第11話

中学の真鉢


 クラスで一番最初に誕生したカップルで、

 「やっぱりクラスの最高カップルだよね!中根と真鉢は」


「でしょうーー、私の彼氏最高に良いのよ!」


 私はクラスの勝ち組だと思っていた。

 あーみんなが私を祝ってくれる気持ち最高だ。


 うえ、あれは高宮(夢)じゃん、クラスのみんなが私達のことを羨ましそうに見ているのに、高宮だけはあのキモい小説読んでるよ。


そうだ、

 「ねぇ、高宮くん!」


「ププ、話しかけないであげろよ、」「うわぁ、真鉢さん」

 クラスのみんなもこの状況を楽しんでるね。


「どうしたの、真鉢さん?」


「ねぇ、高宮くんも話に参加しないの?」


「ごめん、俺本読む楽しくて、」


「へぇー、そんな面白いんだ。ちょっとそれ貸して!えっと、『幼馴染ともう一度、出会えたら。』うわ、面白そうだね。」

表紙の絵も中々痛いは、


「私アイツと同じ小学校だったんだけど。」「私達のことそう言う目で見ていたのかな」

 小学校同じだった女子達は特にひいてる。


 「ごめん、返して貰って良いかな?」


「ちょっと待って、えっと、、、私のことを覚えていてほしいな、、、

おおありがちなセリフ。」


ーーーーーー

 その日もいつも通り、あえて聞こえる位置で話をした。

 「高宮って本当キモいよね。」

「ねぇー、あんなキモい本ばっかり読んでまさにキモオタって感じ。私の彼氏なんてさ、、、そういえば日曜日私とデートなんだ。」

 「えーー、羨ましい!」


ーーーーーー


 私はデートを楽しみに待っていた。彼氏は全然来てくれなかった。そして、私は近くの人のいない場所に無理やり連れて行かれた。助けて、お父さん、お母さん、中根、中根!だが、助けに来てくれはしなかった。口が解放されると、私は全力で助けを求めた。

 彼、ではなく高宮が来てくれた。高宮は喧嘩が強いわけではなく、一方的に暴力を振るわれてしまった。高宮は何度叩かれても、倒れなかった。もういいよ、倒れていいよ。止めてよ。止めてよ。

 そして、警察が来た。警察の話曰く、高宮が呼んだくれたようだ。それまで私が犯されないように守ってくれたのか、、、

 

 高宮は急に倒れた。

 「高宮ー、高宮ーー」

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