第27話 RPG要素を取りあげてマジで呪術用語を解説してみた

※五十音順ではなく、原作者が思いついた順に投稿します。

祓 はらえ

①禊、形代に託すなどして、心身についた穢れや罪を流して浄化する神道の儀式。

「祓=払い」に通じる。日本神話で罪を犯したスサノオが高天原から追放されたことが起源とされる。夏越の祓えなど。

②陰陽師が行う儀式。「祓い」ともいう。人形や衣服などの撫物に依頼者の穢れを移し、川などに流す。

触穢 そくえ

穢れに触れた人や物に接触すると、穢れが映るとされる考え方。

禊 みそぎ

海や川で身を清め、水によって穢れを洗い流す儀式。神社の手水は禊を簡略化したもの。日本神話でイザナギが黄泉の国の穢れを川で流したことが起源とされる。

穢れ・ケガレ

災厄の原因とされるもの。死や罪、呪詛など。「穢れ=気枯れ」に通じる。気(ケ)とは生命力で、気が枯れると気枯れ(ケガレ)となり、ハレ(祭り)をして神と通じ再び気を取り戻す、というサイクルで人間の生命力は循環しているという。

ポマード・ポマード・ポマード

「私、きれい?」と聞いてくる都市伝説の怪人・口裂け女に遭遇したときにこの呪文を唱えると、口裂け女は逃げていく。

真言

仏教において真実の言葉とされる呪文。梵字で記されたお経で、梵語(サンスクリット語)のまま読み上げる。真言を唱えることで神仏の加護を得られるという。神仏によって様々な真言がある。

マントラ

梵語(サンスクリット語)で真言のこと。

梵字 ぼんじ

梵語(サンスクリット語)で書かれた文字。梵字一字一字に呪力が宿り、魔除けや調伏の効果がある。身につければ神仏の加護があるため、お守りや呪符などにも描かれる。生まれた干支に対応する梵字を身につけるとあらゆる災難を除いてくれる。

陀羅尼 だらに

密教の呪文。言葉に呪力が宿るとされる。

オン

真言の前につける呪文。この呪文のあとに続く仏に帰依し、信じるという宣言。

ナウマク・サマンダ・ボダナン

諸仏への帰命を表す真言の定型句。これを一語にしたものが「オン」。

バン

干支の未、申に対応した梵字。大日如来を表す。

カーン

干支のとりに対応した梵字。不動明王表す。

万物を生み出し、生命力の根源となるもの。中国で生まれた考え方。インドではプラーナと呼ぶ。

経絡

人体に流れる気の通り道。経は大きなライオン(通り道、筋道)、絡は小さなライオン(網状のネットワーク)を表す。中国で生まれた考え方。風水では、大地にも人体のように経絡が走ると考え、大地の経絡を「龍脈」と呼ぶ

内気

道教の呼吸法。口や鼻による呼吸ではなく、胎児が肉体から生まれる前にしている呼吸のこと。人間の生命力の根源である気は人体の内側から生まれるという考えに基づき、胎息法に用いられる。

力低

呼吸が荒くなった時、厚手の和紙を奥歯に挟んで吐息が漏れるのを防ぐ方法。

邪眼・邪視

悪意をもって見つめること。古来、視線には霊力は宿るとされ、睨まれると様々な災厄が降り注ぐと信じられてきた。もし邪視に睨まれたら、睨み返せば呪詛返しになる。

穴蜘蛛地蜘蛛

穴を掘って家屋などに侵入する忍者の術。特に縁の下の土を掘って潜って進む術は「土台掘り」と呼ばれる。


鶏の血で蘇生させる

鶏の血で蘇生させる呪法。羽を抜いた鶏を追いかけ、鶏のトサカが黒ずんできたら捕まえてトサカを切り裂き、死んだ人の口の中に血を流し込むと蘇るという。

ふるべゆらゆらとふるべ

死者蘇生の呪文。布瑠部、由良由良止、布瑠部。史書『旧事本記』に書かれた「布瑠の言」にある言霊の一説。「布瑠部」とは振ることで滞った気が流れること、「由良由良」も「滞らない」ことを意味する。


