第15話

とりあえず日も暮れそうなので、ガイゼルたちがおすすめしていた宿を探す。見た目は質素ながらも綺麗でとても良さげだ。なかにはいると、



「いらっしゃいませ」



と40代くらいの細身でおっとりした店主が出迎えてくれた。

1泊銀貨一枚で、3食でるらしい。相場はわからないがお勧めしてくれるくらいだし、お得なのだろう。

夜飯になったら呼んでくれるらしいのでとりあえず指定された部屋にはいってみる。


ベットと小さい机のみの、小さめな部屋だがとても心地よい。座ってると疲れるので、ベットの上に寝転んでいたら、いつの間にか寝てしまっていた。店主の呼びかけで目を覚まし、階段を下り食堂に向かう。


鼻腔をくすぐるような、素材その物の香りでなく、久しぶりの香辛料の匂いが漂っている。

席に着くと口の中に涎がたまっていく。

メニューは、ご飯と、鶏肉?のソテー、野菜のスープだった。ご飯は日本の米よりも細長い見た目をしている。



「いただきます」



まずはスープからだ。薄味ではあるが、野菜の優しくも深い味わいが、口の中を満たしてくれる。具も食べやすい大きさで、口に入れた瞬間にホロホロと溶け出してしまう。


次に、肉のソテーだ。なんの肉かわからないが、見た目は手羽元のような感じだ。こちらはスープと違い、味が濃くガツンと舌に衝撃を与える。食べれば食べるほどに、白米をかけこみたくなる。


ご飯は、普通だった。少し細長いだけのただの白米だ。


それにしても飯のレベルが高くビックリした。

日本のトップレベルのレストランとかと同じかそれ以上だと思う。まぁ、俺は高いご飯屋は行ったとき無いけどね。


一通りご飯を食べ終わったので、もう一度ベッドに折れ込む。


とりあえず明日は、図書館みたいなところを探し、常識というものを学ぼう。





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