第四話

今日はあの子の誕生日。

誕生日が命日になってしまった。

僕は女の子の母親、つまり僕をいじめていた女の家の前に持ってきたプレゼントを

そっと置く。

誕生日ケーキと血だらけのウサギのぬいぐるみだ。

ケーキには女の子の指が五本、ろうそくの

代わりに刺してある。

目玉を二つのせて、唇も笑っているように

形を整えてのせておいた。

あの子と一緒に最後の誕生日をお祝いしてあげて。

バースデーカードも添えたよ。

“君が間違っていたんだ。

生きるのは辛いだろ?”

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る