第10話
「くもも、夢くんは?」
「さっき真鉢さんに呼ばれて行っちゃった。」
「なんで止めなかったの?」
「いや、真鉢さんは悪口とか全然言わない子だったじゃん。」
「、、、」
「私達と違って本当に、仲良くなれる可能性がある子だと思うのよ。だからそのチャンスを潰す訳にいかないなと思って、」
「へぇ、変わったね、まきのん。」
「そりゃ、あんなことあったらあとだね。」
「それだったら、今のまきのんだったら、素直に本当のことを言って別れると思う。」
やっぱり鋭い、
「それに、私達は隠すことが苦手のようだったし。」
夢くんにバレバレだったことを思い出す。
「じゃあ、私の失恋も聞いてたか。」
「聞いてたよ。人の彼氏に告白する所。」
「偽だから良いんじゃん!」
「良くないよ!」
ーーーーーーーー
夢視点
「真鉢さんどうしたの?」
「どうしたの、じゃないでしょ。」
「なんで、アンタが幸せそうになってるの?」
幸せ、、、確かに最近は彼女も友達も出来た。けどあれは両方そう呼べる関係なのだろうが、、、
「中学校では、あんなにずっと孤独でボッチだったくせに高校デビュー?」
「別にそんな気があった訳じゃないけど。」
「へぇーー、ならたまたまな訳じゃないでしょ。そんなで陰キャのアンタなんかに彼女が出来るわけない。」
確かにその通りだね。現に嘘こくだったし、正直、柿野さんもあんなすぐに好きになって告白されても本当にそうなのか疑うところもある。
「私は、アンタに彼女なんて認めない。絶対に!」
「うん、じゃあそろそろ行くね。少しだけって言ってあったし。」
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中学校の頃、俺は今と同じで陰キャで友達が居なかった。
「辞めて下さい!」
「俺の彼女になったら、辞めてやるよ。」
俺はその時警察を呼び、喧嘩をした。
「山宮くん!山宮くん!」
俺はめっちゃボコられてその時から強くなろう決心した。
必死だったから、その時守ろうとした女の子の名前を覚えていない。顔も思い出せない。
しかも、その時のことを証拠もなく、喧嘩した方の先輩がどうやら金持ちだったようで、揉み消されてしまった。
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