第4話

樫屋戸かしやど しずか。18歳。──大学1回生。


《Shizuka》の名で ‪”‬あやなに‪” をプレイする彼女には、ひとつ悩みがあった。‬


「う〜ん。‪”‬保護者‪”‬ って言っちゃった手前、それなりに大人っぽい格好していったほうがいいんだろうけど…」


シンプルなシャツに、シンプルなチノパン。


本来なら ‪”‬デキるお姉さん‪”‬ を演出できる、楽で便利な大人コーデなのだが。


「…キマらないなあ。保護者感。」


小さな背丈のせいで、オーバーサイズの服を羽織って背伸びした子どもにしか見えない。


そんな悩みが。




~~~~~~




ジリジリと暑い、猛暑日の今日。


「あ、お〜いカシちゃん!こっちこっち〜!」


かわなと玄の2人は、同じ最寄り駅で待ち合わせをしていた。


「おはようかわな。待たせた?」


「全然!」


「ならよかった。じゃあ向かおっか。」




~~~~~~




涼しげな電車の中で大それた荷物を抱えながら、吊革に掴まり、細やかな揺れに抗う。


「そういえば、かわなと外出かけるの久しぶりかも。」


大きなクーラーボックスを抱えた玄が、冷房機の真下で涼んでいるかわなに呼びかけた。


「そうだね!お正月以来かな?」


「うん。なんだかんだお正月から会ってなかった。」


「カシちゃんインドアだもんね。」


玄には、休みに外に出るという慣習がない。


休日はゲーム。平日は学校+ゲーム。


複雑に見えて単純なスケジュールを、昔から日夜こなしている。


「かわなもじゃない?…あ、夏以外は結構アウトドアか。よく散歩とかしてるもんね。」


逆にかわなは、休日を動いて過ごしている。


…しかし、それが夏ともなると、話が違ってくるわけで。


「だって、夏は家でゴロゴロしてたほうが気持ちいいんだもん。」


「確かに、概ね同意。夏は涼しい部屋でアイスでも咥えて─うわっ、日向あつ…」


「暑いねー。…でも、こんな暑い日に出かけるのも、たまには悪くないかも!」


「たまにはね。」


電車は徐々にそのスピードを落とし、大きな排気音が鳴り響く。


慣性に身を委ねながら、完全に止まりきるのを待つ。


「あ、着いたみたいだよ!」


「そうだね。んー…っはぁ。よし。今日は遊び倒そうね、かわな。」


「うん!…あづー…」


「電車が涼しすぎたね…」




~~~~~~




海浜公園が近づき、辺りには潮の香りが漂ってきた。


「ねえねえカシちゃん。待ち合わせ場所って、海浜公園の入口で大丈夫?」


「うん。そのつもりだったよ。…あ、そういえば古音たちに伝えてないね。海浜公園だけとしか…」


「古音ちゃんに送っとくね!」


「ん。ありがとう。」


「…にしても、」


「ねえー…」


「「あづ〜…」」


「…と、言うと思って。」


「わぁ!クーラーボックス開けちゃう?」


秘密の箱、クーラーボックス。


「開けちゃおっか。結構入ってるから、1本くらい先に飲んじゃってもバレないバレない。」


中には、玄チョイスの清涼飲料水がこれでもかというほどに詰め込まれていた。


「ありがとう!じゃあ私このサイダー!」


「ん。はい。」


「やったー!いただきまーす…」


「小さめサイズをいっぱいの方がいいよね。こういう時は。」


「んっ…ん…おいしい!」


口の端から、少しサイダーが零れ落ちる。


流れる汗と同化して、アスファルトに強く滴った。


「私も飲もう。…んく……ぷは。美味しい。」


玄は、かわなよりひと口が小さい。


口内の許容量をちゃんと理解しているので、誤って零してしまうことはないだろう。


「炎天下の冷たい飲み物って、なんでこんなにおいしいんだろうね!」


「ほんと。…家で飲むのもいいけど、やっぱり外で飲むのがいちばん美味しいや。」


「んー?…あ、あれ天ちゃんじゃない?」


雑踏に揺らめく陽炎の先には、空色の髪が見え隠れしていた。


「…ごめん、私2人の顔知らない。そういえば今日初対面だった。」


「そういえばそうだね。なんかもうみんな顔合わせた気でいたよ!」


「…私のこと、ちゃんと保護者として見てくれるかな。」


「?…あっ、身長の話?」


「そうそう。ちっちゃいじゃん私。なんか今日は、かわいい!ちっちゃい!って言われたくなくて。」


玄は、日頃友人から子どもor妹扱いをよく受ける。


だから今日くらいは、年上の保護者ヅラをしてみたいと強く思っていた。


「大丈夫じゃないかなあ…なんで?」


「う〜ん…保護者ヅラしたいから?」


「保護者ヅラ…」


「うん。包み隠さずに言うとね。私大学ではミニキャラ扱いだからさ。たまにはお姉さんでいる日も必要じゃない?」


「まあ…分からなくもないかな…?」


「…あ、手振ってる子がいる。もしかしてあの子が天?」


「んー…あ、そうそう!あの空色の髪の…あれ?」


少し先に、トーテムポールのような人影が視認できた。


「…肩車してるね。もしかして、肩車してる方が古音であってる?」


「うん、あの綺麗な赤髪、古音ちゃんで間違いないよ!」


「…上と下の熱量の差がすごい…天は大はしゃぎしてるし、古音は疲れきってない?」


「あはは…こっち着いたら、サイダー1本あげよっか。」


「労いの意も込めてね。」




