第32話 RINGコラボ配信! ファミールクイズ ファミール知識編 part2


「それでは、第四問目にいこうと思います」


今のポイントは、俺が30ptで、もみじさんとシズさんが20pt。

俺が10pt先行している感じだな。


さっきの問題は、一問目、二問目と比べると難しくなってたからな…。

今から聞く四問目のクイズが少し怖い。


「問題。ファミールには、古賀しのぶさん、東雲まりなさん、優善ハルカさんの所属するデビューユニット、WGLがあります。では、このユニット名のW,G,Lはなんという英単語から、それぞれとっているでしょう」


『WGLや!』

『まだ簡単だろ』

『美女ユニットやん』

『これならいける!』

『頑張れ!』


WGLの皆さんの問題か。

WGLの先輩方は、俺たちの一個前にデビューしており、俺たちが初めての後輩となる。


古賀しのぶ先輩は、黒髪の短髪で、忍びの格好を少し色鮮やかにして、派手にした格好をしている先輩だ。確か、紹介PVで使われる、一言コメントの参考にさせてもらったな。


東雲まりな先輩は、いわゆる……ギャルみたいな方だな。金髪の長い髪の毛をしていて、肌の色も白色、服装もギャルのような派手な服装をしている。

けれど、配信を見ていると、意外と優しかったり、頭が良かったりもしているところにギャップを感じる。


優善ハルカさんは、大人っぽくて、めちゃめちゃ優しいお姉さんっていう感じだな。茶髪の長い髪を少し巻くようにしていて、服装も大人の女性がよくきていそうなものを纏っている。

配信を見ていても、誰にも優しくしているからな…。本当にすごいと思う。


このお三方の所属するWGLの由来か…。なるほど…。


さっきの問題と比べると…まだ簡単な方かな…?

なんとなくの答えだけど、頭の中に思い浮かんで入る。


ただ、この由来を話していたのが、確か、先輩方の初配信日だったのだが、それを見たのが結構前だから、ちゃんと合っているかと言われると、ちょっと不安だ。



「…よし!書けたよ」


「私も書き終わりました」


「…え!?早くないですか」


俺が考えている間に、シズさんともみじさんは描き終わったらしい。

流石に早すぎないか…?


「当たり前だよ!問題を聞き終わってすぐに書き始めたんだからね」


「私もシズさんと全く同じですね。これは、つい最近聞きましたから…!」


「…そうですか…」


マジか…。やばいかもしれない。

つい最近聞いたって事は、どこかの配信で話していたのかな…。そうだったとしたら、悔しすぎるぞ。

俺が見ていなかったか、他の人の配信を見ていた時に、言っていたという事だからな…。


…ちゃんとアーカイブでも、先輩方の配信を見るようにしていかないとな…。

本当のことを言うと、アーカイブだと、配信時間が長かったりすると、見ないっていうこともあったから、少しずつでも、10秒飛ばしでもいいから見るようにしよう。


俺は、そんなことを頭の中で考えながら、答えを書いていく。


俺の覚えている限りだと……WGLは、全員が女性のVtuberで、容姿や性格もそれぞれ違うという所から、答えの三つの単語の頭文字をとって、WGLとなったって言っていたはず。

だから、俺はそれを意識しながら、答えを書く


……


「皆さん、書き終わったみたいですね」


俺が書き終わるのと同時に、ゆずき先輩が話す。


シズさんともみじさんはすぐに書き終わっていたから、俺が書き終わるのを待っていてくれたらしい。

少し待たせてしまったな…。申し訳ない。


でも、クイズ勝つためには、ちゃんと考えておきたかったから、今は自分を正当化しておこう…。


「それでは……、解答をオープンです!」



レン : Women、Girls 、Lady

もみじ : W: women、G: girl 、L: lady

シズ : WGL: Women、Girl 、Lady


『全員同じ!』

『同じか?』

『レンだけ違うぞw』

『同じに見えたけど、少し違うな』

『さあ…どっちが正解かな?』


あっ!やってしまったかもしれない…!


「これはー…、レン君だけが少し違いますかね?」


「私ともみじちゃんは、Girlですけど、レン君はGirlsになってるね」


「……やばいです…」


一番不安な点がここだったんだよな…。

俺の記憶の限りだと、どこかしらにsがついていた気がするんだけど…、俺の覚え間違いか…?


…でも、まだ間違っていたわけではなからな…!


そうだ。二人が間違って覚えているっていう可能性もあるんだから、今は合っていることを願っておこう……。


……


「まだ、レン君が間違ってるとは限らないですからね。今から、答えを発表しますので」


「…そ、そうですよね…!」


…ゆずき先輩もこう言っているんだ。

落ち着くんだ…。大丈夫…大丈夫…。


「正解は…、WがWomen、GがGirl、LがLadyです!シズさんともみじさんが正解ですね!」


「「やったーー!!!」」


「…ですよねー…」


シズさんともみじさんが、大喜びしている中、俺は一人でそう呟く。


正直…、もうなんとなくわかってたよ!!

