第24話 ティーンエイジ少女かと思っていましたが、中身は人狼のようです。エビデンスは私のモビリティ・マネジメント経験則ですね。

 ────この男、まさか只者ただものではないのか?



「はい!入って入って!」

『1度足を踏み入れて出ていけた奴はいネェ。自動的に鍵がかかるようドアに細工もしてあるしナァ』


「お邪魔します」


 人狼は2階建ての家に住んでいる。


 元々は老婆とその孫娘が住んでいたが、昔人狼が夜中に侵入し、老婆を食ったあと娘は皮を剥いだ。

 その生皮は前記したとおり現在人狼自身が被っている。


「はい座って!」

「ああ、どうも」


 人狼に言われるがままショーンKはテーブル前にある椅子に腰掛けた。


「準備するから待っててね!」

 人狼は台所へ行く。屈強な男などには、抵抗されると面倒なので、お茶に強力な睡眠薬を入れて眠らせるのだ。


 ショーンKはそこまで屈強な感じではなかったので、今すぐ食べても良かったのだが、どうもショーンKには只者でないようなオーラがあった。


 只者なのに。


 『手練てだれの魔法使いや上位騎士だとまずいなァ』


 いやショーンKはただの無職である。


『少なくともただの平民じゃねェ…』


 平民どころか無職である。


『風貌的に何か特別な感じがする。俺様の勘がそう訴えてくるゼェ』


 人狼の勘は狂っているのであろう。


返り討ちに逢うとマズイので、一応お茶に睡眠薬を入れる人狼なのであった。



次回、どうなるショーンK!


 

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