第23話

 「あつく、」

デートをしていると聞いた覚えのある声がした。


「沖奈」


「おっちゃんですか?」

 コンビニの店員さんも動画を見て知っている。


 「あつく、こんな所で女と何をしているの?」


「見ての通りデ、デートだよ。あとそんな言い方はやめろ」


「一瞬照れましたね。」


「デート??はぁ?冗談はやめて」


「冗談でしょ、あとあつく学校で私のことを無視し続けるの辞めてよ」


俺は学校で同じ恵美奈も無視を続けて居た。


「俺は何度も意見交換に無視をされた。お互い様だ。」


「動画で私も見てました!!あつくさんに酷いことばかり!!無視されて仕方ないです!」


店員さんが俺の腕に抱きつく。


 やばい、むしろ、沖奈が居てくれて良かったかも知れない。

沖奈の方に集中出来るからだ。俺の色々なことが暴走する所だった。


 「それは!動画の為に仕方ないんだよ」


 沖奈が、店員さんに対して強い口調で言っている。以前は見られる光景ではなかった。


 「でも、あつくさんから聞きました!今まで案を出しても拒否ばかりだったって、あつくさんのドッキリばかりだったの動画を見てまるわかりです。」


「・・・っ!」


店員さん俺のために、


 「それに、今はデート中なので、あつく先輩に話かけるのは辞めてください。」


「・・・あつくは私達以外と話せるわけがない。」


「それはほぼ一部あってますね。」


えっ?そうだけど


 「ですけど、あつくさんは少しずつ貴方達から離れて成長してます。もう最初の時よりは話せるようになりました」


「・・・今も緊張した顔をしてるじゃない」


「そうですね、でもそこが良いんですよ。あと、きっと話せなくなった理由貴方達のせいですよね。」


「・・・何を根拠に」


「いや、動田さんから聞きました。学校で貴方達が脅して回ってたって」


「それは」


「否定できませんね。今否定すると哀れなだけですよ。あと残念ながら、もうそれは一切意味がないです。知ってのとおり、もうあつくさんは貴方達を信用してないですし、友達とも思ってません。だからもう貴方達の洗脳は効かないです」


めっちゃ断言してる。


 「・・・あつく、」


「なに?」


「私達は、・・・私はまだ方法がある。貴方を取り戻す」


そして、沖奈は去った


 「泥棒猫に負けた、負け犬ですね。」


 恐ろしいことを店員さんは言っている。



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