第4話

田代

「黒川社長、ココって……いわゆる政界財界の大物が利用すると言われている料亭ですよね。今日は一体どんな御人に会うんですか?」


黒川社長

「ああ、小学校の時の同級生だよ、男のクセに泣き虫でね、水野君という……まあ、その後は家業を継いで水野エネルギー コーポレーションを大きくした男だね。」


田代

「水野エネルギーコーポレーション会長、水野孝久さんですか?凄いですね、大物ですよ。」


少し遅れて水野が入ってくる。


黒川

「タカ坊!久しぶり。元気してた?イヤだわ少し太ったんじゃないの?金が有るからって美味しい物ばかり食べてるんじゃ無いの。大体、当時から君は意志薄弱で、すぐ誘惑に乗るタイプ…………。」


水野会長

「タエちゃん、変わらんね、そのファッションも言いぐさもさ、君の前では立つ瀬がないよ、ハハハ………。

それから田代さんだっけ?タエちゃんが世話に成ってる営業のサラブレッドだと称される……?」


田代

「いえ、ふつつか物でございます、今日は勉強させていただこうと……宜しくお願いいたします。」


黒川

「まあ田代君には何でも勉強かな?タカ坊、最近は泣いて無いの?」


水野

「ハハハ、タエちゃんに掛かっちゃあ男ミズノも子供みたいなモンだね。

田代君、このオバサンは若い頃には相当暴れてるからね、それが実って会社を建てたらしいんだけどね。」


黒川

「暴れただなんて、人聞きが悪いじゃない。私は正々堂々ビジネスをやってきただけなのにさ……。」


水野

「ビジネスねえ……やられたら倍返しでヤクザの所へも殴り込みに行ってたもんね。笑」


黒川

「あらヤダ、殴り込みだなんて……それも正々堂々ビジネスをやっただけだわ!田代君、このオジサンの言う事を信じちゃダメよ、相当話を盛ってるから。」


水野「田代君、武器を持ったり暴力を使う訳じゃないんだけど、それ以外は何でもアリだからね、このオバサン。どこの世界に1億円持って話しに行く人がいるかね?どんなカネかも怪しいよね。笑」


黒川

「だから…違うんだって……。笑」


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