第26話 神々の黄昏の登場人物

名前:シュガーリア

一人称:わたし

二人称:あなた

性別:女

種族:兎科亜人種

バスト:Aカップ

口調:敬語。物体にすら敬称を付ける

血液型:O型

誕生日:7月19日生まれ

星座:かに座(かにさん星人とズッ友)

趣味 シール集め、音楽、動物さん、お世話、ユキトおにいちゃんさん、誰かを笑顔にしてあげたり、お友達になること

大好きな人一切衆生、生きとし生ける者みんなが大好き

好きな食べ物 笛ラムネなどの甘い物

嫌いな食べ物 ゴーヤ

【人物像】

誰かをお世話してあげたり、笑顔にしてあげることが大好きな兔科亜人種の女の子。小柄だが一笑千金の美少女。体貌閑雅である。相対した相手を例外なく魅了する美しい心を持つ。とても穏やかで天然。人を疑うことを知らずたとえ騙されてもその自覚すら無いほど。誰よりも献身的で無垢である。気弱かつ泣き虫だが、芯は強く、どなたかを傷つけてしまうくらいならシュガーリアが傷つきたいですという曲げられない信念をもつ。

【種族について】

シュガーリアの種族である兔科亜人種はあらゆる命を慈しむ気高く優しい精神を持ち慈悲忍辱を尊ぶ聖女のような女の子たちであり、多種多様な生き物全てを愛し可愛がっている。

その為、凶暴で強大な古龍種の大型モンスターさえ、兎科亜人種の女の子の神々しい姿を目にすると一瞬で忠義を誓い、心強い味方となる。他種族の女の子ならまず嫌がるであろうゴキブリさんやムカデさんとも仲がいいという特徴を持っている。

シュガーリアは種族の中でも特に躊躇である

シュガーリアを直接見ることは疎か気配を感じただけで古龍種のモンスターたちが一斉にシュガーリアの側近の座をかけた死闘を始める。

また、ゴキブリさんやムカデさんだけでなくケムシさんやクモさんとも仲良しである。

【エリカの評価】

「純粋無垢や婉娩聴従っていう四字熟語が中々似合う女の子ね。 ど、鈍くさいけどお人好しなユキトさんにピッタリのいい娘じゃない。もふもふしてて気持ちよさそうな兔耳の女の子だから、角なんかが生えた女の子よりもずっと目の保養になると思うわ。 ベッ別にユキトさんが私のところに帰ってきてくれなくたって寂しくなんか……寂しいけど……でも、我慢してあげるわ! わっ……私みたいなワガママで意地っ張りでユキトさんが好きな癖に迷惑かけてばっかりの駄目な女の子のことなんて考えてる暇があったら自分の将来を大事にしなさい。シュガーリアちゃんと幸せになりなさい(泣) ユキトさんが幸せになってくれなかったら……私、洪水が起こるくらい泣いてやるんだから!」

声質:迦陵頻伽のロリボイス

台詞:「犬猿の仲さん? ウフフ イヌさんとおサルさんはなかよしさんなんですねぇ✩。わたしもあなたとなかよしさんになりたいです!だから……だっこしてくださいませんか?」


「ユキトおにいちゃんさんのそのリングベルをならすみたいにきれいなこえでシュガーリアをママってよんでくださいね♡」


「そう、うさぎさんはさみしがりやさんなんですよ! シュガーリアはうさぎさんより、もっと、もっと……さみしがりやさんですから……ユキトおにいちゃんさんがいてくださらないと、さみしすぎて、しんじゃいます!」


名前:イナリ

種族:妖狐族

性別:女

身長:166cm

体重:

血液型:AB型

バスト:Aカップ

誕生日:4月10日

星座:

好きな食べ物:油揚げ、ドーナツ。

苦手な食べ物:ピーマン。

趣味:ユキトおにいちゃんにすりすりしてもらうこと。ユキトおにいちゃんに耳や尻尾をもふもふしてもらうこと。

好きなもの:風船🎈

声質:少し聞くだけでどんなひねくれ者や石部金吉でも思わず頬が緩むほど可愛いロリボイス

好きな場所:ユキトおにいちゃんのおひざ。

好きな匂い:ユキトおにいちゃんのシャンプーのにおい。

台詞:「イナリちゃん、やさしくてあったかいからにんげんさんのおとこのひとが、ダイスキなんだ。でも、およめさんになりたいなっておもったのはユキトおにいちゃんがはじめてだよ」





【関連用語】

真言

仏教において真実の言葉とされる呪文。梵字で表記されたお経で、梵語(サンスクリット語)のまま読み上げる。真言を唱えることで神仏の加護を得られるという。神仏によって様々な真言がある。