オン・アニチ・マリシエイ・ソワカ

精神統一や災難除けのために行う忍術。唱えると仏教の守護神である摩利支天のご加護があり、恐怖心が取り除かれたという。

探湯 くかたち

陰陽道の術。真言を唱えたり、印を結んだりすることで、釜でゆでられた湯に手を入れたり、体に熱湯をかけられたりしても平気になる。

明目法

暗闇の中でも昼間のように目が見える道教の術。「コウゾの木の実を一年間食べ続ける」「地黄という草を八年間飲み続ける」などの方法で明目法を会得できるという。


丹田                

道教において、人間の体の中心となる部位。

上丹田(頭)、中丹田(心臓)、下丹田(へそのした)の三か所がある。


金剛行

強靭な肉体を作るための忍者修行。


虎之爪

金剛行の忍者修業。虎の如く強い指先になるため、砂や砂利に指先を突っ込んだり、指先で逆立ちしたり、指で木にぶら下がったりする。

浄蔵

平安時代の天台宗の僧で修験者。七歳で護法童子を操るなど験力の才があり、加持祈祷で怨霊を調伏する、飛鉢法を操るなど数々の呪術を使えた。平将門が反乱を起こすと浄蔵が延暦寺で大威徳明法を実践した。祈祷を行っていると、大威徳明法の鏑矢が将門のいる東方に飛んでいき、将門は討たれたという。

言霊延命法

一心に唱えれば、長寿延命のみならず、瀕死の状態でも、しばし命を延ばせるという強力な秘咒。「たまのををむすびかためてよろづよもみむすびのかみみたまふゆらし」

円珍

霊蓋をもつ平安時代の修験者。霊蓋とは尖った頭のことでこの頭を持つ者は未来予知が出来ると言われている。円珍も凄まじい法力の持ち主で、中国の唐の火事を予知して日本から消化したという伝説をもつ。

土中入定

修験者の修行のひとつ。生きたまま土中に埋まり、即身仏となること。

験比べ

修験者同士が、修業を経て会得した験力を競うこと。

刃渡り

験比べのひとつ。日本刀の上を歩いたり、刃で出来たはしごを登る。

火渡り

験比べのひとつ。護摩の残り火などの上を歩く。

木喰

江戸時代の修験者。木喰五行明満。修験者として日本全国を行脚し、悪霊の調伏や病気の治療を行った。同時に、仏師として多くの仏像を残している。

角行

富士講を起こした修験者。戦国時代後期の長崎に生まれ、十九歳のときに夢で役小角のお告げを受けて富士山の人穴で修行を始めた。徳川家康が角行に会うために人穴を訪れたこともあるという。



魔を退ける。


解忤の法

呪禁師が操る術。体内に侵入した魔物や悪鬼などの害から、身を解き放つ術。盗賊などの悪者に操られないように守護することもできる。

妖怪鎮めの神歌

妖怪を説得するための神歌。「歳を経て身をさまたぐり荒ミサキ今日より後は祟りなすなよ」

天狗の神歌

天狗の力で妖魔を退散させる神歌。「嵐吹く、戸山の風にしこりなす向こう悪魔を吹き返せけり」


悪霊・妖怪を退ける

妖狐禁文

妖狐などに「好き勝手な振る舞いをしたら許さないぞ」と宣言した文のこと。

夜行夜途中歌

魔除けの呪文。「カタシハヤ、エカセニクリニ、タメルサケ、テエヒ、アシエヒ、ワレシコニケリ」の三十一文字を口に出して唱えれば、百鬼夜行の災難から逃れられるという。意味は不明。

狸を伏する呪歌

「心せよ瀬々のやはらた ぬき川の 水馴れてこそは身も沈なれ」という呪歌を詠むと、狸が離れるという。「た」と「ぬ」の間を離すことがポイント。


悪魔を祓う呪文

神仙道に伝わる、悪魔を退散させる呪文。

「付くも不肖、付かるるも不肖、一時の夢ぞかし、生は難の池水つもりて淵となる。鬼神に横道なし。人間に疑いなし。教化に付かざるに依りて時を切ってすゆるなり。下のふたへも推してする」と唱え、足の裏に三か所、灸を据える。

