7話 れべるあっぷ!
「えっ、今ってそんなに金貨を稼ぎ
ぼくは
金貨はLvアップや記憶量の増加に必ず必要な物だ。
その入手率が低いということは……。
「そうねー。【異世界アップデート】が来てから早1年と3カ月。未だに冒険者のLvが上がり辛いのって、そこが原因なのよ?」
「1年3カ月……今の冒険者の最高Lvってどれぐらいなのです?」
「Lv14、これが現在最高だと確認されている冒険者ね」
「たったのLv14……ゲーム時代とは大違いですね……」
「だから金貨も価値が高いのよ? 多少の相場変動はあるけど1枚3万円~4万円で取引きされたりするわ。買いたいって冒険者はいるけど、売りたいって側は滅多にいないけどね?」
わあ。
1枚3万円……ぼく、たった二日で金貨400枚ゲットしたから……1200万円分!?
でも冒険者は強さが全てだ。命を賭けて、さらに大きな獲物を狙うためには……金貨は売るより使うがセオリーだろう。
でも1200万円。
ちょっと生活費が心もとないぼくとしては、すごく心が揺れてしまう金額だ。
1200万円もあれば6年は、いや! 節約すれば7年はひきこもれるよ!?
「じゃあ、
「えっ、ぼくと一緒にいなくていいのですか?」
「なーにー? 私とまだ一緒にいたいってことー?」
「やっ、そういうんじゃなくて……! その、ぼくのことを監視しなくてもいいのかなって……」
「大丈夫じゃない?」
あっけらかんとした口調で
「冒険者ギルドには『真央くんは安全すぎる! むしろ他の冒険者の方が危ない!』って報告しておくから」
……ぼくは、ぼくを信用してくれる金剛さんを裏切りたくないと思った。
彼女と別れても絶対に問題は起こさないぞ。
「あっ、でも
「そ、それまでに洋服を買えるお金を稼いでおきます」
元々の身長が202センチもあったから、ぼくが持ってる服はどれも大きすぎて今の身体にサイズが合わない。合わなすぎる。
だから動きやすいロングTシャツとトランクス4枚重ねだ。
傍から見たらロングTシャツにショーパン、というかTシャツの丈が長すぎてショーパン部分は見えてない。
こうして僕は金剛さんと解散したわけだが、一つだけやりたいことがあった。
それはレベルアップだ!
ゲーム時代を思い出すこのワクワク感。
更なる高みを目指す感覚が、やっぱりたまらない。
「えっと、まずは金貨をちょこっと捧げて、と……」
:Lv1 → Lv3:
:スキルポイントを2つ取得:
:ステータスポイントを2つ取得:
「やっぱりこの辺はゲームと同じかあ」
ぼくはスキル【不殺の魔王Lv1】にスキルポイントを2つとも注ぐ。
:【神々を
:【侵略の
「ふーん…………やっぱり化物級のスキルなんだよなあ……この二つだけでスキル【隠蔽】、【隠密】、【変幻】、【索敵】、【感知】、【千里眼】、の全てを網羅してるじゃん……」
ぼくは習得したばかりの新スキルを把握して、ちょっとビビってしまう。
でもどうせなら最強を目指したいって気持ちもあるので、ステータスポイントは……新スキルを鑑みると
妥協はしない、これぞゲーマーの
「記憶は……えっ、【
記憶は
:記憶量1は
:【
よし、これでアイテムの解放もできるようになった。
「さっそく新スキルを試してみようかな」
ふと、
これなら暗闇に乗じて……新スキルを試すにはもってこいだ。
「ふふふ、楽しみ」
僕の意気込みを歓迎するかのように、夜空に浮かぶ月は輝いていた。
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身分:不殺の魔王
Lv :1 → 3 (Lv4にするには金貨40枚を捧げる)
記憶:1 (記憶量を増やすには金貨20枚を捧げる)
金貨:400枚 → 350枚
力 :300
防御:300 敏捷:300
【スキル】
〈不殺の魔王Lv1 → Lv3〉
・Lv0……魔を統べる者
・Lv1……
・Lv2……神々を欺く者
・Lv3……侵略の版図
【
〈
・Lv0……収集
・Lv1……解放
〈記録魔法Lv1〉
・Lv0……ぼくの瞳に思い出を
・Lv1……あなたの瞳に思い出を
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