第14話

効果がなくなったのはトオコのせいだったんだ。



一人ぼっちになったトオコを可愛そうだと思ったことを、今では後悔している。



同情なんてしていなければ、昨日手を差し伸べることだってなかったのに。



幸いなことは人間接着剤がまだ残っていることだった。



明日忘れないように学校に持ってきて使わないといけない。



同じ人間に使うのは嫌だったけれど、こうなってしまうとどうしようもなかった。



セイコは奥歯をギリッと噛みしめる。



無駄に使わせやがって。



湧いてくる怒りを押し込めて、トイレから出たのだった。

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