第25話

時は、2月7日の午後2時半頃であった。


またところ変わって、広島市内しないのどこかにあるテナントビルにて…


「おはようございます。」

「おはよう…きょうもよろしくね。」


テナントビルの中にある事務所は、人妻さん専門のデリヘル店であった。


華保かほは、足りない分をおぎなうためにデリヘル店で働いていた。


女の子の待機部屋は、完全個室であった。


華保かほは、個室に入ったあとデリに行く準備を始めた。


(ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…キーッ、プシュー…)


時は、2月8日の正午過ぎであった。


ところ変わって、広電ひろでん廿日市駅はつかいちえきのプラットホームにて…


プラットホームに停車した路面電車トラムの中から華保かほが降りた。


路面電車トラムから降りた華保かほは、ものすごく重い足取りで駅から出た。


またところ変わって、駅から80歩先にある借家いえにて…


この借家いえは、房江ふさえ房代ふさよ母娘おやこが暮らしていた。


華保かほは、一時的にこの借家いえで暮らしていた。


帰宅した華保かほは、ものすごくつらい表情で借家いえの中に入った。


この時、家の中には房江ふさえひとりがいた。


房代ふさよは、朝から出かけていたので家にいなかった。


華保かほは、ものすごくつらい表情で房江ふさえに言うた。


「おばさま…ただいま帰りました。」

「おかえり…おそかったわね。」


房江ふさえから『おそかったわね…』と言われた華保かほは、怒った声で言うた。


「おばさま!!うちは信介ダンナがプータローになったからアタシが3人分の生活費を稼いでいるのよ!!」

「分かってるわよ…」

「分かっていたら変なことを言わないでください!!」


ものすごく気が狂いそうな表情を浮かべている華保かほは、クローゼットがある部屋に入った。


クローゼットは、華保かほが一時的に使っている収納スペースである。


クローゼットのトビラをあけた華保かほは、白のくつ下を脱いだ。


その後、ターコイズのトップスと白のパンツを脱いだ。


トップスとパンツの下には、白のストラップレスのブラジャーとオオムラサキ柄のレギュラーショーツを着けていた。


つづいて、華保かほはブラジャーとショーツを取った。


全裸はだかになった華保かほは、デオトラントシートで汗ばんだ身体からだをふきとった。


その後、華保かほは黒のユニクロエアリズムのヒップハンガーショーツをはいた。


そして、ブラをつけずに黄色の長そでのトップスを着た。


白のパンツをはいたあと、華保かほは広間に行った。


広間に入った華保かほに対して、房江ふさえはつらい表情で言うた。


華保かほさん。」

「おばさま。」

華保かほさんは、信介しんすけともう一度やり直す気はないの?」

「ありません!!うちは信介ダメダンナとはリコンします!!」

「ないのね…分かったわ…」


房江ふさえは、ものすごくつらい表情で華保かほに言うた。


信介しんすけがJAをクビになったと言うた件について…だけど…きょう…JAの人から電話がかかってきたのよ…JAの人は…信介しんすけは引き続き広の支所で雇用するから…また元気な顔で出勤してください…と言うことで解決したわよ…クビだと言うたのは、別の男子職員だったのよ…男子職員は勤務態度が悪かったから…」


華保かほは、ものすごく怒った声で言うた。


「そんなことを言うて、信介ダンナが『はいそうですか』と言うと思っているの!?」


房江ふさえは、泣きそうな声で言うた。


「JAの人は、信介しんすけは必要な人ですと言うてるのよ…」

「今の信介ダンナは、JAにフクショクする気はないと言うてるのよ!!おばさまがなにを言うてもダメよ!!」


房江ふさえは、ものすごくつらい表情で言うた。


「分かったわよ…それじゃあ…JAにおことわりの電話をするわよ…」


華保かほは、ものすごく怒った表情で房江ふさえに言うた。


「おばさま!!うち、信介クソバカとリコンしたあとは…名古屋へ戻ります!!」

「名古屋へ戻るって?」

「おととい、高校時代に仲良しだったコから電話がありました…この春に…栄に新規オープンの店ができるから一緒に働かない?…とさそわれました。」

「新規オープンの店…」

「マダムズバーです!!」

「そう…分かったわ…おばさんの思い違いだったわ…信介しんすけは、小ちゃいとき、両親がリコンした…母子家庭でなにかとつらい思いをした…信介しんすけは、両親のようにはならない…しあわせな家庭を作ることができると信じていた…しかし…期待外れに終わった…気がついたら…起史たつし房代ふさよをないがしろにした…その結果…悲惨な目にあった…」


華保かほは、ものすごくつらい表情で房江ふさえに言うた。


「うちは…生まれた時から女のしあわせを得る資格なんかなかったのです!!与田よだの夫婦が涌井このいえクソバカと結婚しろとあつかましく言うたからしかたなく結婚しただけよ!!…うちだって、その気になれば女ひとりで生きて行けたのよ…女のしあわせは、結婚しかないなんて…うち…結婚と言う言葉を聞くだけでもいらつくのよ!!」


房江ふさえは、ものすごくつらい表情で『ごめんなさい…』と言うた。


華保かほは、したくちびるをかんだ状態で怒り狂っていた。


時は、深夜11時過ぎであった。


またところ変わって、広町田ひろまちだにあるJAの支所にて…


支所に忍び込んだ信介しんすけは、直属の上司のデスクの引き出しの中をあさっていた。


引き出しの中から職場名義のクレカ4種類と2000億円相当の小切手などを大量に強奪した。


その後、こじ開けた金庫の中から大量の札束を取り出した。


(ガシャーン!!ガシャーン!!ガシャーン!!)


大量に金品を盗んだ信介しんすけは、バールで窓ガラスを割った。


その後、直属の上司の息子(中1)が通っている中学の手帳を落として逃げた。


信介しんすけは、盗んだ金品を支所の車である白いトヨタシエンタに積んだ。


その後、玄関の前に灯油をまいた。


(ゴオー!!)


信介しんすけは、支所の建物に火を放ったあと車に乗って逃走した。


その後、信介しんすけはマリアが待っている場所へ向かって車を走らせた。


さらにその上に悲劇が起こった。


またところ変わって、五日市港のさら地にて…


房代ふさよは、ガラの悪い男たち30人によってここへむりやり連れて来られた。


「イヤ!!イヤ!!イヤ!!助けて!!おかーさーん!!」


(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)


房代ふさよは、男たちにむりやりねかされたあと着ていた衣服をズタズタに切り裂かれた。


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


房代ふさよは、強烈な叫び声をあげた。


それから300分後であった。


男たちから集団で犯された房代ふさよは、ボロボロに傷ついた姿で亡くなった。


房代ふさよは、男たちに連れ去られる3時間ほど前に行きずりで出会った男ともめごとを起こした。


房代ふさよを集団で犯して殺したグループは、行きずりの男の親友たちだった。


ボロボロに傷ついた状態で亡くなった房代ふさよは、ものすごく悲惨な形で人生を終えた。

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