~~~~~~




天に肩車を迫られて、安請け合いして早10分。


古音は、小柄ながらも中学生女子を肩車することの厳しさを、見誤ってしまっていた。


「ねえねえ古ねえ〜。あとどのくらいで着くの〜?」


「…もうすぐそこ…だけど。」


「ほんと!?いえ〜い!海だ〜!」


「あっづ…ほんとあっつい…天、そろそろ降りてくんない?肩痛いんだけど…」


「あ、かわ姉いたよ!お〜い!一緒にいるのが玄姉かな?」


「多分そうなんじゃ…ああもう揺れないで…首痛める…」


出会って5分と経たないうちに懐いてくれたのは良かったものの、あまりにも無邪気…というか奔放な中学生に、少なくはないであろう気苦労を覚悟する古音であった。




~~~~~~




「んっ…ぷは。あー…美味しいコレ…」


「ん!んんんんん!」


「…飲み終わってから喋りなよ。」


「初めまして。古音、天。私がカシちゃんこと玄。よろしくね。」


「…よろしく。ジュースさんきゅ。」


「よろしく〜!ジュースありがと〜!玄ねえ、ボクとあんまり背変わんないね!」


「ちょっと私の方が負けてるかな。中学生に負けたかあ…」


「…天。ちゃんとカシちゃ…玄さんの言うこと聞くんよ。年長者だし。」


「あれ。‪”‬カシちゃん‪”‬ って呼んでくれないんだ?」


「…一応年上だし、‪”‬玄さん‪”‬ の方がしっくりきただけ。距離感じてるとか、そんなんはないから。」


「…恥ずかしい?あだ名で人呼ぶの。」


「………ん。」


「可愛いとこあるなあ。」




