第12話 これからの目的

コンと一緒に山を越えて小さな町に着いた。

コンは基本的に人間の姿でいる。

キツネにはならないの?と聞くと、人前ではなれないな。と意味深な表情をしていた


コンは物知りで、色々教えてくれた。

「正直、旅に出たのはいいんだけど何をするべきか分からないんですよね」


「主様は何で旅に出たんじゃ?」


「強くなって幸せになるためです。」


「ほぉ、幸せに」

ニヤニヤしている。私がいるから幸せでしょ?と言わんばかりの表情だ。


「コンが居てくれるから今も幸せですけどね」

コンは顔が赤くなって黙った


「強さと言えば、コンは強いんですよね?山のぬしを倒せるぐらいですから」


「そうじゃな、弱いと言ったら嘘になるかもしれんな。か弱い女の子としては見てもらえないかのか?」


「強くなって、守れるように頑張ります」


「あら、嬉しい」

ご満悦そうだ。


「ただ、主様は人間の中で強いと思うぞ。もし強さの基準を知りたいなら、ギルドに入ってみるというのはどうじゃ?」


やっぱり異世界に来たらギルドに入る運命なのか。運命には従おう。


「では、ギルドを目指してみますか。」


「はい、ところでいつまで敬語なのじゃ?初めてあった時はもっとひたしい口調だったのに。」


人間の姿のコンをみるとまだ緊張してしまう。あの日から数日経つが慣れない

「いや、その、あのですね。実は緊張してしまって」


コンの顔が嬉しそうな、意地悪そうな顔になった。

「あら、主様それは私に見惚れて恥ずかしいのか?」


「はい、綺麗なので。」

コンの顔が赤くなって、顔そらした。

「最初の口調の方がいいですか?」


「うん、仲良しな感じがするから・・」


「分かった、頑張るね」


「よろしくお願いします」

なんだか、お互い照れ臭くなってしまった。

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