よくよく思い出せば、Girlだった記憶も合ったから、間違えているかもなとは思っていたんですよ…。


いやー…。ここで間違えてしまうか…。

ポイントが追いつかれてしまったのもめちゃめちゃ悔しいけれど、それ以上に俺が怖いのは……、WGLの先輩方の問題を間違えてしまったこと…。


もしかしたら、先輩方も見ているかもしれないのに、なぜ間違えてしまったんだ!

もっとちゃんと考えておけよ…、俺…。



………



『あれ……?レン君…?』


『あっ…』

『まりなちゃんも見てて草』

『あ』

『やってしまったな、レンレン』

『レン君…どんまいだよ!』

『ギャルに目をつけられたな…』

『レン達が見れてないところでw』


………



…間違えてしまったものは、しょうがないな。

次からの問題で巻き返していこう。


それより、一つ気になるのが…


「一つ気になるんですけど、二人はなんで、そんなに早くかけたんですか?」


そう、二人の書き始めたスピード。

問題を聞いた瞬間に書き始めていたぐらい早かったからな。流石に、何か理由があるはず。

やっぱどこかの配信で言っていたのかな?


「それはねー…。つい最近、WGLの先輩達の初配信を見直したからだね!」


「そうですね。一個上の先輩方ですし、どんな風に初配信をしてたんだろうと思って、少し前に見てたんですよ」


「…そういうことでしたか。…俺も見ておけば…!」


確かに、初配信をやるんだったら、一個上の先輩方の配信を見るのは、何もおかしくはない。

なのに…俺はなぜ見ていなかったんだろう。


「むしろ…レン君は見てなかったんだね」


「他の先輩方の配信は見てたんですけど…」


俺も、参考にさせてもらおうと思って、先輩方の初配信を見てはいた。

ながい先輩に、太陽先輩、オウ先輩、ノイロス先輩などの初配信を見てたんだけど…。


……うん?


俺…、男性の先輩方の初配信ばっか見てないか…?

俺が男だからなのか、知らないうちに、男性の先輩方の初配信ばっかを見ていたのかもしれない…。


「けど…これでレン君に追い付きましたね…!」


「そうですね。今の問題を正解した、シズさんともみじさんには、10ptが入りますので、全員が30ptとなりましたね」


くっそー…。

せっかくさっきの、難しい問題を正解して、有利な立場になれたのに…今の問題で、なんの有利も無くなってしまった。


……次の問題から、また頑張らないと。


「やった!レン君にももみじちゃんにも負けないよ…!」


「私だって負けませんよ。ここから全問正解です…!」


「…俺だって、絶対に負けません…!」


3人がそれぞれ、負けないことを宣言していく。


あと何問あるかわからないけど…、ここから先は全問正解できるよう頑張ろう…!


ここまできたら、シズさんにももみじさんにも負けたくない!


「…それでは、次が前半戦ラスト問題です。頑張ってくださいね」


次が前半戦ラストか。

まだ後半戦があるけど、ここでもポイントは取っておきたい。


「それでは、第五問目です」


…よしっ、集中しよう。


「問題。ファミールでは、毎年1月末に全体ライブを行っています。今年のライブは、初の全5日間に分かれて、個人だったり、ユニットだったりで歌や踊りを行っていました。それでは、全体ライブのラストを飾る、5日目のライブのラストに歌を披露したユニットは誰でしょう」


『全体ライブからの問題か!』

『簡単だな』

『めっちゃ感動した記憶あるもん』

『私も覚えてるー』

『懐かしい…』


……


…これは…、俺でも知っているぞ!

ただ、当時の俺は、まだファミールのことを知らなかったから、生で見る事はできなかったけど、ライブ配信サイトで、後から全部見た感じだな。


1日目から5日目まで、全ての通し券みたいなのが合ったから、それを買って、見ていたんだけど……、どの日にちのも最高のライブだったなー…。


WGLの先輩方は、まだ3Dが実装されていなくて、ライブには出ていなかったけど、それより上の先輩達は全員が出ていた。いつものユニットだったり、珍しいメンバーだったりで歌を披露していて、魅入ってしまっていた気がする。


