プロローグ② 弟子より
俺の名はデア、天界最強の7代目剣神様により生み出された天使だ。
天使とは神の祈りによって生み出される存在で、天使は自らを生み出した神の事を親と呼び、神は天使を子として扱う。
俺は剣神様の弟子として生み出された存在、師弟関係としては厳しい方だと思う。
しかし、親としては優しい方だった。
『何があってもお前を守る、お前も誰かを守れるようになれ』
それは師として、そして親として言ってくれた言葉。
だからその言葉を俺は信じて、剣の鍛錬へ励んだ。
剣神様は、師として三つの事を徹底した。
一つは、『いかなる時でも、主神には絶対の忠誠を誓う事』
もう一つは、『嘘を吐かない事』
最後に、『守りたい物の為だけに剣を振る事』
しかし師は、嘘をついた。
俺を守ると言う約束を、破った。
『ゼウスJr.率いる革命派が、ゼウス主権に対しての革命を成功させた。これによりゼウス主権は崩れ、ゼウスJr.主権が始まる。ゼウス派の神々は、冥府の牢に投獄が決定』
俺は一夜にして師を、親を失った。
俺に残った物は、剣しかなかった。
だから俺は、ひたすらに剣を極めた。
それが、唯一の親孝行だと思ったから。
俺の実力は留まる事を知らず、他の者達とは別の次元に到達した。
剣神様にすら迫る実力、天界最強。
しかしそれほどの実力があろうと、何の意味もない。
俺は所詮、現在の主神Jr.の駒。
主神に絶対の忠誠を、それは、師との大事な約束なのだから。
だから俺は、この計画を止めない。
人類を滅ぼす計画。
『地球ダンジョン化型殲滅計画』
俺はこの計画がどのような動きを見せようと、剣を振り続けた。
反対する資格など無い俺が、わざわざ神々に文句を言いに行く時間など無駄だ。
もはや俺にとって、天界のこの先などどうでも良い。
——
いつもと変わらず剣を振り続ける日々。
計画の始動が天界全体へと伝来が下り、その666秒後、戦争が始まった。
神と悪魔の戦争、神魔大戦が。
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