第33話 RINGコラボ配信! ファミールクイズ 初配信編 part3
すいません!
今回で最後と言ったんですけど、あまりにも長くなり、投稿するのが遅くなると思ったので、次で最後とします。
申し訳ありません。
—————————————————————
「それでは、後半戦第一問目にいこうと思います」
俺が、ゆずき先輩のさっきの言葉に、不安になっている中、ゆずき先輩はクイズの方を進めていく。
チラリと、左の方を向いてみると、シズさんと、もみじさんも、すこーしだけ不安そうな顔をしていた。
クイズの内容でびっくりするかもしれない…?
一体どんなクイズなんだろうか。
「後半戦は、映像を見て、クイズに答えてもらいます。映像の中で、話し言葉など一部が聞こえないようになっているので、そこで何を言っていたのかを当てるというクイズですね。さっきとは、形式が異なっていますので、注意をしておいてください」
『おっ、映像か』
『なんの映像だ…?』
『誰かの配信だろw』
『これも面白そう』
『楽しみ!』
「「分かりました」」
なるほどー。
さっきの前半戦は、ファミールのメンバーについて、どこまで知っているのかを問うような問題だったけれど、後半戦は映像を見て、答える形式なのか。
どんな映像なんだろうなー…。俺の予想では、ファミールの先輩方の、誰かしらの配信。誰かの周年ライブや生誕祭ライブ。公式チャンネルの動画。などなど考えているけど…、どうだろうか。
どんな映像が来ても、冷静に対応して、答えられるようにしておかないと。
そして、またさっきとは違ったクイズを解くことができると言う楽しみな気持ちもあるけれど……、ちょっと怖いという気持ちもある。
やっぱ、ゆずき先輩の言葉が、気になりすぎるんだよなー…。
…まあ…、クイズを聞けば、その内容もわかるか。
「と言うことで、早速第一問目の問題を見て頂こうと思います。見てくれている皆さんにも、見ていただけるとようにしてありますので、一緒に解いてみてください。それでは…こちらをごらんください!」
ゆずき先輩がそういうと、俺たちの目の前に、新しいパソコンが置かれる。
配信画面も、さっきの画面から移動して、クイズの画面を見れるような配置となる。俺たちは、それぞれ丸の中に囲まれるようになって、一番右端の方へと移動する。
簡単に言うと、右端に俺たちのアバターの首から上のあたりが見れるようになっていて、そこから左は、クイズの映像を見れるような感じだな。
パソコンが出され、画面も移り変わって、少しすると、そのパソコンに映像が写し出されて……
とある人の配置画面が流れ始める。
————————————————————
『……み、皆さんこんばんはー!今日、ファミールにデビューした、RINGの凪威シズです!よろしくお願いしまーす!』
—————————————————————
……
え……?
『www』
『予想外の動画が流れてきたわw』
『オモロっw』
『草』
『マジか』
「…ちょっと止めてもらえませんか!」
「…どうかなさいましたか?シズさん」
シズさんの言葉で画面が止まると、ゆずき先輩が少し悪い笑みを浮かべながら、シズさんに聞く。
………やってくれましたね…。ファミールさん!
さっきの言葉があったから、何かあるかなとは思っていたけど…、予想の斜め上のものが流れてきてしまった…。
「どうかしました?…じゃ、ないんですよ!なんで、昨日の私の初配信が流れてるんですか!」
そう…、流れてきたのは、シズさんの初配信。
昨日、配信したばっかのアーカイブが流れてきたのだ。
……
あーー…。
なんだか、後半戦のクイズの内容がわかった気がするぞ…。
「…なんでかって言いますと…、後半戦のクイズが、皆さんの初配信から出題されるからですね!」
「…私達の初配信から…!?」
「…え…?本当にですか!」
「や…やっぱり…」
シズさん、もみじさん、俺という順に話していき、3人とも驚く反応をする。
もう…完全に予想していたものと同じだ…。
これは…、相当キツイし、恥ずかしいぞ…!
後で、初配信のアーカイブは見直さないとなとは考えていたけれど…、まさか、いきなり見る事になるとは…!
