第13話

「仁〜」

「芳翔か!どうした?」

「何人か連れてきた。見て欲しい」

「分かった!」

……

「俺たちどうなるんだろうな」

「もう家もないし殺されるだけかもね」

「短い人生だったなあ」

「大丈夫だって!俺に任せろ!」

「「「空兄!」」」

……

「待たせたな。」

「いえいえ。こちらこそすみませんでした。もう少し連れてこられたかもしれないのに。」

「いいんだ!命を大切にしろ!そんなことで仁は怒らない!」

「分かりました!ありがとうございます!」

「仁!!こっちだ!」

「お!ごめんごめん。迷っちまった!」

(この人が仙堂仁か。なんか印象と違う)

「仁!紹介するよ。俺がに選んだ神谷宗一かみやそういちくんだ!」

「神谷くんか!よろしく!仙堂仁という。仁と呼んでくれ!」

「初めまして。神谷です。お噂はかねがね聞いております。こちらこそよろしくお願いします!そして早速なのですが、、」



「4人か。本邸はダメだったし仕方ないか。この子達はどこにいたんだ?」

「賭博場のさらに地下の臓器売買場と思われる施設におりました。他のものは既にでした。」

「わかった。」

と、どうしようか考えていると、

「頼む!何でもするから殺さないでくれ!」

4人の内一番年長者ぽいのが懇願してきた。

「殺す気などないよ。近本空ちかもとそらくん!」

「!?」

「なんで知ってるかって?君のことは知っているさ。そして周りの子もね。」

「くっ!」

「だから空くん!私と話をしないか?」

「話ですか?」

「そうだ。他の子は、ここで待っててくれ。では、来てくれるかい?」

「……はい。」(はあやっぱダメだっか。過去を知ってるやつは俺らがどうなろうか知る由もないということか。)

……

移動して2人になった。

「では、私は仙堂仁。誠和会の会長だ!」

(せいわかい?聞いたことも無い)

「そこで君に提案なんだが、うちに来ないか?」

「はっ?」

「ダメかな?」

「だって話し方からして、俺らの過去知ってるよな?お前らといると必ず迷惑掛けるぞ!!」

「それがどうした?君たちはまだ子供だ。迷惑掛けるのは当たり前ではないかな?」

「違う!違うんだ!」(優しくしないでくれ!)

「では、このあとどうするつもりなのか教えてくれるかな?」

「まだ考えてない。」

「君はいくつかな?」

「17」

「そうだね。では他の子は?」

「8と10と12」

「もう一度聞くよ?うちにこない?」

「何をさせられる。」

「させられるか。させられるってよりかは、君には君のような子を救って欲しい。」

「?」

「他の子は、うちの教育部門で勉強させるから安心してくれ!よし!戻ろうか」

……

「神谷くん!早速で申し訳ないんだが、空くんを任せていいかな?話すことがあればそちらで決めてくれて構わないから」

「分かりました。他の子は?」

「教育させるよ!」

「かしこまりました!では、空くん行きますよ」

「え、え、はい!あっ!ちょっと待ってください!」

そう言うと走って3人の下へ。

「いいかいみんな!ここの人達は、俺らを守ってくれるそうだ!俺は仕事貰ったから行ってくるけど、みんなは出来ることをやるんだぞ!」

「空兄行っちゃうの?」

「もう会えないの?」

「離れたくないよ。」

「大丈夫!また会える!仕事に行くだけだから!」

「じゃあ指切り!」

4人で指切りしている姿を見てるいる大人3人は、やるせない思いでいっぱいだった。


「すみません。お待たせしました。」

「では、行くぞ」


「芳翔!他の子は任せた!」

「はい。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る