サク

干支のうまに対応した梵字。勢至菩薩せいしぼさつを表す。

バン

干支の未、申に対応した梵字。大日如来を表す。


首勾玉之秘伝

忍者が活用した占い。首飾りを使って森羅万象を占う。方法は不明。

眼脈

忍者の占い。目頭を指で押さえたとき、通常は白い光が見えるが、見えない場合はよくないことが起こる前兆とし、警戒する。

五行占い。

奈良時代に陰陽寮で行われていた占い。

究の字の占法

亀卜を簡略化した方法。占う相手に、人形にたくさん「究」の字を書いてもらう。その後、人形を1枚選んで取り、その書き方からその人の運勢や性格、吉凶を占う。

木簡呪術

木簡を使った呪術。人形にくり抜いた木の板に、願望に応じた文字や紋章を書き込む。現代の絵馬や七夕に引き継がれている。

数珠占

いざなき流の占術。数珠をもみながら呪文を唱え、左手で支えながら右手で勢いよく数珠をしごく。そのときに左手の指の間にある数珠玉が偶数か奇数かで、吉凶や正否を判断する占い。

太古神法

紙は神に通じ、一枚の和紙を「祈り・包み・結ぶ」ことでカミサマとつながる呪法。太古神法で作られた特別な折り紙は「折符」と呼ばれる。神折符など。

引き寄せの法則

願い事は叶う、と強くポジティブに信じる心が心願成就を引き寄せるという考え方。思考は現実になると強く意識することが大切という。

口寄せ くちよせ

術者が物の怪や霊を憑坐に乗り移らせて言葉を語らせる術。または巫女などが神霊や死霊を呼び寄せて自らに憑依させ、言葉を語らせること。

狸の口寄せ たぬきのくちよせ

人語を理解する狸の霊を呼び出し、未来について問答する術。

天狗飛切の術 てんぐとびきりのじゅつ

天狗が高く飛び上がって敵を切る術。剣術の技名としても使われている。

天狗使役法

天狗を味方につけてその力を利用する術。愛宕山の大天狗、太郎坊を呼び出す「愛宕霞法」、英彦山の豊前坊を呼び出す「彦山豊前坊の法」などがある。

霊狐の術 れいこのじゅつ

狐、狐霊(精霊、神の眷属)、白狐神などの霊狐を思うままに操る術。呪詛して憑けることで相手を狐憑きの状態にさせることができた。

猫神の術

死んだ猫の霊が猫神となり、意のままに使役できたという。ただし水が弱点で、猫神に憑かれた者を水攻めにすると猫神は離れていく。猫を使った蠱術。猫蠱ともいう。

蛇の術

大きな蛇を召喚し、意のままにする術。大蛇丸が得意とする。

四魔降伏

四魔とは煩悩魔(煩悩を生む)・五蘊魔(心身を乱す)・死魔(生命を奪う)・天魔(第六天魔王。善行を妨げる)で、人を魔導へ落とし死に至らしめる四種の魔物。これら四魔を降伏すること。

降魔

悪魔を降伏させること。悪魔を屈服させるときに示す不動明王の怒りの形相を「降魔の相」という。

アビシャロキの法

調伏、降伏のこと。

荼吉尼鬼降伏の法 だきにきごうぶくのほう

不動明王法のひとつ。六ヶ月で人を呪い殺す印度伝来の妖鬼・荼吉尼鬼を降伏して延命する「不動能延六月法」という呪法。

弥陀法 みだほう

阿弥陀如来のご加護で、あらゆる悪鬼を消滅させ、往生を約束する究極の陀羅尼。

文殊菩薩法

文殊菩薩に力を借りる「六字文殊法」という調伏法。印を結び「オン・バ・ケイ・ダ・ナ・モ」の六字を唱えると呪詛で調伏し、魔物が消滅する。

金剛夜叉明王法 こんごうやしゃみょうおうほう

金剛夜叉に力を借りる調伏法。金剛夜叉の真言を千八十回唱えると、魔物は従順になり屈するという。

鎮将夜叉法 ちんじょうやしゃほう

鎮将夜叉とは、毘沙門天の別名。戦争や反乱などの不穏な気運を鎮圧するため日行う、毘沙門天の力を借りた調伏法。


天狗

深山に住むとされる日本の妖怪、中国では爆音を意味する流星などの天体現象を表す言葉であったが、平安時代以降は人々をたぶらかす妖怪、天台宗の僧侶の敵対者と考えられるようになった。


