Mission14 ライバルと直接対決!!
その後も、とても酷いものでしたわ。
「音宮先ぱ……!!」
「あっ、音宮くーん!! もぉ、探したよ~。こんなとこに居たの?」
授業間に彼の姿を探し、やっと探し当てたと思えば、あの女が横から掻っ攫う。
その後も跡を付けましたが、一向に2人が別れる気配もなく。
でしたら、お昼をご一緒にどうでしょうか? と、スマートフォンでメッセージを……とても勇気を出して、送ってみましたわ。するとすぐに返信は来たものの……。
『ごめん! 委員会の仕事の打ち合わせがあって……』
あえなく散りましたわ。そして震える指先で、もしかして、あの副会長もいますの? と尋ねると……。
『うん、いるよ』
それがどうかしたの? と追撃が飛んできて、何でもありませんわ、と返しました。
……惨敗。
その二文字が、
あの方、一体どういうおつもりですの!? まるで、
……
というのもこの休み時間、彼女のことは念のためメイドたちに調査させたからです。ええ、ただ落ち込んでいただけではありませんわよ? 時間が余ったというのなら、有効活用しなくてはね?
その結果によると、彼女は一般企業勤めの父親、そしてスーパーのパートとして働く母親との間に生まれた1人娘。過去に彼女は事件に巻き込まれ、それ故、両親は過保護気味になっている。……しかし彼女はその後特に何もなく、ここまで成長。それどころか、中学の時には全国模試で堂々の1位、運動神経も抜群で正義感が強く、警察から表彰された実績も多い。更にその異能力……現生徒会長をも
つまり、特に理由もなく
「……?」
でしたら一体、何ですの?
その原因を探るべく、
その結果、
「副会長、お話がありますの」
「僕のことを探されたのは初めてだね~」
背後から声を掛けますと、彼女は振り返ります。まるで呼ばれることを分かっていたみたいでした。……
周りに他の生徒はいません。話をするには、好都合!
「
「うん、そうだろうねぇ」
「初めは、ただ単に面白がっているのかと思っていましたわ。それか、貴方も音宮先輩に思いを寄せているのかと……」
「うんうん、それで?」
彼女は飄々としています。これから言おうとしていることも、全て見透かされている……そんな感覚がしました。
「ですが、そうではないと思いましたわ。貴方は不真面目そうに見えますが、根はとても真面目です。そんな貴方が、自らの立場を潰してまで、
「うん、そうだね。恋愛感情はない、絶対。死んでも。それは断言してあげる」
「食い気味ですわね……」
ああ、でも、そうでしたわ。この方が昔巻き込まれた事件は、男性に……。
……いえ、それはいいんです。
「……悪意による行動ではない。恋愛絡みだという線も消えた。……でしたらどういう理由があるのか、調べてみましたの」
「うん、それで、何か分かった?」
彼女は腕を組み、余裕綽々としていらっしゃいます。何故だか緊張しているのは
「結論から申し上げます。……副会長、貴方は、
そう言いつつ、人差し指を彼女に向けます。
彼女はしばらく黙った後……口を開きました。
「そう思った理由を聞こうか。あと、人に指差しちゃダメだよ」
「……そうですわね。……それで、理由というのは単純ですわ。貴方は、私が音宮先輩にアクションを仕掛けた時にしか、行動をしなかった」
「……ふぅん?」
「最近の1週間の内、おおよそ半分は、
「……お家の人を使ったのかな? でも君の使用人たちは、全員君より年上のはずだ。本校の生徒じゃ無い人がいたら、僕はすぐに気が付く」
「ええ、分かっていますわ。……ですから家の者に頼み、本校の生徒を買収致しました」
「買収……!?」
彼女はギョッとしたように目を見開きます。……ふふ、その顔が見られただけでも満足ですわね。
「貴方は現生徒会長にも匹敵すると言われているくらいの異能力者……更に、貴方1人いるだけで、国家総動員の軍隊も敵わないと言われているらしいですわね。……ですから、念には念を入れました」
「……君、本気で来たねぇ……僕の予想越えちゃってるって」
「本気ですわよ、
髪を後ろに払います。……ええ、ずっと本気ですわ。
初めて、人のことを好きだと思えたのです。人に、好きになってほしいと願ったのです。……お相手は、
でも、諦めたくはない。
やるからには、本気ですわ!!
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