異世界召喚にはもう巻き込まないでください！

「第24回ルビー小説大賞」参加作品です。
＜あらすじ＞
異世界召喚は、いつも突然やってくる。
気がつけば通算九十九回目、それってちょっと多すぎない？
それも勇者ポジションなら解るんだけど、碧衣の場合はいつも巻き込まれる方。
いつも世話をしてくれる兎獣人のギャビーは、この世界では九という数字が尊ばれているとかで、盛大に盛り上げてくれる。
小学校の頃からの召喚相手ダリューン皇子は、けれど九十九回目の今回は、なぜか距離感が近い。
部屋も今回はダリューン皇子こと、リューの宮殿で豪華だし。
まじないだと言われてつけられた、左手の印と手袋。
巻き込まれでここに来た碧衣は、勇者たちのようなチートを持っていないので、今回も留守番予定だった。
けれど、自分にだって何か出来るんじゃないかと思った彼は、今回は勇者…続きを読む