玉藻前

インドでは「華陽夫人」、中国では「妲己」と名乗った金毛白面の九尾狐である。

 御伽草子『玉藻前』によれば、日本にやってきたこの妖狐は、朝廷を滅ぼすべく絶世の美女、玉藻前として鳥羽院の寵愛を得ることに成功する。しかし、それとほぼ同時に鳥羽院は病を患い、日に日に痩せ衰えていった。当時の医療といえば、第一に加持祈祷であったのだが、その効果がまるで表れない。そこで安倍晴明の子孫である陰陽師・安倍泰成に占わせたところ、下野国那須野に齢800歳、尾が二つ、長さ七尺もの大狐が住んでいて、それが鳥羽院の命を脅かしているのだと判明する。そして、悪鬼調伏のために泰山府君祭を執り行うと、玉藻前は耐えきれなくなって逃亡してしまう。妖狐は住み処に逃げ込んだのだが、三浦介と上総介により射殺された。

 しかし、三国に災いを振りまいてきただけあって、この後、妖狐の怨念は殺生石に姿を変え、(苔むした大石の形だったという)、死後も人々に祟りつづけた。だが、通りかかった源翁和尚の手厚い供養により、ようやく成仏したのである。


 アブディエル

ミルトンの叙事詩『失楽園』(1667年)に登場する天使。大逆の天使サタンとごく近しい間柄であると思われるが、サタン一党の中でただ一人、唯一神への反逆に加担しなかった。名前は「神の僕」を意味する。熾天使。

 サタンは神の御子(メシア、後の世のイエス・キリスト)を後継者とし、自らの権力のすべてを与えるという詔を聞いたとき、御子への嫉妬にかられ、御子の命令を受ける準備と称して、彼に従う全ての天使を自らの領地である天国の北部に呼び集めた。サタンの召集に従った天使の数は全天使の三分の一にも及び、アブディエルもその中にいた。このことから、本来アブディエルは天国における首領の一人であり領邦君主であるサタンの下に配された天使であったと思われる。

自らの宮殿のある天国北部の山で、サタンは初めて唯一神と御子へ敵対する意志を明らかにし、召喚された天使は全員がサタンの反乱に賛同するが、アブディエルだけは神への忠誠を忘れずサタンの軍勢から離脱した。

ヘル

神々によって極寒の世界に追放されたヘル。しかし、彼女はそこで死者たちの女王となった。

・オーディンによって定められた冥界の女王

ヘルは、悪神ロキが女巨人アングルボザとの間にもうけた3人の子供のうちの1人である。『スノッリのエッダ』や「ギュルヴィの惑わし」によれば、その半身は青黒く、もう半分は人肌の色をしていた。また、その顔つきは険しく、恐ろしいものだったという。

 神々に災いをもたらすと考えられた彼女は、兄の大蛇ヨルムンガンドと共にヨトゥンヘイムを追放される。そして極寒の世界ニヴルヘイムに落とされた。主神オーディンは彼女に9つの世界を支配し、藁の死(老衰や病気による死亡)を遂げた死者たちを支配する権限を与える。このときのオーディンの真意はわからない。しかし、オーディンにとっては、勇敢な戦死者であるエインヘリヤルたち以外興味の対象ではなかったのであろう。ともあれ、ヘルはニヴルヘイムの地下にあるニヴルヘルに自らの館エリューニルを築き、死者の女王として君臨するようになった。

ヘルの支配する死者たちの暮らしは、あまり良いものではなかった。少なくとも、北欧の戦士たちの多くは藁の死を嫌い、自らの身を傷つけることで最後を遂げている。

もっとも、ヘルはオーディンの息子パルドルには優しかった。彼には特別に高座が与えられ、彼の面会に訪れたヘルモーズとも問題なく面会することを許されている。




フェンリル

神々の敵となることを予言された狼。彼は神々を信頼したがゆえに世界の終末まで拘束されることとなった。

・神々の父を飲み込む狼

 フローズルスヴィトニルやフェンリル狼とも呼ばれるフェンリルは、悪神ロキがもうけた3兄妹のうちの1人である。『スノッリのエッダ』によれば、彼らはロキと女巨人アングルボザの間の子であり、一説にはアングルボザの心臓を食べたロキが彼らを孕んだのだという。3兄妹が自分たちを害するという予言を受けた神々は、ヨトゥンヘイムで育てられていた彼らを捕らえ、ヨルムンガンドとヘルを放逐する。しかし、まだ小さかったフェンリルはアースガルズにおいて養育されることとなった。もっとも、凶暴だったらしく世話ができるのは戦神テュールだけだったようだ。

