閑話:ブラストと女子2人
(アーシュが試練をしている間、他の人達がどうなったか気になるであろう。ここでその話をしよう。時は、1日ほど遡る…)
俺自身、アーシュと2人で女子と共にいるという事はよくあった。
だが、今俺は人生において類を見ない最高難易度の会話をしなくちゃならない。
魔物との戦闘時には、自然と会話が出来るんだが戦闘がないときは本当にどうしたものか…。
「さて…、押し寄せる魔物は片付いたがどうする? 」
「この後…、この遺跡の事を知っておく必要あるよね」
「それなら…、この奥にデータアーカイブがある。古代文字ではないから読めると思うよ」
「そっか」
という事で女子同士の会話に、同意を示しつつ歩み始める。
地図は、メリネアが探索魔法で浮かび上がった地図を上書きするように描いていく。
白紙の部分が多いがそれは、アーシュの野郎が地図を持ったままいったので予備の地図を作ることにしたってわけだ。座標は全く同じものだ。
「ああ…で、ここから先はどっちへ進むんだ」
「左の通路の奥に小さな端末があって、そこからいけるよ」
「そっか、いくか」
という事で奥へと進んでいくと小さな重装甲でできた扉を発見する。
その扉を開いてみると、あらゆるところに文字が張り巡らされた空間であった。
「さてと…、電源を付けてっと」
メープルは、戦闘モードのようなりりしい感じではなく普通になる。
このギャップは、まああれだが…。一応警戒するに越したことはないだろう。
何もない空中に、ちょっとした画面が出現し文字が羅列されているのが分かる。
「これは…、読める文字だね。で、メープル。この遺跡について書かれてある部分は? 」
と聞くと、メープルは文字を打ち込み検索をかけるすると…。
「文字が並び始めたな…」
「見つからなかったか…、この遺跡に関する
「…、なるほどな。じゃあさ、さっきみた紋章の奴見せてくれるか」
と聞いてみると、メープルは腕を組んで考える。
メリネアは、水色の瞳をこちらに向け腰に手を当てて
「乱発的に質問しないのブラスト…、ちょっと私にも質問させてよ」
「…ああ、きをつけるよ」
攻められる理由が私にも会話をさせてって、いや女子同士の会話長続きしてたじゃんという事はおいておこう。(これ以上は怒らせないでおくか)メープルは検索をかけ終えて、
「紋章については、何者かによって慌てて消されてたね…。残ってる部分があったから推測なんだけど…、『紋章には千差万別、様々な紋章が存在している。殆どが完成された紋章で構成されており、その紋章を発動するとスキルが脳内で流れるのでそれを唱えれば発動できるものだ…。例外として成長する紋章も存在しているといううわさが冒険者の間でされている。実在しているとするならば、その冒険者を何が何でも…』で切れてるね。そのあとは分からないけど」
と残念そうに言うメープル、メリネアは少し考えるようなポーズをしたと思うと。
「これ多分だけど、何か悪いことが書かれてるんじゃない。何か分からないけど、分かるかな。ブラスト…」
「そうだな。何が何でも封印する。もしくは抹殺するとかの文章だろうな。それを、公開でやってしまったからあわてて消したという感じだろ」
そう答えると、メープルはなるほどとうなずき。
「ああ…、そうかもね。って」
ゴゴゴゴゴゴゴという轟音と共に、地面が揺れる。
俺は、踏ん張って倒れそうになっているメープルとメリネアを支える。
変なことになれば鼻血を出す恥を晒しそうだからな。
「あ、ありがと」
「…」
メリネアは感謝をしているが…一方メープルは、赤面して銃を手に持とうとしていた。
「無言で銃を持たないでくれ」
「…あっ、ごめん。条件反射で撃つところだった」
「その癖は治そうな」
「はーい」
という事でアーシュと合流前に人生さよなら自体は避けれた訳だが。
さっきの轟音は何だろうと、部屋へ戻ることになった。残りの部分を探索に行こうと動いてみたが、壁であり探知魔法でも先を示す反応はなかった事から戻ることになった。そして戻ってきたところで扉が開きアーシュがその場に座り込んでいたという訳だ。
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