作者も言ってますが、主人公は作中に迷い込んだギャグキャラです。
子供の無邪気さをまとった浅慮、怠惰、そして無責任さ。そしてそんな子供が核爆弾みたいな強力無比な力を使えるという設定。
一歩間違えたら悪側の幹部で「ねえねえ! 僕が殺していいよね!」と言ってる狂った子供か「ウヒャヒャヒャ!」と笑いながら襲ってくるピエロの役です。
はっきり言えば彼女はナリが小さいだけで意思疎通できないゴジ〇みたいな存在で、作者という神がいなければ大勢が死ぬ原因になったでしょう。
ホラーとギャグは紙一重といいますけど、彼女はそのライン上でステップダンスをし、いつもぎりぎりライン越えを回避する。
一体何なんだ、このキャラは!? 常にヒヤヒヤするし、目が離せません!
こういうの大好きです。
好き勝手やって良い結果になっていくだけ、それが良い。
様々な背景が見て取れるが、そこはもっとストーリーが進まないと分からないので置いておくとして。
とんとん拍子で展開されていくので分かりやすい……のだけれど、若干文章が塊になっていて読み難い面もある。
それでも尚、分かりやすいから読み進めてしまえる。
一人称視点ではあるけれど、コロコロと場面が変わって誰の視点なのか毎回数秒考える。
ただ、それはそれで様々な視点から妖精という自由な主人公を見れるので面白い。
作者としてもそういう目的で書いているでしょう。
自由で何やってるのか分からないが何故か好転する、というのが魅力。
なので個人的な好みで言えば、妖精という可愛らしい主人公をもっと見たい。
本当にただの好みなので評価に関係ないけれど、三人称視点で背景を説明しつつ、彼女を軸に俯瞰して眺めたいと思った。