第26話 4神獣を抑える方法
「それはな、主様があやつらに力を示せばよいのじゃ。」
「力を示す?」
正直コンが何を言っているかいまいちわからない。
「じゃからな、主様が3人を倒せば自ずと従えることができると言っているのじゃよ。」
ああ。凄くシンプルで分かりやすい。でもそれって神様に喧嘩を売って勝てということだよな。シンプルで分かりやすいが明らかに難易度が高い。
「もともと、わらわ達はこの領土を平和に強くするために生まれてきた身。3人も平和になることが分かれば従わない理由がないくなるのじゃ。それに争うことが好きな訳ではないのこのような状況になっているということは正気を失っている可能性も高い。理由はわからんが。」
コンは少し真面目そうな顔をしている。
「簡単に言うけどさ、ぼくが神様みたいな存在より強くならないといけないってことだよね?」
「そうじゃよ?」
なんでそんに平気そうに話しているんだ。
「そうじゃよ、って簡単に言うけどさ。」
食い気味にコンが言った。
「主様なら大丈夫じゃよ。わらわが見込んだ男じゃからな。」
コンがあまりにもまっすぐな笑顔で言うので反論できなくなった。
少し黙っているとコンが続けた。
「主様はまだ気づいていないと思うが、主様はとんでもない潜在能力があるんじゃよ。スキルとかではなく単純な強さが。」
「単純な強さ?」
「そうじゃ。どこまでも成長できる強さじゃ。普通の人が限界を迎えるところでも、主様は優にそこを超えられる。つまり文字通り限りない潜在能力じゃ!!」
「なんだ、それ。」
お世辞かも知れないが少し、うれしかった。
「じゃからな、今のままでは勝てないかもしれないが主様なら成長して必ず勝てる。わらわは信じておる。」
まっすぐな目でこっちを見ていいる。信じてみるか。
ただ一つだけ気になる事がある。
「あのさ、コンが3人を説得しに行けば早いんじゃない?」
「残念ながらそうはいかないのじゃ。おふざけなしで正直に話が、わらわが今この町から出たら一瞬でこの町は魔物に襲われ崩壊するぞ。」
「え、どういうこと?」
「表舞台から姿を消したと言っても、わらわの魔力は近くの魔物なら何かやばい奴ということはわかるのじゃ。だからこの町に魔物が現れることが少ないのじゃ。」
つまりコンが魔除けになっているということか。
「だから平和なのか。」
「じゃからの、本当に残念じゃが一緒に旅に行くことができないのじゃ。主様この町が崩壊するのは嫌じゃろ?」
「確かに嫌だ。でもコンお別れするのも嫌だ。」
「お別れではない、主様が神獣を従えて帰ってくるのを待っておる。わらわの仲間を救ってくれ。」
「分かった。ぼくなんとかする。」
「主様、これをもっていくのじゃ。」
コンから勾玉みたいなものを渡された。
「これは?」
「それは神獣玉のかけらじゃ。4つで一つの玉になるのじゃ。4神獣が一つずつ持っている。色々な効果があるがそれは主様が成長していけばきっと分かる。わらわと一心同体の物じゃから大切にしてほしい。」
「分かった。ありがとう。」
何かチートアイテムをもらった気がした。
「今日はもう寝るのじゃ。一緒に寝るのじゃ。」
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