第3話 狩猟部隊副隊長 ティアナ•ローウェル
「......どちら様で?」
来客はバトルドレスのような騎士甲冑を着た金髪にエメラルドの瞳の女性だった。しかしその雰囲気はまるで冷徹な軍人。もしくは獲物を狩る狩人のようだ。
暫く無言が続き、女騎士はニヤリと笑い閉じていた口を開き話出す。
「報告の通りだな。まさか本当にいるとは....しかもこれは....まだ残っていたのか...」ジロジロと見定めるように
何だこいつ、不審者か?いやでもこの鎧と胴鎧に描かれた紋章...何処かで.....
「.....用がないなら閉めますよ。」
「じゃあ、なんですか!勧誘なら受け付けてませんよ...」
一瞬、困惑の表情を浮かべるがすぐに本題に入るべく喋り始める。
「いえ、勧誘ではないんですが....まあいい、聞きなさい!」
! 雰囲気が変わった!!
「私はティアナ、所属は第六十三
狩猟部隊って.....あの最近知り合いが捕まる原因になった集団のことか?
「狩猟部隊....噂の妖精狩りという人たちね」
妖精狩り。神秘の塊である妖精を狩り魔術や魔法の素材にする為に妖精を狩る者たちのこと。正直会いたくない組織No.1だったりする。
「武器を持ちなさい、それくらいの時間は待ってあげましょう。」
「いいのかね?君が私に勝てると思っているのかね?」
確かに魔法なしでは不可能...しかし、お婆ちゃんが残してくれたこの力を使えば、五分五分か優勢には持っていけるだろう。
「甘く見ないほうがいい」
「む?」
袖を捲り隠していた短剣を持ち、刀身に触れる。
「東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ。」
「飛梅」
つづく
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