第4話



 ゴブリンに襲われることもなく、無事に家へ着くことができた。


「ただいま、戻りました。」


「お、お帰りなさい。(なんだか新鮮……)」


「心配を掛けてすみません。」


「いえいえ、私が来たくてここに居る訳ですし……。(合法的に冬夜さんと一緒に居られますし)」


「ところで、秋実さんはこれからどうするんですか……?まあ、正直こんなラノベのような、スキルが発現した状況になった訳ですし………家族や友人と合流って感じですか?」


秋実さんは少し緊張した面持ちで話始めた。


「……そのことですが、私も色々と考えたのですが、ここで暫く過ごさせて頂けませんか? 生活面でもフォローできますし、冬夜さんを一人にするのが心配で……。」


 秋実さんの言葉に一瞬呆然としてしまった。

 こんなに美人な女性と二人きりって……。



 滋賀しが 秋実あきみさん。

 茶髪ショートカット、整った顔をしており、メガネっ子の美人さんだ。

 年齢は26歳で俺の1つ年上のはず。

 身長177cmの俺からすると15cmほど低い(162cm)。

 体型は普通であるが、男性であれば自然と目線が向いてしまうほどの巨乳だ。

 しっかりしているが時折天然な面を見せる。

 そのギャップが可愛い…。


「……冬夜さん??」


「っえ? あ、ごめんなさい。予想外の回答だったので、ちょっと驚いてしまいました。」


「む、無理にとは言いませんが、外出が苦手な冬夜さんですし………私が居れば何かとお役に立てるかな〜〜〜と思いまして。」


 モジモジしている秋実さんが可愛い……。


 確かに、俺は外出が苦手だ。

 しかも、家族とは絶縁状態で、友人と言える人も極端に少ない……と言うかいない。

 秋実さんはそんな俺が気兼ねなく話せる人の1人である。

 秋実さんが迷惑で無いのであれば、こんな状態になった世界を生き抜くには、むしろ有り難い申し出である。


「本当に大丈夫ですか? 俺にとっては本当に有り難い申し出なので、是非お願いしたいですが………。」


「私は大丈夫です!! 夜の方も心の準備は出来てます……(キャ言っちゃった)。」


「っえ? 最後の方が聞き取れなかったのですが、何か不味かったですか?」


「な、何でもないです。私は大丈夫ですよ。」


 秋実さんがちょっと慌てて頬を染めている。



 俺の家は、仕事場も兼ねており、一人暮らしには広目である。

 アパートなのだが、2LDKで秋実さんが一緒に住んでも問題無い。

 俺の部屋にしかベッドが無いのでそれを秋実さんに使ってもらい、俺は居間のソファーで寝ることで話が着いた。

 どちらがベッドを使うかで散々揉めた件は省略する。



 ◆◇◆◇◆◇◆◇


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