~~~~~~




潮風はいっそう強まった、空色の水平線が一望できる砂浜が広がる。


「さーて、着いたね海浜公園!」


「わ〜!海キレ〜!潮風きもちぃ〜!」


少女たちは、海に辿り着いていた。


「ああこら天。…あんま遠くまで行かんようにねー!海入るのはウチら行くまで待ってなよー!」


「は〜い!心配ありがと〜!」


「わたしも行ってくるね!」


「行ってらっしゃい。…あれ、古音って天と前から知り合いだったの?随分仲良さそうだけど…」


「…や、会うのは今日初めてだし、3日前まではほぼ他人同士。」


玄が一瞬きょとんとした表情を浮かべ、すぐさま薄く笑いだす。


「っははは。君らほんとコミュ力高いねえ。私も見習わなきゃな。」


「…玄さんも低くはなくない?ウチとは今日が初対面でしょ。話せてるじゃん。」


「いやー…君ら3人には叶いそうもないよ。」


なんだかんだで人を怖じない性格をしている3人が、少し羨ましくなる玄。


「…そう?ウチコミュ力あったんだ。…ちょっと嬉し。」


古音の心は、1週間前と比べて、少し強くなっている気がした。


「あ、2人もう波打ち際まで着いてるね。私らも急ごうか。」


「…ん。急ご。」




~~~~~~




更衣室へと入り、水着へ着替えたその直後。海に入るため、少女たちは波打ち際へと足を運─


「さて!着替えも終わったことだし!」


「いざ!」


「「お城づくり!!」」


─ばなかった。なぜなら全員泳げないから。


「…まあみんな泳げないしね。折角水着に着替えたけど、あんま濡れなさそ。」


「砂浜での遊びがメインになるよね。あ、古音。クーラーボックスの中のドリンク、ちょっと買って足しといたから。好きに飲んでね。」


「…さんきゅ。」


「古ねえ、玄ねえ!見て見て!カニいたカニ!」


スナガニだろうか。手のひらに乗せて、獲物を捕った猫のように、2人の元へと駆け出す天。


「おぉー。結構美味しそうじゃん。」


「…食べる気なん?」


「っていうのは冗談で。…大きいカニ見つけたね。じゃあ現在1位は天。かわなもカニ見つけたら持ってきなー。」


「え?カニー?…あ、カニじゃないけど、これならいたよー!」


「何なに?………きゅう。」


目を剥き、うずくまる玄。


「ミミズ!」


「…玄さん、虫はダメなん。カニいけるのに。」


「ウン…」


か細い声で、玄はそう答えた。




~~~~~~




先ほどより海に近づき、舞台は波打ち際へ。


「じゃあ、制限時間は15分!いちばん綺麗な貝殻見つけた人にお昼ご飯の焼きそばの紅ショウガを全部渡すゲーム、スタート!」


「なんか始まったね。」


「よ〜し!いっぱい見つけるぞ〜!」


「…ウチは量より質で。時間かけて1つ見つけられればいいかな。」


「あ、いいの見つけた〜!ツルツルでキレイ!」


「へぇ。いいね。あ、私の見つけたコレとソレ、ぴったり合いそうじゃない?」


「へ?あ、ほんとだ〜!元は二枚貝だったんだね〜!」


「あっ!これすっごい綺麗!」


「…どしたんかわな、なんか良いの見つけた?」


「すっごい綺麗なシーグラス!」


透明な瓶から剥がれ落ちたであろうそれは、陽光を乱反射させて、キラキラと幻想的に輝いていた。


「…貝殻じゃないん。あ、でも綺麗。」


「でしょー?でも貝殻じゃないので0点!」


「…手厳しい。」




~~~~~~




お昼ご飯は屋台の焼きそば。


左から、紅ショウガなし、紅ショウガなし、紅ショウガなし、紅ショウガ特盛り。


「…わ、ほんとに紅ショウガ全部くれるん?モリモリなんだけど…」


「ルールだからね〜!」


「ルールだからね!」


「ルールだからね。」


「…もしかして、みんな紅ショウガ食べれないん?」


「「「………」」」


「…ウチが優勝で良かったね。」




~~~~~~




目隠しをした玄が木刀を構え、前後左右に動いている。


「カシちゃん、そこから45度くらい左に曲がって!で、5歩前進んで…そこ!」


「やぁーっ!」


「おぉ〜!」


1Hit!