 時がたち、日増しに大きくなるフェンリルと不吉な予言を気にした神々は、力試しをしようと彼を偽る。フェンリルは神々の提案に不審なものを感じるが、テュールが彼の口の中に手を置くと言うので彼らを信用した。しかし神々は彼を裏切り予言をグレイプニルと呼ばれる魔法の紐で縛り上げ、ゲルギャと呼ばれる網で岩に固定してしまう。さらに、口に猿轡の代わりの剣が突っ込まれたので、フェンリルは口を閉じることができず、口から流れ出た大量のよだれはヴォーンと呼ばれる川になった。もっとも、この拘束は完璧なものではない。多くの伝承において、フェンリルは最終戦争ラグナロクの幕開けと共に開放され、主神オーディンをのみ込んで恨みを晴らす。しかしその直後、オーディンの息子ヴィーザルによって顎を引き裂かれて(別の伝承では心臓に剣をつきたてられて)息絶えたという。

 なお、『詩のエッダ』の「巫女の予言」におけるフェンリルは、一族の名前として扱われている。




ユグドラシル

9つの世界にその枝を広げるユグドラシル。巨大なトネリコの下には様々な生き物たちが身を寄せていた。

・9つの世界を貫く世界樹

 ホッドミーミルの森、レーラズの樹などと同一視されることもあるユグドラシルは、北欧神話の9つの世界に枝を伸ばす巨大な世界樹である。

「ユッグ(オーディン)の馬」を意味するこのトネリコは、『スノッリのエッダ』の「ギュルヴィの惑わし」によれば、あらゆる木の中で最大、最良のものであるという。生命の象徴でも会ったらしく、古詩『フィヨルズの歌』には、その実を煮込んで食するとお産の助けになると語られている。このユグドラシルを支えるのは3本(『詩のエッダ』の「巫女の予言」では9本)の大きな根であり、1本はアースガルズ、1本はヨトゥンヘイム、最後の根はニヴルヘイムに伸びている。(『詩のエッダ』の「グリームニルのことば」では、ヘル、ヨトゥンヘイム、ミズガルズ)。その根本にはそれぞれ泉が存在し、アースガルズのものはウルズの泉、ヨトゥンヘイムのものはミーミルの泉、ニヴルヘイムのものはフェルゲルミルと呼ばれていた。

 その巨大さゆえ、ユグドラシルには様々な生き物が住んでいる。しかし中には、若葉を貪る4頭の牡鹿や、フェルゲルミルのほとりで根をかじる有翼の黒龍ニーズホッグのように害を与えるものも少なくなかったので、ユグドラシルの幹は腐り柔らかくなってしまっていた。そこでウルズの泉に住むノルンたちは、ユグドラシルが枯れてしまうことを避けるために、露出した銀に神聖なウルズの泉の水と白い泥をふりかけて守っていたという。そのためかユグドラシルは常に堂々と茂っていた。

このように雄大なイメージがあるユグドラシルであるが、その最後は非常にあっけない。最終戦争ラグナロクの際に、巨狼フェンリルともスルトの放つ炎とも解釈される「スルトの親戚」に飲み込まれてしまうのだ。



マナ

ファンタジーでは、魔法を実行するためにマナと呼ばれる魔法のエネルギーを必要とすることがあります。

この神秘の力の源泉たるマナは、太平洋の島々の神話に伝わるもので、世界にあまねく存在し、何らかの力を発揮するものとされています。

マナはたくさん集めることができて、人間にマナを注入すれば病気が治ったり、大きな力を発揮できたりします。マナの多い品物は、性能の高い品物とされます。もちろん、そういった品物はマナによって神秘の力を発揮できます。魔法使いとは、このマナがたくさん宿っている人で、さらにマナを周囲から集め、方向性を与えて使うことのできる人を言うわけです。

 このマナをラニー・ニーヴンがファンタジー小説『魔法の国が消えていく』で神秘の力の源泉として使いました。そこから、多くのファンタジーで同様の役目に用いられるようになったのです。今では、西洋風ファンタジーでも、普通にマナが登場します。

 魔法の源泉をマナとした場合、周囲のマナがエネルギー源ですから魔法はかけ放題になります。ですが、代わりに周囲のマナ濃度や、当人がどれだけのマナを一度に扱えるかといった点で、上限を課せます。また、マナの濃度が薄いときには、時間をかけてマナを溜めてから魔法を使うことになります。

