第四話

 委員会が決まったその日の放課後、俺は委員会に出席するべく荷物をまとめ2-Aの教室を出ようとしていた。神宮寺さんはまだ教室にいる。別に一緒に行く必要もないので先に行くことにした。


 割り振られた席に座り、会議が始まるのを待っていた。周りを眺めると去年も見た顔の人が多い、俺が入ってから1分もしないうちに神宮寺さんは入ってきた、椅子の並び的に席は隣だ。それから数分経って会議は始まった。


 初めは担当の先生が進行をしていた。3年生の委員長が決まると進行はその人に移った。次は2年生の副委員長決めが始まり2年生内で誰がいいかと推薦しあう形で話し合いが始まった。話し合いはすぐに終わり違うクラスの女の子が副委員長に決まった。


話し合いの間、神宮寺さんはずぅーと下を向き赤面していた。


どうしたのだろうか、帰りに聞いてみようかなぁ~


会議はスムーズに終わり、各クラス担当する時間が割り振られそれぞれ解散するはこびとなった。


「神宮寺さん大丈夫?体調とか悪い。」


すると彼女はますます赤面してどこかに行ってしまった。どうしたんだろう~



私視点


 彼と同じ委員会に決まったその日の放課後私は悩んでいた。あぁ、彼と一緒に行きたいな~、でももし断られてしまったらと思うとなかなか行動できない。


「はぁ~勇気出してよ私」心の声が漏れる。


 何もできないままでいると彼は準備を終えすぐに行ってしまった。それを見て私は後悔しながらも彼の後を追った。


 会議のための教室に入る。私の席を見ると、なんと席は彼の隣だ。嬉しいもののいざ彼の隣に座るとなると緊張して顔が見れない。私は静かに席に座った。それから数分して会議が始まった。


 彼はいつも通り普通にしている。私はどうだろうか、きっと誰にも見せれないような顔をしているんだろうなぁ~そう思うと余計に周囲の目も気になり余計に緊張してくる。


それからも私はずぅーと緊張していて、話し合いの内容は一つも頭に入ってこない。今の私には彼の隣に座っているのですらいっぱいいっぱいなのだ。


会議が終わった。緊張していたせいかすごく時間が長く感じた。それから数分が経ち私に予想だにしない出来事が起こった。なんと彼が私に向けて声を発していたのだ。


私は胸の高鳴りを抑えきれずまたしても彼から逃げてしまった。


「はぁ~またやってしまった。せっかく彼が私を心配して話しかけてきてくれたのに。何やってんだろう。いい加減しっかりしてよ!」


「絶対変な人だって思われた」


こういったことが何回もあると自分の不甲斐なさを責めてしまう。次こそは、次こそは、、







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クラスメイトの地味子は俺に嫉妬されたい misama @misama

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