「…すっご。クリティカルヒットじゃん。」


「手応えあったね。これは割れて…って、スイカ無傷じゃん!私が割ったの何これ、砂?」


目隠しを取ると、そこには砕けた砂の玉があった。


「ふっふっふ〜。それはダミーだよ〜!」


「…残念だったね玄さん。本物はもうちょい右。」


「私渾身のダミーが火を吹いたね!」


「かわな作なの?というかなんでかわなもそっち側なのさ。私たちチームだよね?」


「面白くなるかと思って!」


「えぇ…」




~~~~~~




砂浜に足を取られながらも、2つの人影が全速力で駆けていく。


「よし、取れた!」


「っ…負けた。やっぱ高校生の体力には叶わないか…」


「えっへへ。結構速かったでしょわたし。」


「うん。昔から足速いよねかわな。」


「見てみて。顎まで砂だらけ!」


「…海入って流そっか。…あれ、古音と天何してんだろ。座り込んでるね。」


「古音ちゃん天ちゃん、何見てるの?」


「…おかえり。」


「クラゲがいたよ〜!」


打ち上げられたであろう、可哀想なクラゲ。


「ほんとだ!ブヨブヨしてるね!」


しかし、可哀想だと慈悲を持ってはいけない。


…迂闊に触るなんて、以ての外。


「棒でつつくぶんにはいいけど、絶対素手では触らないようにね。死んでても毒あるやついてるから。」


「…そうなん。逞しいね、クラゲ。」




~~~~~~




浅瀬に浸かり、無色透明な水飛沫をかけあう。


「それっ!」


「あははは〜!冷た〜い!玄姉にも…えい!」


「お、やったね?天に…とみせかけて古音に!」


「わぷっ……やったね。…えいっ。」


「ごぼー!なんでわたし〜!?」


「あっはははは!かわねえ頭にワカメ着いてる〜!」


「えっ?ほんと?どう?オシャレかな?」


「前衛的で良いと思うよ。」


「…片目隠れヘアみたいになってる。わぷっ!」


「へっへー!お返しだよ!」


「…やったな?せいっ!」


「「「ごぼぼぼぼ!!!」」」


「あ、めっちゃ広範囲にいったわ…」


「「「………」」」


「…っふふ。全員ワカメ付いてるオモロ……ごばばばば!」


「「「仕返し!!!」」」




~~~~~~




日はいよいよ暮れ泥み、5時のチャイムが流れる頃。


「いやー…遊んだねえ。」


「ね!わたしもう動けないよ…」


「…ウチも。」


「まだやってない遊びあるかな〜!?」


「…あ、この前挙げたのだと、まだビーチバレーやってなくない?」


「あー…」


「やろやろ〜!ボク丸っこいバルーンも持ってきたんだ!」


「…中学生のバイタリティすご。ウチらもう動けんよ…」


「え〜?一緒にやろうよ〜!1人じゃできないもん!」


「…よし。チーム分けしよっか。」


「え、玄さん乗り気なん。」


「わたし天ちゃんとチーム組んでみたい!」


「かわなもなん。…仕方ない。よし天。コートまで歩くよ。自分の荷物持って。」


「やった〜!」