この場合、一定量の魔力を使い切ったら魔法は使えなくなります。そしてまたしばらく経ってマナを蓄積したら魔法を仕えるようになるという設定をよく用います。

その他の魔法の源泉

 錬金術師パラケルススによれば、世界は地水火風の4元素からなり、各元素に精霊がいるとされます。この元素と精霊の力を使って魔法をかけるという考え方があります。


四元論

世界は四つの元素からなるという考え方を四元論と言います。最初にそう考えたのは、古代ギリシャのエンペドクレスという人で、アリストテレス学派によって広まりました。また、ルネサンス期には、錬金術師のパラケルススが、四大元素それぞれに精霊がいると考えています。

元素 方位 季節 色 トランプ 対立 

地  南  夏  黒 ダイヤ♦ 風

水  西  秋  白 ハート♥ 火

風  東  春  赤 スペード♠ 地

火  北  冬  黄 クラブ♣ 水

元素 物理的解釈

地   固体

水   液体

風   気体

火  プラズマ

ただし、この表の方位や季節、色の配分は、現代では理解されないことが多いので、使用には注意が必要です。これは、日本人が、四元論と中国の陰陽五行を混ぜて覚えている人が多いからです。


四大精霊

四つの元素を精霊として表す、いわゆる四大精霊の考え方は、ルネサンス期にパラケルススが主張したものです。


ノーム:赤い三角帽子を被り、青か緑の服を着た身長10cmくらいの老人で、大きなあごひげをはやしている。

地下に住んで、金鉱などの場所を知っている。知恵も深く、様々な魔法の品を作るともいわれる。

シルフ:アレクサンダー・ポープの『髪盗人』という詩で有名になった。シルフィードとも言う。目に見えず儚い精霊である。

ウンディーネ:美女だが魂がない。けれど、人間の男性と結婚すると魂を持つことができる。ただし、夫が裏切った場合、夫を殺して水の中に戻らなければならない。そのときは当然魂も失ってしまう。


魔女術

魔女は、古代から続くヨーロッパの魔法使いです。その起原は、まだキリスト教が存在しなかった紀元前から存在した古代宗教の巫女の末裔だと言われます。

 ですが、15~17世紀のヨーロッパで、キリストの名のもとに行われた狂気の魔女狩りによって、その姿は大きく歪められてしまいました。魔女は、悪魔の手先であり、邪悪な魔法を使って、人々を苦しめていると信じられるようになったのです。

魔女狩りが一種の宗教的狂気であったことが明らかになった現代ですら、魔女のイメージの一番は、やはり悪魔の手先です。

以降は、悪魔の手先と信じられていた魔女の姿を紹介します。

魔女は、悪魔に対して「魔王に仕える」という契約をします。真新しい羊皮紙に、自らの血でサインするのです。契約書ですから、もちろん悪魔も契約書にサインします。

この契約が成立して、初めて魔法を使うことができます。

魔女は、魔女の軟膏を作ります。魔女のイラストなどでは、大きな鍋をぐつぐつ煮ながら何かを作るシーンがよく描かれますが、この鍋で作っているのが魔女の軟膏です。この軟膏を内股に塗って、魔女は空を飛びます。魔女は箒にまたがると言いますが、家畜にまたがる魔女や、何にも跨がらずに空を飛ぶ魔女もいるので、箒ではなく軟膏が魔女の主体なのです。

 ほかにも、色々な軟膏を持っていて、疫病を起こしたり、呪いをかけたりできます。

 本来の魔女は、庶民の病気を癒す薬草師でもあったのですが、悪魔の手先が良いことをしては、弾圧する側としては都合が悪かったのでしょう。

 魔女は、使い魔を持ちます。これは、悪魔に与えられた動物の姿をした小悪魔で、黒猫や鳥などの黒い生き物が多いようです。魔女は、これら動物の感覚を得ることができます。つまり、黒猫の目で見て、耳で聞くなどもできるのです。また、使い魔は、魔女の命令によってその正体を現し、悪魔として行動することもできると言います。

 魔女は、使い魔を魔女のミルクという飲み物で養います。魔女の身体にあるイボか余分な乳首のような箇所から出る液体を使い魔に飲ませるのです。この魔女のミルクが出る部分を、魔女の印と言います。この部分には痛覚がないと言われており、魔女かどうかを調べるために、魔女の印らしきところに針を刺して反応を確かめたということです。

さらに天気のコントロールもできると言います。特に、豪雨や日照り、雹など、天候不順にして、作物を枯らせたり、家畜を死なせたりするのが大得意と言われています。

 魔女は、サバトに出席します。魔女集会とか魔女の夜会とも言います。

ここに集まった魔女たちは、悪魔と乱交し、幼児を喰らい、邪悪な計画を話し合うのです。サバトは毎週土曜日の夜に行われます。そして、ヴァルプルギスの夜(4月30日から5月1日にかけての夜)やハロウィンの夜に、ドイツのブロッケン山やシュヴァルツヴァルトなどで大集会を行うとされます。