多分、一部しか流れないとは思うけれど、ゆずき先輩やシズさんともみじさん、そして見てくれているみんなの前で自分の初配信を見ると考えると、それだけで一気に緊張度が増してきてしまう…。
…てか、よく昨日行った初配信から、今日までにクイズを作れたものだな!
たったの1日でクイズを作って、映像まで持ってくることができるとは……さすがはファミールだなと感じる。
「皆さん、驚いているようですね。私もこの事を聞いた時はびっくりしましたけど…、ちょっと皆さんの反応を楽しみにしていたので、この反応を見れて嬉しいです」
「…こっちは何も嬉しくないですよ…」
「ほんとですよ…。なんだか、いきなり緊張してきましたし…」
「……少し…性格が…」
「レン君?なんか言いましたか?」
「い、いえ…!なんでもないです…」
ゆずき先輩の配信を見ていると、たまーに思うんだけど…、ゆずき先輩、少しSなんじゃないかなと思うんだよな。
俺も、ゆずき先輩の配信を全て見ているわけではないけど、時々思ってしまう。
…今の発言的にも。
「…ごほんっ。まあ、初配信が流れると言っても、一部しか流れませんので、そこは安心しておいてください。それに…、おそらく前半のクイズよりも簡単だと思いますしね。頑張ってください!」
「…わ、わかりました」
「…がんばります」
「…もうここまできたなら、全問正解する気でがんばります」
…もう覚悟は決めた。
緊張はしているけど、初配信を見るということに関しては、自分自身に無理やり納得させる。
シズさんともみじさんも同じようで、さっきよりかは真剣な眼差しをして、映像が流れるパソコンの方を見る。
…まあ、クイズを答えるだけなんだけどね。
でも、内容が内容だから、俺たちからしたら覚悟を決めることが必要なのだ。
ただ…、一つ別の問題を挙げるとすれば….
初配信を行ったのが、一番最後だったために、めちゃめちゃ緊張していながら、二人の配信を見ていたんだよな…。
そのせいで、細かいところまでを詳しく思い出すことができないでいる…。
「それでは…、続きをご覧ください」
————————————————————
『……み、皆さんこんばんはー!今日、ファミールにデビューした、RINGの凪威シズです!よろしくお願いしまーす!』
……
……
『え、えーっと…それでは、私の趣味の方を紹介したいと思います。これを趣味って言っていいのかわからないだけど……一応言っておくね。私の趣味は…???だね!
昔…というか今でも、よくボーカロイドの曲を聴いているんだけど、ボカロをハマってすぐの時に、とあるボカロPさんの曲ばっか聞いていたんだよね。その方の…???が本当に良くてね…。それで趣味として、今でもやってるんだよね』
—————————————————————
「ということで、問題。今見た映像の中で、???になっていた、趣味とはなんでしょう」
『これは簡単やなw』
『昨日見たばっかだしw』
『紹介PVでも言ってなかったっけ?』
『流石に、レン君ももみじちゃんもわかるでしょ』
『簡単!』
「うー…。やっぱり、自分の配信を見るのには、勇気がいるなー…。ちょっと冷や汗かいちゃったしさ」
「案外聞いていくうちに慣れる物ですよ。私も初めは、少し嫌でしたからね」
「…そういうもんですかね…?」
「そういうもんです」
シズさんは、今の部分をみただけでも、相当冷や冷やしていたらしい。
まあ、そうだよな…。俺だって今、ドキドキなんだし。
ゆずき先輩は、慣れるって言っているけど、それまでに結構時間がかかりそうだな…。
ただ、クイズという観点で言うならば、これは簡単だな。
配信を見ていて、この趣味のことを話しているのは覚えていたし、紹介PVでも言っていたから、頭に残っている。
俺はペンを持って、スラスラと答えを書いていく。
「…なんだか、見ている私も緊張してしまったんですけど…、このクイズは簡単ですね」
「そうですね。俺ももう書けました」
「…私も書かけました。というか、私は絶対合ってると思うんですけど…、本人ですので…」
うん、それは俺も思っていた。
自分の初配信で話したことって、だいたい自分のことを話しているはずだから、たいていのクイズは答えられるはず。
なんなら、映像を見なくても、”趣味はなんでしょう”っていう文章だけで、答えられると思うんだけど…。
「それはですね…、ラッキー問題ということで、クイズを楽しんでください!」
「全然楽しめなかったんですけど!?」
ゆずき先輩の言葉に、反応するシズさん。
まあ、そういう反応になるよね…。
クイズを楽しんでいるのはー…、ゆずき先輩と見てくれているみんなだけじゃないか?