~~~~~~




少し歩いて、ビーチバレーコートへ。


「えいっ!」


天のレシーブ、


「トスするよ!天、決めちゃって!」


古音のトス。


「や〜!」


最後は天のスパイクで〆。


「ああヤバ、取れない…」


「ごめん、わたしもー!」


「やった〜!ボクらの勝ち!ぶい!」


「…天、上手いね。ちっちゃいのによく飛ぶし…」


「へへ〜!どう?すごかった!?」


「うん。すごい。ウチあんなに動けんし。天のおかげで勝てたんじゃない?」


「えへへ〜!…あれ?かわねえ、玄ねえ、大丈夫?」


「いや、もう限界で…」


「脚攣っちゃいそう…!」


「…よし。日も傾いてきたし、この辺りでお開きにしよ。」


「えぇ〜!?まだ遊びたいよ〜!」


「アンタまだ中学生でしょ。夜になる前には帰らせないと。それとウチらの体力がもう限界。立ってるだけで腕攣りそう。」


「う〜…分かった!その代わり、ボクの家まで着いてきて!」


「いーよ。何、寂しいん?」


「…うん。」


少しいじらしくなる天。


「…そか。よしよし。」


「っえへへ…!」


「あのー…」


「良い雰囲気のとこごめんね。見て、アレ。」


「「…?」」


「夕焼けだ!キレ〜!」


「へぇ。綺麗じゃん。」


暮れ泥んだ空と水平線は、暗い茜色に染まりきっていた。


「ゲーム内の空も綺麗だけど、やっぱり現実のを肉眼で見るのも良いね。」


「あー…今日すっごい楽しかった!みんなありがとう!わたしの誘いに乗ってくれて!」


「…ん。ウチも楽しかったよ。」


「ボクも〜!ほんと帰りたくない!」


「私も。でももうすぐ日暮れだし、いい加減片付け始めよっか。」


「やだ〜!」


「天ちゃん。今日が終わっても、明日があるよ。また4人で遊ぼうよ!」


「そうそう。何も1度きりの出会いじゃないんだから。また会おう。私たちが自由に動ける、夏休み中にさ。」


「…また会ってくれるの?」


「…ウチらがダメ、とでも言うと思う?」


「思わない!」


「よし。じゃあ…今日はもう帰ろっか。」


「うん!」




~~~~~~




「おっと。っふふ。かわな、疲れて寝ちゃったみたい。」


「天も。…電車の揺れ、心地いいんかね。」


「ほどよく眠くなるよね。」


「…分からんでもない。」


「……ねえ、古音。」


「…どしたん?」


「…私今日、ちゃんと保護者できてた?100点満点で答えて。」


「え?ぇと……95点、くらいじゃない?」


「思ったより高評価。なんで?」


「なんでって………安心感?」


「安心感?」


「”‬この人がいてくれたら心配なく遊べる‪”‬ って感じあるよ。玄さんには。」


「へぇ。そう?こんな小さいのに?」


「小ささは関係ないんじゃ。…かわなと天の手綱握ってくれてたの、ほとんど玄さんだから。海の危険もちょくちょく説いてくれてたし。」


「怪我させたくないからね。」


「…そう思えるのが、保護者として高得点なんじゃないん?」


「…そっか。そこまでくると、逆に5点の損失が気になるね。」


「…紅ショウガ食べれなかったとこ?」


「…妥当な減点かもしれない。」


漬け物苦手なんだよね、と玄は笑った。




~~~~~~




「かわな、起きな。もう降りる駅だよ。」


「ふぁっ!…あ、ありがとカシちゃん…」


「…っふふ。かわな、ヨダレヨダレ。」


「お見苦しいものをー!」


「…いーよ。それより、今日はありがとね。楽しかった。」


「わたしも!天ちゃんにも‪”‬楽しかった‪”‬って言っておいて!じゃあねー!」


「ん。ばいばい。」




~~~~~~




「ただいまー!」


『おかえりかわな。海行ったんだって?』


「そうだよお父さん!わたし海行ってきたんだ!」


『かわなが海、ねえ。昔あんなに水怖がってたのに。』


「お母さん!ただいま!…何から話そうかなー!すっごい楽しかったの!」


『先ずはお風呂入りなさい。あなた毛、潮風やらでベタベタよ。』


「あ、じゃあまとめて言うと…今までで、いちばん楽しい夏だった!」


海とホラーと夏の空。


苦手を克服した少女は、ご機嫌な様子でお風呂場へと向かっていった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




樫屋戸かしやど しずか

年齢:18歳(大学1年生)

身長:149cm

性別:女

髪色/髪型:栗色/おさげ(ロングヘア)


[特徴]

・同年代の女子よりも少し背が低い。そのおかげで友人間ではお子様キャラ扱いだが、性根は姉気質なのでちょっと複雑な気持ち。

・ホラー系全般が好き。




【拾い帰ったシーグラス】


「わー…!シーグラス、すっごい綺麗だなあ。」


「…楽しかったなあ。また行きたい。」


「…今度はもうちょっと大きなの、拾って帰ってきたいかも。」


「ふぁ〜…疲れて眠いや。もう寝よっかな…あれ、メッセージ来てる。」


『ボクだよ〜!天!かわ姉の連絡先、古姉に教えてもらったんだ!』


「あ、天ちゃんだ。写真付き…?」


(天が自撮りをしている画角で写った、4人の楽しそうな写真が添付されている。)


「あ!そういえば今日全然写真撮ってないや!」


『ありがとう!次行ったときはいっぱい写真撮ろうね!』


「…写真撮る暇もないくらい、楽しんでたんだ。」


「…っふふ。嬉しいな。わたし、ちゃんと夏を楽しめたんだ。」


「…ふぁ…眠…。明日もみんなと‪ ”‬あやなに‪”‬ しよう。…おやすみなさい…」

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