 新しき魔女と現代の魔女

これらの邪悪な魔女像を誤解だとして、古き正しき魔女を復活させようという運動もあります。彼らの中にはソーサリーを使うウィッチには悪いイメージがあるので、魔女術を使うと称したり、ウィッカを使うウィッカンと称したりしています。

古の魔女は、ヨーロッパがキリスト教に席巻された後も、民間の治療者等として命脈を保っていました。このため、現代の魔女は、医療行為こそできないものの、ハーブティーやお香などによる癒やしや瞑想などで、精神の安らぎを与えるなどしています。


陰陽道


陰陽道と密教は、和の要素を取り入れたファンタジーで魔法体系として登場します。7世紀ごろから陰陽師が現れ、8世紀には朝廷に陰陽寮という役所までできました。10世紀には、賀茂忠行・保憲親子、その弟子の安倍晴明が現れ、陰陽道を大成したとされます。そして、賀茂家が暦を、安倍家が天体を司るようになります。

後に、安倍家宗家は、長く土御門に住んでいたことから土御門家を名乗るようになり(安倍を名乗る陰陽師が増えすぎたため)、安倍家宗家は土御門家となります。そして、江戸時代には、陰陽道と神道を合わせた土御門神道という神道理論を立てました。

 この土御門神道は、民間の陰陽師も信者とする、陰陽師のための神道となりました。


陰陽道の術

陰陽道には様々な術が伝わっています。

予言:陰陽師が調停の役職を持っていたのも、予言力を期待されてのことである。

式神:陰陽師といえば式神のイメージが強いが、これにも2種類ある。一つは、紙や木片に仮の命を吹き込み操る術。陰陽師が「式を打つ」というのは、こちら。もう一つは、鬼神を従え、働かせる術。低位とはいえ神を操るので、なまじの術者には不可能。安倍晴明は、十二神将と呼ばれる鬼神を従えていたと言われる。式占という占いでいう、青龍、勾陳、六合、朱雀、騰蛇、貴人、天后、大陰、玄武、大裳、白虎、天空の十二天将のことだと言われている。

物忌み・方違え:物忌みとは、何か行動すると不幸になるとき、家に籠もって、不幸を避けることを言う。また、方違えとは、日によって変わる悪運の方角に向かわずに移動することを言う。

護身剣・破敵剣:身を守る護身剣、敵を倒す破敵剣。これを作るのも、陰陽道の仕事。儀式を行って、剣に魔力を込めて、二つの剣を作る。



陰陽寮

奈良時代後期から、日本政府は魔法を司る役所を持っていました。その名を陰陽寮といいます。陰陽寮は、8省あった役所の内、中務省という、宮廷の職務全般を司る役所の一部門です。陰陽寮は7世紀末ごろに作られ、その後もずっと存続し、なんと明治初期まで存在し続けた、歴史のある役所です。陰陽頭を筆頭として、陰陽助、陰陽権助、陰陽大允、陰陽少允、陰陽大属、陰陽少属を幹部とします。

「権」と言うのは、現代でいう、「補佐」といった意味です。彼らは、陰陽師らが経験を積み、実績を上げて就く地位です。位階的には、允が陰陽師と同じ位ですが、允は寮における権限を持っているのです。

 本来、陰陽師とは、陰陽寮における役人の地位を表します。けれども、後には、民間の陰陽道を使う人々も、陰陽師と呼ばれるようになりました。

 まずは、陰陽博士とその配下です。彼らは陰陽道を使って占いをし、また呪術を行います。実際に、占いや呪術を行うのは陰陽師で、定員6名とされます。しかし、後には、太宰府(福岡にあった)などの重要な地方にも、陰陽師を配したとされますので、人数がふやされたと考えられています。

天分博士と配下は、占星術や他の天文気象を観察することで、占いを行うのが役目です。天に異変があれば、報告を密封して奏聞(天皇に知らせること)できるという、下級役人としては破格の権限を持ちます。安倍晴明も天文博士になっています。

