第38話
もう、語ることはない。
あるとすれば、娘のこと。
愛子と名付けた。
この愛子との関係。将来。それは苛烈で、残酷だった。
私の物語は、ここで終わる。次は愛子の番だ。愛子も子を産む。女の子だった。
母はみんな思うのか。
この子もいつか誰かと愛し合う時がくるのか。
たいせつに育てねば
来ないのかもしれない。
そうなると、私の家系はここでとまる。終わる。
今も誰かが悩んでいるのかもしれない。子孫を残したい。次に繋げたい。私だって悩んだのだ。
父と母は自然と愛し合ったが。私達だって、負けずと愛し合った。でも、誰かを愛したかったのに、その真似事しか出来なかった人を私は知っている。
その人は言う。おとこでも、おんなでも、異性同士、同姓同士でも、愛があれば大切にし合える。愛し方もたくさんある。いまはそれが家庭なのでしょう。それに、私は自分は女の体、女の思い、それを持った女性で、私が異性愛者なら異性はつまり異なる性、イコール男性になる。みんな素敵に思えた時期があった。男子全員無理な時もあったと思う。昔は普通に話せたのに、男同士でもイジメがある。女同士しかしらなかったときもあったけれど。
長かった。でも一時間会話をしながら、休憩中、私は論文やLGBT Qについて書けるかもと話を続けた。
話はちょっと戻るけど、異性って、異なる性って、なに。大きな声では言えない、極めて繊細なことだけれど両方の性を持って生まれてくる方もいるじゃん。私は動揺した。この人の読んできたもの、見て来たものが知りたい。
男になりたい、っておもったこと、ある?
もしくは海外みたいに性自認とか、そんなのより、自分の生き方、自分の魅力、今が一番大事って感じの。
そのあたりからギャルっぽくなったと思ってやめてしまった。
この物語はここで終了。ラブレス。ローゼンメイデン。隠の王。性別」モナリザ」のきみへ。
嗚呼。本があるのに。電子書籍も。ゲイ風俗のもちぎさんだって。
読めるだけ読もう。
それが私で。今度は私も書く番だ。
ツアーコンダクターと書店員、そして宅配便 明鏡止水 @miuraharuma30
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