サバ食ったサバ食った

天狗を撃退する呪文。サバは天狗が苦手な食べ物。

鬼神の名を三度呼ぶ きじんのなをさんどよぶ

悪夢を見た朝、悪夢をもたらした鬼神の名前である「臨月天光」を三度唱える。正体を見破られた鬼神は悪夢を吉夢に変えるという。夢違えの一種。


オン・ア・ビ・ラ・ウン・ケン

大日如来の真言。あらゆる願いを成就させる力がある。アビラウンケンソワカ。

一切消災呪 いっさいしょうさいしゅ

「消災呪」という最強の陀羅尼を唱え、災の全てを消滅させる呪法。ポロン同様、最強の調伏呪文。合掌し、一息にただ一回のみ唱えればいいとされる。

孔雀明王法 くじゃくみょうおうほう

密教最大の奥義とされる孔雀の呪法。役小角が体得した。これを行った術者は夜叉や鬼類に守護され、自由に空を飛ぶなどあらゆる術を使いこなす超人的な術者になれるという。孔雀明王とは、毒蛇を喰らう孔雀を神格化した王。

光明真言 こうみょうしんごん

唱えるとあらゆる災厄、罪が祓われるという真言。

大元帥法 たいげんすいほう

密教に伝わる最強調伏法。憤怒の形相をした恐ろしい仏神・大元帥明王を祀りそのあらゆる敵や災厄を容赦なく打ち破る。宮中でのみ使用が許された国家機密ともいえる秘術で、刀や矢を百本ずつ並べるという。

平将門の乱や元寇を調伏した術でもある。大元帥明王法ともいう。

地蔵菩薩大慈大悲真言法 じぞうぼさつだいじだいひしんごんほう

地蔵菩薩の深い慈悲により、一切の悪行、罪を消し去り、全ての罪を帳消しにする呪法。

真言は「オン・カカカ・ピサンマエイ・ソワカ」。

五壇法

五大明王の護摩壇を設置して行う最強の護摩法n

五大明王法ともいう。

真人

仙人の別名。道を習得し、修行ののちに仙人となった人。

尸解

肉体が死に、魂が神仙となること。尸解とは「屍を解く」という意味。

天仙

最高位とされる仙人した自在に空を飛び回る術をもち、天界に暮らす。空を飛べるのは天仙だけともいわれている。

地仙

地上で暮らす仙人。天仙になるために地上で修行をしている。

神人

仙人の別名。仙人となる素質を生まれながらにもっている人。


寂仙 じゃくせん

予言と輪廻転生をしたという伝説をもつ修験者。寂仙は伊予国(現在の愛媛県)の石槌山で修行をした修験者だったが、死に際に「二十八年後に神野という名で皇子として生まれ変わる」という遺言を残した。

角行 かくぎょう

富士講起こした修験者。戦国時代後期の長崎に生まれ、十九歳のときに夢で役小角のお告げを受けて富士山の人穴で修行を始めた。徳川家康が角行に会うために人孔を訪れたこともあるという。


魔風太郎 まふうたろう

役小角の秘術を受け継いだ修験僧。もとの名は我慢坊。あるとき、兄の大熊丸が都の討伐使・坂上田村丸に討ち取られる。兄を継いで山賊の首領となることを決めた我慢防は、呪力を発動。山々を動かし、舞い降りた黒雲に飛び乗って空を駆け、魔風太郎と名乗った。

怪玄 かいげん

吉野山の天狗道に住む修験者。奪魂鬼・縛魄鬼という鬼を使役し、御行術や変身の術を使えた妖術使いでもある。呪文を唱えて経文を翻すと、蚤、虱、蚊の妖怪が現れた。さらに怪玄自ら、一・五メートルのぼうふらに変身し、尻から水を出して敵を苦しめた。合巻『松梅竹取談』にある。

