況になるんだよ!」
「んーそうだな。めちゃくちゃ簡単に言うとだな。お前らはルイワ伯爵って知ってるか?」
それを聞かれたキール王子とシャーロットとユウリは、互いに顔を見合わせて頷いた。
「それはよかった!そこの夫人?がさ、俺の事を見た瞬間いきなりグズだのゴミだの暴言吐いて来やがってよ。最初は俺も優しいからその無礼を無視してやったってのに、今度はいきなり人の襟首掴んだ挙句人の顔見て、唾を飛ばしまくって笑いやがったんだ。まぁね、そこで俺は決めたわけよ。あールイワ伯爵家潰そう。ってな」
「いや、お前それは流石に……」
「そうですよね王子!お兄様を侮辱する者にはもっと重い罰を与えるべきですよね!」
「今回は私もシャーロット様の意見に賛成ですね」
「お前ら……マジやべぇな」
2人の意見に引き気味のキール王子だったが、今回の作戦にはどうしても王子の助けが必要だったので、俺は早速だが秘密兵器を切ることにした。
「キール王子」
「なんだ?」
「今回の作戦にはどうしても王子の助けが必要なんですよ。公爵家の長男パワーを使おうとしても、流石に伯爵家をどうにか出来るほどの権力は今の俺には無いんですよね」
「いや、それは俺もアクトと同じだぞ?例え王族だとしてもやましい事をしてない奴に罰は与えられないぞ?」
「と言う事はもし罰に値する物があれば?」
「まぁ……あったなら、内容にもよるが潰す事も可能だな」
よしっ!その言葉が聞きたかった!
「えっとそれじゃあ今から話す内容は、知ってるだけでマジでバチくそヤバヤバのヤバな内容になるから、シャロとユウリは申し訳ないが、俺が手で丸を作るまで耳を塞いどいてもらっても良いか?」
「はーい!」
「わかりました。」
そう言うと2人は両手で耳を塞いだ。
「それじゃあ話すけど、キール王子心の準備大丈夫?結構マジでやばい内容だよ?あ、もちろんエリンさんも心の準備してね」
「…………俺は大丈夫だ。話してくれ」
「わ、私も大丈夫です。」
そう言った2人は今の状況から、アクトが何に関する話をするのかが分かり、再度気合を入れ直した。
「えっとこれは前情報だけど情報源は言えないから、その辺は許してくれよ。」
そう前置きをして、俺はエリス様の正体を知っている事、何故エリス様がエリンとして生活をしているかの理由も知っている事、そしてそれが誤解でありこの状況を作った犯人が以下略だと言う事、そしてその犯行動機にその証拠がある場所を全部ゲロった。
もちろんこれらは全てゲーム知識で、エリス様攻略ルートによって発見されるべき物を、俺は私怨でバラしまくった。
「と言うわけだ。どう?飲み込めた?」
「……………………いや、流石にアクトの意見だけを聞いて、はいそうですかと答えるわけにはいかない。いかないが…………。そうだったのか」
「………………。」
すまんね2人とも、本来なら我らが主人公様が綺麗に解決してくれる問題だったけど、俺も腹立っちゃったから。
だから怒るなら俺じゃ無くて以下略さんにしてね。
そう心の中で言い訳をした俺は、シャロとユウリに手で丸を作り出した。
「お兄様話はおわりましたか?」
「ああ、こっから先は俺達にはどうしようも無い感じだから、我らが攻略隊の隊員であるキール王子を皆んなで応援でもしようか!」
その後は深く悩む2人の周りで、俺達3人は応援と称して暴れ回って、その日は帰宅する事になった。
そしてそれから本当色々調べられた結果、王女暗殺未遂と国家転覆罪とその他奴隷売買等、なんか俺が思っていたよりまっくろくろすけだったルイワ伯爵様と夫人は、あれから約1年と数ヶ月後に国王陛下直々に死罪を言い渡された。
キャラ紹介①
アクト=ホワイト
本作の主人公
変態
https://kakuyomu.jp/users/nabetabetai/news/16817330657682648241
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