けど…、どの日にちのも最高だったけど、俺の一番好きだった日のライブが、5日目だったんだよな。

その理由が…、この問題と関係している。


俺はすぐに、答えを書いていく。


「今回は早く書き始めましたね。レン君」


「当たり前ですよ…!この問題は間違えられませんし」


「うふふっ。そうかもしれませんね」


これを間違えたら、コメントでも色々と言われてしまうかもしれないからな…。

特に、俺の初配信を見ていた人たちは。


「シズさんと、もみじさんも書き始めてますね」


「はいっ。私は生で見てたので、すぐにわかりましたね」


「私もですね。本当に最高のライブでしたから、すぐに思い出せました」


やはり、二人も見ていたようだ。


えーっと…、確か…


「ユキ先輩も、5日目でしたよね?」


シズさんの推しである、如月ユキ先輩。

この方も、5日目のライブにいた記憶がある。


「そうなの!!どの先輩方の歌とダンスも良かったんだけど…、やっぱりユキ先輩が出てきた時の興奮はやばかったね…」


「私もその気持ちめちゃめちゃわかりますね…!私は1日目だったんですけど…、最高でした」


もみじさんが言っているのは、推しの椿のぞみ先輩のことだろう。

確かに、1日目のライブに出ていた記憶がある。


俺も通し券のおかげで、ユキ先輩とのぞみ先輩の歌とダンスを見ることができたけど…、やっぱ最高だったよね…!俺のよく見ているひまり先輩と、同じデビューユニットでもある人たちだから、俺もテンションが上がっていた気がする。


もっと言うと、ファミールの先輩達は、一人一人に、それぞれの良さがあったりしたから、どの日にちのライブも、飽きずに最後まで楽しむことができた。


「…ちなみに、私がどの日に出たか知ってますか?」


「「3日目ですね」」


ゆずき先輩の質問に対して、すぐに返答する俺たち。

もちろん、忘れているわけがない。

なんてたって…、3日目のトップバッターだったんだし。


「…覚えていてもらえると、嬉しいものですね」


「当たり前ですよ…!めちゃめちゃ可愛かったですよ」


「そうですよ!トップバッターでもあったので、忘れる訳がありません」


「ありがとうございます」


そう言って、微笑むゆずき先輩。


ゆずき先輩も、古参組の次にデビューをしていて、ファミールとしての歴も長いから、トップバッターをやっても、全然違和感がなかった。

なんなら、ゆずき先輩だったおかげで、会場全体が一気に盛り上がっていたから、トップバッターで正解だったとも思う。


…俺たちも、いつか全体ライブで歌えるように、日々頑張っていかないと。


「…なんだか、話が脱線してしまいましたが…、そろそろ、答え合わせにいきましょうか」


…そうだった。まだ、問題の答え合わせをしていないんだった。

完全に、全体ライブの話になっていたから、少し忘れていた。


「それでは…、解答オープンです!」


レン : 古参組

もみじ : 古参組

シズ : 古参組



「ということで…、全員正解です!」



『これはねw』

『もう話しを聞いてれば、全員あってるなって思ったわw』

『さすが!』

『て事は、まだ同点か』

『後半戦からが勝負』



「これは当たり前ですね!」


俺の推しでもある…、ながい先輩とセン先輩が所属しているユニットでもあるから、間違えるわけにはいかない。

もし間違えでもしたら…、推しと名乗る資格もないし、絶対にネットで色々と言われてしまうに決まっているからな。

それだけは阻止する!


「大先輩ですからね…。間違えるわけにはいきません」


「私も迷わず書きましたもん…!」


もみじさんの言う通り、古参組の皆さんは、俺たちからしたら、大先輩になるな…。

古参組の皆さんがデビューしたのは、2017年で、俺たちがデビューしたのは今年の2023年。

約6年間の差もあるんだもんな…。大先輩すぎる。


「三人とも、見事に正解してくれましたね!全員正解ということで、皆さんに10ptが入ります」


席の画面が、全員40ptとなる。


間違えなかったのは良かったけど、やっぱさっき間違えたのがでかいなー…。

これで、前半戦も終わりだし、後半戦で勝負だな。


「これで、前半戦は終わりです。次から、後半戦となりますが…、クイズは全3問となります。そして、クイズの内容も、だいぶ変わりますので、また集中して頑張ってくださいね」


「「はいっ!」」


よーし…、頑張りますか!


「…ちなみに、クイズの内容でびっくりするところがあるかもしれませんが、気にせずに頑張ってくださいね」


……


「「…え?」」


なんか、ゆずき先輩が何か言ってるんだけど…。

一気に後半戦のクイズが怖くなってくる。


「それでは、後半戦第一問目にいこうと思います!」


こうして、不安な気持ちが心に残ったまま、後半戦が始まっていった。



—————————————————————


遅くなって申し訳ないです!

色々とクイズを考えていたら、遅くなってしまいました。


おそらく、次がRINGコラボ最後になりますので、よろしくお願いします。


引き続き、誤字脱字や矛盾な点、星評価(レビュー)の方もお願いします。


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