第19話

「じゃ、解散。」

「ん。わかった。」

「じゃあまた。」

「うん。また。」

帰って、ティルとオセロでもやろう。

「誰か!助けて!」

その声にすぐ駆け寄る。

「うるせぇ!騒ぐんじゃねえ!騎士が来たらどうすんだ!」

「お前も騒ぐな。」電気を首に流し、気絶させる。

「大丈夫?怪我とか無い?」

「はい…。」

「名前は?」

「シリア・ウォード、です。」

「もしかして、フリアの妹さん?」

「は、はい。」

「そうか…。」

だから襲われたのか。多分、身代金用意しろとかだろ。

「じゃ、ウォード家までひとっ飛びしますか。」

「えっ…?」

「お嬢さん、捕まっててね」

「え、ちょちょ!」

「ウィンド!」

「きゃー!」

2分後…。

「着いたよ。」

「は、はい。あ、ありがとうごさいました。」

「どういたしまして。」

「どうした?フレム様?あれ?何で、シリアがいるんだ?」

「お兄ちゃん!」

シリアは目を輝かして言った。


「私、この人のお嫁さんになる!」


「「えっ、」」


ん?今、何て言った?

「そ、そうか…。フレム様、いや、フレム。妹はやらない。君が拒否しても、殺す。」

「チョナモワムテオオレモノトニオナトテルムナオンカオルオルオナイ」

「何て?」

「ちょっと俺も何言ってるか分からない

って言ってます。」

「よく分かったな。」

「愛の力ですから。」

愛が一番だけどこの場合、逃げが一番だ。

「ウィ」「おっと、帰らせませんよ。」

「はっや!」

「今夜はご馳走です。私が振舞ってあげましょう。夜は…うふふ。楽しみですわ。」

おいおい目にピンク色のハートが出てるぞ。

ヤンデレっぽいから、その目やめといた方が良いと思う。

「そうか…。そうか。フレム。家を開けといた方がいいのだろうが、俺は妹が、心配なのでここにいるぞ。」

「帰るわ。」

俺はシリアの腕を振り解き、帰って行った。

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