第17話 GotD運営からのお知らせ(2)

― ヨタつよw

― 早すぎて何したのか わからんwww

― 彼女を秒で無力化する彼氏

― ヨタロー氏の戦い方が地味すぎる件について

― 正確無慈悲にして面白みもゼロ

― ヨタのステータス、いまスパイ? イェーガー?

― イェーガー

― イェーガーだと思う

― プレイヤー守ったから一瞬バグった

― イケメンくんの顔を執拗につぶしててワロwww


― 音声トラブルおきてね?

― さっきヨタが痴話げんか聞かれたくないからか マイクオフってた

― ヨタロー ラビットのマイク消してたよ

― 書き込みかぶったwww

― おk おk


― あいつドローンまで落としやがったwww

― ほんま割れ鍋・綴じ蓋カップルすぎるわwww

― あ

― あ

― 仲直りしたっぽい?

― 俺らなんであいつらの心配してんの?

― たしかに

― ご祝儀で投げ銭したわ

― 実はワイもした

― 謎の愛され殺戮カップル



◇◇◇



<お詫び>


 平素より、(株)ゲーム・オブ・ザ・ダイニングデッドが運営しておりますデスゲーム『ゲーム・オブ・ザ・ダイニングデッド』(以下、「GotD」)へ多くの応援をいただき、厚く御礼申し上げます。


 現在開催中であるGotD五日目において、弊社社員ヨタローのステータス変更について事前アナウンスが十分でなかったため、配信をご覧になっていた視聴者の皆様、また優勝者予想投票へご参加されているサポーター様を始めとした関係各所の皆様にご心配及びご不安をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます。


 改めて、この度は、多くの方々にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。今後、同様の問題が生じないよう、再発防止策を徹底してまいりますので、引き続きご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


                 (株)ゲーム・オブ・ザ・ダイニングデッド



◇◇◇



― 草

― 草生えて枯れるわ、こんなんwww

― 草

― 謝るとこ そこ???

― 公開サイレント痴話げんかの方は無罪www

― お前らが面白がって投げ銭するからだろうが

― 運営に金になると思われてる殺戮カップル

― 推しのヨタの戦い方が地味すぎて悲C

― ヨタ強いけどマジで圧倒的に地味

― なお、銃と殺人おっぱいの扱いは匠

― バラした銃ちゃんと直してあげる匠

― やさC



◇◇◇



 配信で手軽に自宅から楽しむ者もいれば、現地で空気感を楽しみたい者もいる。現地まで来る酔狂なVIP達をもてなすために、島のうちネオ渋谷の街がある反対側にはリゾート施設が立ち並んでいた。


 そこのゴージャスなホテルの最上階のスイートルームに呼び出されたタカハシ社長は、相手からの提案に少々素っ頓狂な声を上げてしまった。


「え? それは九龍クーロン様持ちでってことですか?」


 柔和な笑みを浮かべた九龍は応接セットの向かいに座ったタカハシ社長に向かって頷く。そして、隣の席の秘書がタカハシ社長へ暗号資産の送金画面を開いたタブレット端末を見せた。


「はい。費用は全部こちらが負担します。また、こちらは迷惑料としてお受け取りください」


 秘書が画面をタップすると、タカハシ社長の口座に送金が完了する。


 ゲーム八日目以降の後半戦に、最大出資者の九龍は特別ルールの設置をゴリ押ししてきた。ただ、それは参加者プレイヤー向けというよりも、ただ一人の社員を苦しめ追い詰めるためだけのルールだった。


「せっかく、ヨタロー君もデスゲームに参加してるんだから、スリリングな体験してほしくてね」


 そう言って、九龍は茶目っ気のある顔で、タカハシ社長へウインクした。


********************************

少しでも本作お気に召しましたら、是非ともお話の途中でも作品のフォローや星★評価をお願いします!

また、ハートはしおり代わりに、応援コメントは感想お気軽に♪

https://kakuyomu.jp/works/16817330654156491066  

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る