第11話 崩壊式(ディストラクション)
アル曰く、これは概念干渉の応用だそう。
空間の一部分を自身の「世界」だと書き換え、崩壊させ、その空間内に存在するありとあらゆるものを死へと至らしめる。
それが
『龍樹。下がっていろ。』
天高く飛びながらアルは身体を元の姿に戻し10メートルくらいの大きさへ。
コメント
・は、カッコよ
・デッケェー
・うわここからでもよく見えるな
・凄そう(小並感)
・わくわく
気がつくとアルは、遠く離れた場所の遥か上空を飛行していた。
次の瞬間
『─────────!!!!』
天高く咆哮した。
空気を揺らし、大地を轟かせるような咆哮。
それと同時に、辺りに膨大なまでの魔力が、白く可視化された魔力が辺りを覆う。
コメント
・うわ……凄
・綺麗……
・なんか幻想的
・凄い
・……
可視化された白い魔力で辺りが覆われて尚、依然として存在感を発する
その光景は、幻想的であり、神秘的で、美しかった。
刹那。
空が割れた。
それは比喩でもなんでもなく、文字通りヒビが入ったように割れていた。
大地が割れる。
空間が割れる。
目の前の世界がどんどんと崩壊していく。
目の前の樹海が、大地が、空が、空間が、世界を構成していたありとあらゆるテクスチャが崩れ去っていく。崩壊していく。
最後に残ったのは、一体の龍。
世界を崩壊させた、白亜の龍のみだった。
コメント
・はっ!?
・うそ……だろ
・こんなことがあっていいのか
・やば……
・もう皆んな言葉失ってんじゃん
「…………」
正直に言って、この光景をみて初めて思ったのは、ここまでの惨状を引き起こすとは思っていなかったこと。想像よりも遥か先をいっていた。
アルから
具体的にどんなことが起こり、どんな範囲が崩壊するのか、アル自身の口から聞いていた。
過去に、他の龍が使った
それらを加味して尚、その力は想像以上であり、呆然とせざるを得ない光景だったのだ。
コメント
・……(唖然)
・せかいのおわり!!
・なに?このぼくがかんがえたさいきょうのひっさつわざ!!みたいなやつは……
・《Celestia》やはり面白いな!!わたしが戦った龍よりも出力が高そうだしな!!
・うーん、この光景やばいな
・これはもう伝説だろ笑
・これを面白いと言える世界最強さん
・陛下を当てにするなww
・ってか、これをいつでもどこでも打てるってマ?
呆然と佇んでいると、アルが身体を小さくしながら俺の元に戻ってきた。
「……お疲れさま、アル。」
『別にこのくらいは平気だ。久しぶりに使ったが、案外なんともなかったからな。』
コメント
・これ使って反動もなにもないってマジか
・やっぱり小さくなるのね
・あ笑また龍樹の上に乗っかっとる笑笑
・可愛い
・ってか、これどうすんの?
「あぁ、確かに。このまま放置なのか?」
目の前の、
今の状況は、目の前にぽっかりと穴が空いたような状態なのだ。だからといってこのまま放置するの?って感じなのだが……
『ああ、そのことか。気にするな、直ぐに元に戻る。あの神が、ダンジョンが崩壊するほどの被害を放置するはずもないだろうからな。』
何のことだろうかと、アルに問おうとしたその時、
《第563番迷宮における、大規模な損害、テクスチャの崩壊を確認。》
天の声が現れた。
コメント
・ふぁ!?
・アナウンスさん!?
・え、こんなことあるんだ
・初めてだなこんな現象
《現状では、当
《申請が許可されました。》
《これより
コメント
・いや、情報量が多い!!
・崩壊した場所が戻っていく……
・修復してんのか?
・回帰では?
まるで時が巻き戻るみたいに、崩壊する前の状態へと戻っていく。
コメント
・は?本当に元の状態に戻りやがった
・ダンジョンさんヤバすぎ
・これは特例なのかな?
・あの状態を一瞬にして元に戻すって……
・えぇ……
《回帰が完了しました》
《当
《続いて、変異体及び、特殊個体討伐のリザルトアナウンスを開始します。》
……あ。
コメント
・あ
・そっか、アルちゃんの崩壊式で犠牲なった方たちの撃破リザルトが
・あぁー!!そっか、色々なボスたちがあれで死んだのか
・哀れなり、ボスたちよ……
・草
・少なくともこんな感じで死ぬとは思ってなかっただろ笑笑
──────────
あとがき
アル様被害者の会
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