第14話

――神奈川県川崎市

「桐生さん!不味いですよ!」

「はぁ?こんなガキども役にたたんのだからしゃーないやろ!」

「ですが、、」

2人の前には、ブルブルと震えている2人の少年がいた。

「そもそも、俺のバックを取ろうとしてんだがら自業自得やんな」

「まぁそうですけど。」

「もういい。俺がやるから。」

グチャ。ゴキっ、バキ。

ポイッ、ポチャン

「ふぅ。いくらガキでも骨は硬いなぁ」

「もう組長に知られてもしらんですよ」

「うるさいなあ。車は?」

「頭!こちらに。」

「おぅ!さんきゅな」

「いえ。豪さんもお乗り下さい!」



ブーン。キュュゥゥ。バタン

目的の場所に着くと、そこは地獄と化していた。

「なんだぁてめぇらぁ」

「あぁん?貴様こそだれ?」

「わいは河崎組頭の桐生やぞ!」

「仁!こいつだれぇ?」

「誰ちゃうぞコラァ!ただで済むと思ってのんか?」

「おいおい。うるせいぞ?」

そういいながら、出てきたやつは河崎組組長 河崎道三かわさきどうざんの足を引っ張ってきた。

「おいゴラァ!!てめぇ手離せや!」

「あんた誰?金朋こいつ以外やっていいよ」

その瞬間、俺以外のやつは、立っていなかった。豪、、

「やっぱり張りのやつ相手がいいな。」

「そう言うな。蓮こいつとこれ持って帰るよ!」

「了解っす」


――地下の違法賭博場

今は、改修ということで休みにしている。

そして、さらに地下の臓器売買場には、

「んんんんんん」

「んんんんんん!!」

「………………」

「んんんんん!ん!」

「はっはっ!滑稽だな!裏では、危険とされてきた奴らが、こんな姿とは、警察も考えられないだろうな。」

そう。今、ここにいるのは、先日潰した両角会の組長と頭、さらには、先程潰した河崎組の組長と頭。他は言うまでもないが、冥府へ旅立っている。

「よっしゃあ!他も行くぞ!」



――桜田一門 本部

「君たちに集まって貰ったのは、少々不味いことになってきたからだ。情報によると、江藤組はもちろん両角会と河崎組までもがやられたそうだ。」

「何?!」「もうそこまで!」「どこの誰だ!」

「一応、情報として得ているのは、誠和会と名乗る者の仕業だということ。」

「会長には、ご迷惑を掛けれない。我々でやるしかない。」


――東京渋谷 凛清会本部

ブーン。キュュゥ!!バタン!

「お待ちしておりました!」

「え?」

「誠和会の皆さんですね?代表がお待ちです!こちらへどうぞ!」

「お、おぅ」

……

「やぁ、お久しぶりです。仁先輩」

「え、井垣?なんで?」

「話すと長くなりますよ?」

「あ〜頼む!」


話は本当に長かったが、つまりはこうだ!

凛清会は、数日前に会長が亡くなり、若頭の友川派と会長の舎弟頭井垣派に別れたらしい。そもそも舎弟頭に票が集まるのは珍しいがそこは置いておく。それで、井垣がちょっと頑張った結果友川派は友川以外死んじゃったらしい。地下に、友川はいるらしい。今は、凛清会は井垣がトップみたい。


「よく俺らが来るって分かったね!」

「そこは、秘書の前川がよくやってくれましたね!危なく先輩たちに喧嘩売るところでしたよ。金朋先輩と芳翔先輩はまだしも仁先輩は相手にしたくないですからね。」

「酷いなあ!俺は、優しいのに!」

「またまたぁ!」(この人が一番怖いんだよ!)

「それで、俺を呼んだのはなんかあってだよね?なに?」

「貴方の敵にはなりたくないので、貴方の下につきますよ!いくつか潰してるってことは、あといくつか潰すおつもりでしょ?」

「うん!そう!助かるねぇ〜。でも、何かあった時怖いから、そうだね〜!せっかく、極道を騙ってるなら盃とか交わしてみるか!」

「分かりました。」


コン、コン。

目の前の机の上に置かれた大きい盃と小さな盃。

ゴクッゴクッ

「じゃあこれからよろしくな!井垣」

「はい!仁先輩!」

「早速だけど1つ頼まれてくれるか?」

「なんでしょうか?」

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