土御門家

安倍晴明を祖とする一族。天文道、陰陽道に秀でており、平安時代より長きに渡って朝廷に仕えた。

隠れ陰陽師

陰陽寮に属する国家後任陰陽師ではない、民間の陰陽師のこと。『今昔物語集』に登場する隠れ陰陽師は、式神などを用いず、相手の声を聞いたり顔を見たりするだけで呪詛を書けることができたという。

安倍晴明と霊剣

平安京の火災で百済伝来の「守護剣」と「破敵剣」が焼けてしまったため、村上天皇が安倍晴明に命じて新しい霊剣を作らせたという。霊剣を復活させたのは賀茂保憲であり、晴明は補佐的役割だったとする説もある。

摩陀羅左衛門

犬神の術を操る浪人。斑模様の衣を身に着け、額には「犬」の文字。斑の大犬に変化し、巻物を盗む。合巻『磯馴松金糸腰箕』の登場人物

毛利元就

勢力争いで呪術が大いに利用された。毛利元就は、厳島神社で尼子晴久の人形を作り調伏の祈祷を行ったら、七日目に人形の首が堕ちた。晴久はその年に急死したという。

ユタ

神おろし、口寄せ、占いなどを行う沖縄の巫女。おしゃべりを意味する琉球語、「ユンター・ユンタク」から名づけられた。イタコ同様、先祖の霊などを呼び出し、ユタの口を借りて死者と対話ができる。

市子

神社で神楽を演奏する舞姫。または神霊を呼び出し、託宣させる女性。巫女。

鬼一法眼

『義経記』に登場する陰陽師。文武両道で知られていたが、兵法が書かれた秘書を源義経に盗まれたという伝説がある。

円能 えんのう

平安時代の法師陰陽師。左大臣の藤原道長を失脚させる者達に加担し、呪符による呪詛で殺害しようとした罪で捕まった。

姑獲鳥・産女

難産で死んだ女性の怨霊。妖怪。

伊予親王

桓武天皇の皇子で、謀反の罪を問われて幽閉された。母とともに無実を訴えて毒を飲んで自殺し、怨霊となったという。

持衰 じさい・じすい

肉を食べず、身を清めず、航海の際に災いを引き受ける生贄。航海が成功すれば褒美が与えられるが、失敗すれば殺されたという。『魏志倭人伝』に登場する。

楠木正成

怨霊となった、鎌倉~南北朝時代の武将。正成を破った将・大森彦七の宝剣を狙い、美女の姿で現れたり、天空に異形の姿で現れたりした。『太平記』にある。

霊魂

霊、魂とも呼ばれる。人間の姓名を支え、肉体を離れても存在できる。神道系の呪術では、霊魂は万物に宿るとされ、霊魂を活発化させて呪術に用いる。

日蔵

平安時代の僧。道賢ともいう。山で修行中に一度死んでしまったが、十三日後に蘇生したという伝説がある。死んだ際に、地獄から極楽までを巡った日蔵は、日本大上威得天となった菅原道真や地獄に堕ちた醍醐天皇に出会ったという。

弓削是雄 ゆげのこれお

平安時代前期に活躍した陰陽師。殺されそうになっていた男を式占で助けたことがあるという伝説が『今昔物語集』に載る。

木喰

江戸時代の修験者。木喰五行明満。修験者として日本全国を行脚し、悪霊の調伏や病気の治癒を行った。同時に、仏師として多くの仏像を残している。

修円

空海のライバルだった僧。生の栗を祈祷で煮ることが得意。修円が帝の前でいつものように祈祷で栗を煮ようとしていたのを物陰から見ていた空海は呪力で妨害した。それ以来、二人は不仲になり、互いに呪詛し合うほど憎み合ったという。守敏のモデルとされる。

守敏

空海の物語に登場する架空の僧で、空海のライバル僧。実在した密教僧・修円がモデルとされる。


円珍

霊盖をもつ平安時代の修験者。霊盖とは尖った頭のことで、この頭をもつ者は未来を予知することができるといわれており、円珍もすさまじい法力を備えていたという。中国の唐の火事を予知して日本から消化したなどの伝説をもつ。

