第25話 責任問題
結果的にコンを旅に連れ出したのは、ぼくである。言い換えればこのバランスが崩れたのはぼくのせいであるとも言える。この現実を知ってしまった以上何とかしなければいけないと思っている。
「コン、状況は分かった。こうなったらぼくが何とかする。だからコンは責任を感じなくて大丈夫。」
「主様。すまない。」
何とかするとは言ってみたもののどうすれば良いかは検討もつかない。そもそも4神獣の治め方など見当もつかない。目の前にいる神獣様に聞いてみるか。
「コンさん、神獣を治めるにはどうしたらいいんでしょうか?」
「うーん。難し質問じゃな。先ほども言ったように元々もめ事を起こすつもりなどないのじゃよ。でも今はこんな状況になっているのも事実。」
「どうしたものか。」
「やはり、最終的には昔のように4人一緒にいる状況になれば安定するかもしれんな。この領土も随分発展したからそう簡単に外の領土から侵略されることもなかろう。ただこのままだと領土があぶないがな。」
領土が危ないのはあなたのせいでもあるんだよな。コンは呑気な顔をしているが今危機的状況に近づいていることを把握しているのだろうか?
「コンさん、このまま領土が危険にさらされていると大変なことになるんですよ。」
「戦争とかそういう話じゃろ?」
なんだろう?神の余裕なのかな?そんなに焦っていない。
「そうですね。戦争になったら町もただでは済まない訳で、そうなるとこの生活も維持できなくなります。結果的に一緒にいることができなくなります。」
「絶対にダメじゃ。そんなのは嫌じゃ。」
急に焦りだした。他人事から自分事に変わった瞬間である。
「とにかく3人を治めに行くのじゃ。」
「それにはどうしたらいいですかね?」
「それは・・・」
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