暦博士は、暦を作る役目があります。

漏刻博士は、水時計を管理します。守辰丁はその水時計を見て、時刻の鐘を鳴らす仕事です。

「◯◯生」とあるのは、学生で、それぞれの部門で10名です。「◯◯得業生」とは学生の中で見所があり、後に昇進させる予定のあるもので、2~3名です。

「〇〇博士」とその下の権博士は、業務自体ももちろん行いますが、学生の教育が大きな任務とされています。


もう一つの魔法役所

典薬寮は、宮内省にある役所で、その名の通り、医療・施薬を仕事としています。

役所の形は、陰陽料と同じで、医学博士、針博士、按摩博士などがいますが、その中に呪禁博士と呪禁師がいます。

呪禁とは、道教の流れを汲む魔法で、呪文や動作(剣をふるって、敵を斬る仕草をするなど)によって、邪気を祓い、病気を治し、災厄をなおすというものです。呪禁とは、呪文によって、邪悪な気を禁じることから、そう呼ばれます。

ですが、呪禁道は、そのような防御的呪法だけでなく、もっと攻撃的な呪法を発達させました。厭魅と蠱毒という二つの呪法です。

厭魅とは、邪悪な物の怪や魔のものを使い、敵が身を隠していても呪い殺すことができるという呪法です。蠱毒とは、動物(特に毒蛇やサソリのような毒のある生き物)


見えない魔法

実は、魔法は本来、目に見えないものでした。神話や民間伝承に登場する魔法使いも、創作に登場する魔法使いも、目に見えない魔法を使いました。

敵にダメージを与える魔法と言っても、呪いなどによっていつの間にか病気になったり、不運を招いて思わぬ怪我をさせたりといったもので、魔法で即座に敵が傷つくという真似はできませんでした。逆に、治療魔法と言っても、病気が回復していくとかそういうもので、眼の前で病が消えるなどということはありませんでした。

 考えてみれば当たり前の話で、魔法がすぐ目に見えるものだとしたら、無数にいた偽魔法使いたちは、あっという間に正体がバレてしまいます。これでは、商売あがったりです。

 けれど呪いで病気になるというのなら、いつか本当に病気になるかもしれないので、呪いの有無は判定しにくいのです。魔法で病気が回復すると言われたら、プラシーボ効果で本当に調子が良くなることは十分ありうるのです。

 また、そういうものだからこそ恐ろしいということもあります。人間は、目に見えてはっきりと因果のわかるものに対しては、どんな理不尽なものであってもそれなりに対策を立ててしまいます。魔法使いの杖から光線が飛び出してくるなら、物陰に隠れるなり、腕を狙って杖を取り落とさせるなりできるわけです。しかし、目に見えず、いつの間にか忍び寄ってくるものに対しては、対策の立てようがなく、それゆえに恐ろしいものといえるでしょう。


悪魔

ファンタジーにおいて人外の悪役というと!真っ先に思い浮かべるのは悪魔でしょう。悪魔は世界中にいるとも言えます。人間の敵となり、誘惑して堕落させ、または直接的に傷付ける超越存在は、すべて広い意味では悪魔なのです。

 しかし、一般的に悪魔というと、ユダヤキリスト教系の悪魔を想像する人が多いと思います。特に、キリスト教会は、中世期にこの悪魔について詳細な研究を行い、様々な悪魔に関する著作を残しています。

 19世紀に作家コラン・ド・プランシーが記した『地獄の辞典』は、フランス語で多数の悪魔をカタログ的に紹介していて、数々の創作で参考にされています。この本に登場する悪魔の首領らは、それぞれ数十の軍団を支配しています。しかし軍団数は諸説あります。

 16世紀に悪魔学者ヴァイヤーが書いた『悪魔の偽王国』では、全部で6666この軍団があり、それぞれの軍団には6666体の魔神が属しているとあります。つまり、6666✕6666=4435556となり、4000万もの魔神がいることになります。しかも、それぞれの魔神が配下を持つので、総数はもっと多いでしょう。

別の説では、悪魔は六つの軍団を組織しています。それぞれの軍団は66の大隊からなり、1個大体は666個小隊からなります。そして、1個小隊は666の悪魔からなるのです。つまり、6✕66✕666✕6666=1758064176となり、17億もの悪魔がいるわけです。

