第8話

俺が辞めてから1週間以上が経った。


  教室入ると、とても騒がしくなっている。

  「あ、あつく!これ見て!」


 何これ?

  

 【あっくんがひらがなを辞めたことについて】


 再生回数はいつもよりは多いけどやっぱりオワコンだな。コメントは出来ないようになっている。みんな代わりにSNSでコメントしてるな。


 「この度は急にひがらなのメンバーである.あっくんが辞めたことについてお話しさせて貰います。」


 ほぼ嘘を混ぜた内容をしている。


 嘘の部分は、ドッキリが多かった原因はあつくのネタギレにあること。俺の強い口調が嫌でパワハラ状態になって居たこと。給料もほぼ貰えてない等など。嘘ばっかりだった。


 「なぁ、あつく多くのファンも、クラスもみんな信じてないからな。」

 クラスを見渡すと皆が頷いてくれる。


 「ありがとう。」


「なぁ、あつく俺とやり返さないか?」


「どうやって?」


「勿論、おっ、早速」


  一輝が入って来た一瞬で空気が変わり暗くなった。


 「一輝、」


「なんだ?動田?」


「俺達コンビで動画撮るから。」


「ハッ?何言ってやがる?」 「えっ?」


「お前みたいな、平気で嘘をついたり脅す野郎より、俺と組む方が良いってことだよ。」


 「あん?あつくの一緒にいるのは俺達だ。小さい頃からずっといるんだよこっちは!」


「へぇーにしてはあつくに辞められて、一輝自身が絶縁宣言したようだけど。」


「違う!だからあれは言葉の綾だ!それにあつくはいつか戻ってくる!」


「なら、本人に聞こうぜ!なぁあつくはどうする?」


二人は俺を見る。


 「一輝、」


「ほらみろ」


  動田は一再顔色を変えずに、俺を見る。信じてくれているんだな。


 「一輝、俺は直ぐにお前らより凄いチャンネル作ってるやるよ。頼んだ動田」


「勿論!」


「はァあ??」

 怒る一輝とは違いクラスは歓喜が上がってる。俺知らなかっただけで、凄くクラスから愛されていたんだな。


 「聞きました?一輝さん?アンタじゃなくて俺と組むって。」

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