泰澄 たいちょう

奈良時代に活躍したという伝説の修験者。白山修験道の開祖。福井県の越智山で修行し、験力を得る。呪文で自在に石を動かし、飛行の術を駆使し、雨乞いや病気の治癒も行った。臥行者、浄定ギョウジャという二人の護法童子を従え、彼らも飛行の術や飛鉢法などを得意としていたという。

聖宝

平安時代の真言僧、修験者。役小角が始めた大峰山の修行、奥駆けを再興した人物として知られる。大峰山に毒蛇が現れ、奥駆けができなくなった際に、聖宝が毒蛇を倒したという伝説がある。


まかれや、まかれよ

厭魅の際に用いる呪文の一種。「去れ」「死んでしまえ」などの意味をもつ。和紙の中央に「躰魂」と筆で書いた呪符を作る。そして躰魂の文字の上に左右の人差し指を置いて、呪いたい相手の名前と「まかれや、まかれよ」と呪文を千回唱える。こうして念を込めた呪文を藁人形の中に入れ、桃の木で作った矢で中にある躰魂の文字を貫くように千回突き刺しながら、再び「まかれや、まかれよ、この矢にまかれ」


相応 そうおう

不動明王法による、悪霊や悪鬼などの調伏を得意とした平安時代前期の僧。修験者。病魔が取り憑いた藤原良相の娘を験力で救ったことで名を上げた。その後も、清和天皇や醍醐天皇などの病も治癒した。比叡山に伝わる山林斗藪の修行・千日回峰行を始めたのも相応である。

蘆屋道満

安倍晴明のライバルとされる法師陰陽師。

播磨国(現在の兵庫県)に生まれる。人魚を食べて不死となった八百比丘尼の父・秦道満が蘆屋道満であるとする説もある。

手で狐を作る

親指、中指、薬指をくっつけて狐の形を作り「去れ!」と念じると、悪い気配は去る。

【自然・物を操る】

サイコキネシス

念力。念動力。心に念じることで手を触れずに物体を動かすことができる超能力で、現代科学では解明できない。

テレキネシス

サイコキネシスと同じ。念力。念動力。

念写

念じるだけで写真のフィルムに像を結ぶ能力。世界初の念写成功者である長尾郁子などが有名。明治末期の霊能者の三田光一は、まだ誰も見たことのない月の裏面を二度念写してみせた。

飛鉢の法・飛鉢法

五龍祭

雨を呼ぶ龍に雨を祈る陰陽道の祭祀。五つの龍を祀ったという。平安時代、安倍晴明が一条天皇の命で五龍祭を行い、雨を降らせたという。

水天法

龍王の頂点に立つ水天に祈り、雨を降らしたり止めたりする術。もし怒らせれば旱魃か洪水となる。

弘法の霊水

錫杖で地面を突くと水が湧き出てくる術。弘法大師空海が、徳島県に寺を建てる際に錫杖で地面を掘ると、乳白色の水が出てきたという。水は今も湧き出ており、「弘法の霊水」とよばれている。

【変化する】

変装術

正体を隠し、別人のようになりすますこと。

忍者の七方出など。

七方出

忍者の秘技とされた変装術。

『正忍記』に忍は七つの職種・七方出になりすますとある。七方出とは、虚無僧・猿楽師・商人・出家・山伏・放下師・常の形。

虚無僧

忍者の七方出のひとつ。編笠を被り、顔を隠したまま周囲を見回せるので忍者の変装にはもってこいだった。

猿楽師

忍者の七方出のひとつ。戦国大名は能を好んだため、この姿なら敵地に潜入しやすかった。農薬者である観阿弥・世阿弥は忍者という説もある。

放下師

忍者の七方出のひとつ。手品や曲芸を行い、幻術師の原型ともいわれる。気を許した子や親から情報を得る。

常の形

忍者の七方出のひとつ。「草」として長い時間をその土地で過ごし、周囲に溶け込んで情報を集める。

蜘蛛変化の術

歌舞伎『戻橋背御摂』に登場する蜘蛛の術使い、七綾姫の術。自ら蜘蛛に変身して潜入し、大切な宝を取り戻したという。

参考書籍

『創作のための呪術用語辞典』

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