楽しんでもらえるのは、いいことなんだけど…。
俺たちは、恥ずかしい思いをするんですけど!
「…俺なんかもう、今でも緊張していて、楽しめるとは到底思えないんですけど」
「わかります。なんなら…全部を知ってから見る方が、なんか恥ずかしいです…!」
「……大丈夫ですよ。見ていれば案外大丈夫って言うこともありますから…!ということで、解答の方に行きますね」
『切り替え早っw』
『笑笑』
『考えてた時間あったな』
『大丈夫ってことあるか?w』
『話題変えるのが上手いw』
なんか…、めちゃめちゃはぐらかされたような気がするんですけど…!
確かに、見てみれば大丈夫ということもあるかもしれないけど…。たいていの人は、恥ずかしいんじゃないですかね。
まあ…、俺はもう見る覚悟はしているから、恥ずかしい思いとか全て押さえつけようとは思っているけどね。
……緊張はしてるけど。
「ということで、解答オープンです!」
レン : 作詞作曲
もみじ : 作詞と作曲
シズ : 作詞作曲
「皆さん、答えが一致しましたね」
俺たちの答えが、少し書き方が異なるところもあるけど、作詞作曲で一致する。
これに関しては、俺も少し衝撃を受けていたから、よく覚えている。
紹介PVが投稿されていたから、何となく見ていたら、いきなり作詞作曲って書いてあったからな…。
見た目からは、あまりそのようなことをしなさそうだったからな。
むしろ、見た目からいけば、モデルとかをやっていてもおかしくはなさそう。
そのギャップから、本当にびっくりした。
「私は本人だから、すぐに分かりましたけど…」
「私は配信を見ていたので覚えてましたね」
「俺も同じですね。あと、RINGの紹介PVでも書いてありましたし」
「…皆さん、ちゃんとシズさんのことを見ているということで…、全員正解です!!全員正解ということで、それぞれ10ptが与えられます。さすが同期ですね!」
これで、俺たち全員が50ptとなる。
一応、当てることはできたけれど…、これはやっぱり、後半戦の1問目だからかな?
前半戦も始めの方は簡単で、全員当てることができていたけど、徐々に難しくなっていたから、後半戦も同じの可能性がある。
「…なんだか、少し恥ずかしい気持ちもあるんだけど…、やっぱ当ててもらえると嬉しいですね」
そう言って少し笑顔になるシズさん。
「当たり前ですよ。同期なんですから!」
「そうですよ。同期なんですから、間違える訳がないです」
「もみじちゃん……レン君……」
シズさんがより笑顔になり、このスタジオの空気感もより良いものとなる。
同じ時期にデビューした仲間なのだから、それなりにはわかっているつもりだ。
まだ数ヶ月だから、そこまで深くは知らないけど、それはこれから築いていけばいい。
「…ということで、シズさん。俺たちがシズさんの問題を正解したってことは、シズさんも俺たちの問題、間違えないですよね?」
「そうですよ、シズさん。私たちは正解したんですから」
「…え…!?……そ、それは当たり前だよー…。同期なんだしねー…」
「「そうですよね!」」
「う、うん!」
この感じ…、なんか間違えそうだな…!
次の問題が、俺かもみじさんかわからないけど、今よりも難しくなってるとは思うし…。
なんなら…、俺がもみじさんの問題を間違えそうで怖いんだけどね!
「うふふ。皆さんの仲の良さを改めて感じたところで…、2問目に行こうと思います」
その言葉で、スタッフの方たちが、パソコンを操作し始める。
多分、次の問題の映像を出せるようにしているのだろう。
次が俺か、もみじさんかわからないけど…、答えられるような問題が来ることをねがう!!
——————————————————————
読んでくださり、ありがとうございます!
冒頭でも言いましたが、長くなりそうなので、次もRINGのコラボ配信です。…長いですね…!
けれど、それが終わったら、個人での配信などなどに移りますので、よろしくおねがいします。
引き続き、誤字脱字の報告や星評価(レビュー)の方をよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます