最終回

時は流れて…


3月16日の昼過ぎであった。


またところ変わって、広島市中区小網町しないこあみちょうにある佐々岡夫妻が暮らしている家の大広間にて…


家の大広間に、佐々岡夫妻と三十一みそかずともりみ夫婦の4人がいて話し合いをしていた。


慎次郎しんじろう日奈子ひなこは、6月に挙式披露宴を挙げる予定で準備を進めていたが、急に都合が悪くなったので延期になった。


代替かわりの日が取れないので、もしかしたら挙式披露宴自体を中止にすることもある。


三十一みそかずもりみ夫婦は、佐々岡夫妻に挙式披露宴が延期になったことを伝えた。


話を聞いた比呂子ひろこは、ものすごく困った声で三十一みそかずもりみ夫婦に言うた。


「延期…代替かわりの日はどうするのよ?」


比呂子ひろこの問いに対して、もりみはものすごくつらい表情で『ありません…』と言うた。


比呂子ひろこは、ものすごく困った声でもりみに言うた。


「それじゃあ、いつになったら挙げるのよ?」

「ですから、代替かわりの日がないから困っているのです…」

代替かわりの日がないなら、式場おむこうと話し合って調整すればいいだけよ…」

「調整しますわよ…だけど…日奈子ひなこさんの家の都合が急に悪くなったので…もしかしたら、できなくなるかもしれないのです…」

日奈子ひなこさんの家の都合が急に悪くなった…それはどう言うことでしょうか?」


比呂子ひろこの問に対して、もりみはつらそうな声で言うた。


日奈子ひなこさんの実家の祖父おじいさまが…転倒したのです…」

日奈子ひなこ祖父おじいさまが…転倒した…」

「おとといの夜…家の廊下で…転倒したのです…」

「それで?」

「きのう…病院に入院しました…」

「入院…」

日奈子ひなこさんは、小ちゃい時から祖父おじいさまが大好きだったので…祖父おじいさまのそばにいたいと言うたのです…」

日奈子ひなこさんは、祖父おじいさまの介護をすることになった…となると…今の状況では、日奈子ひなこさんと結婚生活を送ることは…できなくなるわね…」


もりみは、ものすごくつらい表情で比呂子ひろこに言うた。


「今朝方、日奈子ひなこさんのお母さまから電話がありまして…祖父おじいさまの介護をするために…ゴハイリョ願いますと言われました…うちとしては、結婚早々に日奈子ひなこさんの祖父おじいさまの介護をすると言うのは…よくないのではと思いました…慎次郎しんじろう自身も、日奈子さんの祖父おじいさまを介護する自信がないと言うてました。」

「それだったら仕方ないわね…今回は、相手方の家の都合が悪いので挙式披露宴どころではないから…中止にした方がいいわよ…」


比呂子ひろこが言うた言葉に対して、もりみは『そうします…』と答えた。


比呂子ひろこは、心配げな表情でもりみに言うた。


「話しかわるけど、慎次郎しんじろうさんはどうするのよ?」

「えっ?」

慎次郎しんじろうさんは、今後どうするつもりでいるのよ?」

「どうするつもりって…」

慎次郎しんじろうの代わりの相手はいるの?」


もりみは、ものすごく困った声で比呂子ひろこに言うた。


「今はそれどころじゃなくなったのです。」

「どうして?」

慎次郎しんじろうは、会社からテンキンしなさいと言われたのです.」

「テンキン…」

「来月付けで、東京にある本店勤務を命ぜらたのです…」

「東京にテンキンするのね。」

「はい。」

「他に方法はないの?」

「ないわよ…テンキンを拒否したらやめなければならないのよ!!」

「困ったわね…」

「そういうことで…いろいろとゴメイワクをおかけしてもうしわけございませんでした。」


もりみは、ものすごくつらい表情で佐々岡夫妻に頭を下げた。


三十一夫婦みそかずふうふは、慎次郎しんじろうと一緒に東京に引っ越しをすることになった。


紀藤一家きとうのいえが東京に引っ越しすることになった…


日奈子ひなこは、祖父の介護をすることになった。


これにより、慎次郎しんじろう日奈子ひなこの結婚は破綻ワヤになった。


時は、深夜11時過ぎであった。


またところ変わって、山陽自動車道の玖珂くがインターから0・8キロ先にあるラブホにて…


ラブホの部屋の中にある浴室に信介しんすけとマリアがいた。


ふたりは、抱き合った状態でお湯につかっていた。


「ん、ん、ん、ん、ん、ん…」

「ん、ん、ん、ん、ん、ん…」


抱き合った状態でお湯につかっているふたりは、はげしく舌を求めあった。


「マリア。」

信介しんすけ…」

「後悔しない?」

「してない…」

「マリア。」

「ああ、信介しんすけ…」

「愛してる…」

「ああ…マリアも…好きよ…」

「サイコンしよう。」

信介しんすけ…」

「マリア。」

「ほしい…信介しんすけ…ほしい…」


ふたりは、再び舌を求めあった。


それから数分後であった。


信介しんすけは、マリアのIカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいをせめていた。


「ああ…信介しんすけ…好きよ…好きよ…好きよ…好きよ…ああ…信介しんすけ…」


信介しんすけは、約420分に渡ってマリアのIカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいをむさぼりまくった。


「ああ…信介しんすけ…ほしい…ほしい…ほしい…」


そして、信介しんすけは思いの丈をマリアのなかに入れた。


その後、ふたりはより激しい声をあげながら求めあった。


「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


ふたりの激しい叫び声が浴室に響き渡った。


「マリア!!」

信介しんすけ!!」

「マリア!!」

信介しんすけ!!」

「オレの赤ちゃんを産んでくれ!!マリア!!」

信介しんすけ!!」

「マリア!!」

「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!マリア!!壊れちゃう!!」

「マリア!!一緒に地獄へちよう…」

信介しんすけ!!」

「マリア!!愛してる!!愛してる!!」

信介しんすけ…好きよ…好きよ…好きよ…好きよ…」

「マリア!!」

信介しんすけと一緒に地獄へちてもいい…」

「マリア!!」

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


(ブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブクブク!!)


ふたりは、激しく求めあった末にお湯の中に沈んだ。


同時に、ふたりは息絶えた。


翌日の正午過ぎであった。


ホテルの室内に山口県警の捜査員たち100人がいた。


室内では、捜査員たちによる現場検証が行われていた。


浴槽の中に沈んだふたりは、抱き合った状態で引き上げられたあと抱き合った状態で警察署の霊安室に安置された。


その日の夕方頃であった。


霊安室に信介しんすけの両親が捜査員たち数人と一緒にいた。


つづいて、マリアの夫が霊安室に入った。


捜査員のひとりがシーツをめくった。


この時、全裸はだかで抱き合った状態の信介しんすけとマリアの遺体があらわになった。


しかも…


信介しんすけの思いの丈がマリアのなかに刺さった状態であった。


それを見たマリアの夫がワーッと叫びながら信介しんすけの父親に殴りかかった。


「ふざけるな!!ぶっ殺してやる!!」

「落ち着きなさい!!」


この時、数人の捜査員たちがマリアの夫を止めた。


信介しんすけの母親は、その場に座り込んだ状態でぐすんぐすんと泣いていた。


それからまた数日後であった。


ところ変わって、JR広島駅の上りの新幹線ホームにて…


華保かほは、東京行きの新幹線のぞみ号に乗って名古屋へ向かう予定である。


華保かほの右手には、マゼンタのサックスバーの大型スーツケースと赤茶色のバッグを持っている。


この時、房江ふさえ華保かほの見送りに来ていた。


房江ふさえは、華保かほに対して心配げな表情で言うた。


「ひとりで大丈夫?」

「大丈夫です。」

華保かほさんごめんなさい…」

「いえ…もう…いいのです…うちは…生まれた時から…女のしあわせを得る資格がなかったのです…この先…新しい恋を始めることも…サイコンすることも…頭にはありません…女ひとりで生きて行く方が気楽でいいから…女のしあわせは…いりません…うち…もう行きます。」


しばらくして、上りの新幹線のぞみがプラットホームに入った。


華保かほは、大型スーツケースと赤茶色のバッグを持って新幹線に乗り込んだ。


それから2分後に、華保かほが乗った上りの新幹線がプラットホームから出発した。


房江ふさえは、淋しげな表情で華保かほを見送った。


【完】

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私のしあわせな結婚 佐伯達男 @cfzf5698xp

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