人類4人に1体くらいの悪魔がいることになります。

さて、このような膨大な数の悪魔は、どのような組織を作っているのでしょうか? 『地獄の辞典』によれば、一種の貴族制度を持つ国のような形態を取っているようです。


『地獄の辞典』によれば、現在の悪魔の宮廷はサタンが下野して、ベルゼビュートを最高君主とするようです。悪魔の役職は次の表のようになっています。


ベルゼビュート 地獄王国の最高君主

サタン ベルゼビュート帝国の革命児

エウリノーム 死の王

モロク 涙の国の君主

プルトン 火の君主、炎の国々の総督、冥府の懲役総監

レオナール サバトの総帥

アドラメレク 地獄の尚書長

アスタロト 地獄の主計長官

ネルガル 冥界の警察署長

バール  地獄軍大将

レヴィヤタン 地獄の海軍大提督

ベリアル 地獄の王の一人。

ルシフェル 地獄の大判官

アラストール 地獄の刑執行人

ヴェルドレ 地獄宮廷の式部官

カモス 地獄会議議員

メルコム 地獄の給与支払係

ニスロク 料理長

ベヘモス 地獄の膳部官で酌人頭

ミュリン 近侍頭

コバル 道化

アスモデ 遊技場総監

二バス 道化師長


悪魔の首領

悪魔のトップが誰なのか、これは悪魔学者の間でも一致していません。ですが、おおよそ数人の誰かであることは確かなようです。

ルシファー:かつてはすべての天使の上に立つ天使長で、熾天使ですら6枚の翼しか持たないところ、12枚もの翼を持つ天使だった。だが、アダムとイヴに仕えることをよしとせず、神と戦うことを選んだと言われる。

ベリアル:ベリアルとは、「無価値な者」「邪悪な者」といった意味。死海文書の中では、ベリアルは闇の子の指導者であるとされる。

レヴィアタン:海を司るあくまで、どんな悪魔祓いも通用しない。ルシファー、ベリアル、サタン、レヴィアタンの4人が、地獄の上位君主だという説もある。

サタン:

ベルゼビュート:ベルゼブブのフランス語読み。蝿の王と言われ、4枚羽根の巨大なハエの姿で現れる。天界では熾天使で、ルシファーの右腕として、神と戦ったとも伝えられる。コラン・ド・プランシーの『悪魔の辞典』によれば、現在の地獄の最高君主はベルゼビュートだとされる。


邪悪な種族

悪い妖精は、創作作品ではヒューマノイドモンスター(人間型怪物)として登場します。こちらも『指輪物語』の影響は絶大で、オリジナルモンスターであるはずのオークがあちこちの作品に登場するのがその証拠です。


オーク:人間より少し背は低く、手足は歪み、性格も歪んでいる。太陽の下では、ほとんど目がくらみ、よく見えない。このため、もっぱら夜に活動する。

ゴブリン:邪悪な小人の妖精。イギリスの民間伝承では洞窟などの地下に住む醜い生き物で、身長は1mくらいとされる。『指輪物語』の姉妹作である『ホビットの冒険』では、オークはゴブリンという名前で登場する。ホビットの言葉で、オークをゴブリンというのである。多くのファンタジー作品では、モンスターの種類を増やしたいこともあってか、オーク=ゴブリン説は採用されていない。

ホブゴブリン:本来ホブ(良い妖精という意味)が付くので、民間伝承では良いゴブリンだったのだが、世界初のRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で、ゴブリンの上位種族で、ゴブリンより大きく強い怪物とされた影響で、現在の創作ではこちらの設定が主流となっている。

コボルト:ドイツの伝承に登場する鉱山に棲む妖精で、鉱石を腐らせて無価値なもの(これをコバルトと言う)にしている。その姿を見たものはほとんどいないとされる。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』においてイラストが犬面だったせいで、その後のファンタジー作品でも犬面の小さく邪悪な生き物として描かれることが多い。

オーガ:フランスの民間伝承では、人間より大きく、力も強い怪物で、人間を取って食べる。頭はあまりよくないが、変身能力を持っていて何にでも化けることができるとされる。シャルル・ペローの童話『長靴をはいた猫』に出てくる巨人がオーガである。最近の創作作品でのオーガは、もっと愚かで変身能力も持たず、ただでかい図体と腕力で人間を襲うだけのモンスターとすることが多い。

巨人:巨人の伝説は世界各地にある。その中には、愚かで力だけの怪物もいれば、神々の一族である高貴な種族もいる。多くのファンタジー作品では、地水火風に対応する四種の巨人のように、その世界の元素分類に合わせて、複数の種類の巨人がいることが多い。


ワイト

悪意に墜ちた虚飾の王族

JRRトールキンの『指輪物語』に登場するアンデット。高貴な地位にある人物に悪霊がとり憑いて、禍々しい怪物となった姿である。骸となった身体を宝飾品で飾り立て、自分たちが安置される塚に身を潜めて、来訪者を待っている。

参考書籍

『創作のための呪術用語辞典』

『悪魔辞典』

『幻想用語辞典』

『図解北欧神話』

『図解中世の生活』

『追放魔術教官の後宮ハーレム』

『29とJK』

『シナリオのためのファンタジー事典知っておきたい歴史・文化・お約束121』

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