第21話

「来たよ。」

「どうぞ、お帰りください」

ヒュン!

「これでも、まだ軽口叩ける?」

「すみません。」

「さて、本題。」

何が来るかな。まぁどう行こうと、俺は墓の下の土の中で永遠に寝る事になるであろう。

「私も甘やかして。」

「っふへぇ〜?」

「何か言ったの?」

「えっ?あま、えぇ?」

「…私も恥ずかしいので早くして。」

とりあえず頭を撫でる。

「…。これは病みつきになるね。

ティルちゃんが、羨ましい。」

「ははっ。」

「フレム様、セイン様。」

「ティルちゃん!?これには、深い訳が!」

「まぁ、良いですよ。でも、そこをどいてください。…私も甘えたいです。」

「それはダメ。明日にして。」

「ずるいです。セイン様だけ。」

ティルは頬を膨らませて言う。

どうやら、ヤキモチを妬いているようだ。

「フレムお兄様!私も甘えたいです!」

「あわわわわわわ…。」

「ちょと!シリア!フレム君が困っています!」

「ここは、公平にジャンケンを。」

「「「最初はグー、ジャンケンポン!」」」

「やった!勝った!勝った!」

「ちょっと!セインさん!後出ししてましたよね!」

「私が勝っていましたよ。」

しばらくして、こちらに皆来て、言った。

「「「フレム(君)(様)(お兄様)は誰が良いですか?」」」

「ちょ…。」

俺は、後ろに下がる。皆は、前に来る。

やがて、ベッドの後ろまで来る。

まさに、袋のネズミ。

「ねぇ、誰を選ぶの?」

「フレムー。夜中にうるさいわよ。

って…。」

「「「「あっ。」」」」

「大丈夫。うるさく無かったわ。ちょっと、記憶を無くしてくるわ。孫の顔が三人も見れるとはね。楽しみだわ。」

「「「「誤解だって!」」」」

その夜、俺の屋敷に苦情が殺到した。

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