おまけ

『はいけい、ブツコローさま。お元気ですか?わたしは、元気です。今日はじめて、ブツコローからもらったあの宝物で、文字を書いてみました。どうもてばいいか、わからなかつたので大変だつたけど、自分で書いてることが体いっぱいにわかって、すごくワクワクしました。うれしくて、へやのまどいっぱいに、大きく大きく書きました。交かん日記、ちやんとブツコローにとどいているといいな。けいぐ』



「……コレ、交換日記ジャなくて、手紙ダロ。しかも、大きく書き過ぎて小さい『っ』とかもデカくなってるシ。何だよブツコローって」

 急に眼前に届いた、空間に浮かび上がる交換日記もどき。ブツブツ機械音を奏でながらも、ギョロリとした大きな目はどこか嬉しそうだった。


「ッタク。まだまだアイツに教えることはヤマほどあるな!次キタ時は、ラブコメのマンガでも読ませて、交換日記とやらがナニか教えてヤルかッ!」

 オレンジ色のミミズクこと、R.Bブッコローは、来る日に備えてさらに知識を増やしておこうと、そのずんぐりむっくりとした胴体を大きく伸ばしたのだった――。

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『私の夢は、心の中にある自分の本当の気持ちを引き出せる道具を見つけ、使いこなせるようになることです』 たや @taya0427

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