古代遺跡と、少女との出会い
第1話 ギルド名決定
翌朝『ウラフェルカムラ』特製のサンドウィッチを受け取り、情報をまとめた後ギルドへ向かう。
「そういえば、新たなギルド名はどうするんだ? 」
(寝る前に思いついたものでいいか)
と感じ2人に向けて話した。
「紅の地平線」
「地平線……紅ってなんだ」
と聞かれたので、意味を答えた。
「紅……赤い夕陽のようにすべてを照らす何かになりたいんだ。最初に最上階に上がる。その意思を込めてね」
「ギルド名いいねえ」
そして、メリネアは嬉しさに詰まっていたのか。
心をウキウキさせて、前を歩きつつ転ばないためにこっちの肩に手を置いていた。杖を付いて歩くのは違うとドジらないとバランスを取りながら、
「新たなる門出、狂ってしまった世界。何かを奪われた存在がいるのかもしれない。いないのかもしれない。だけど、こういう事って必要だと思う。誰かを照らし出す光的な存在ナイスな名前」
「そっか。じゃあ、冒険者ギルドにいこう」
ギルドに行くと入口に、ギルド長のムーナムがいた。
メリネアに関する登録を済ませた後ムーナムからギルドカードを貰った。
透明なカードに、名前と職業が記されてる。ギルドカードにはギルド名が書かれてありマークは地平線から太陽が昇るようなものにした。これに関してはいつでも変更可能らしい。
「ミッションについて考えていたが……。世界樹の1階に関しては探索はほぼほぼ尽くされ安全を確保されているので、1階の地図の完成をさせ地図を見せてくれ」
「地図探索任務かあ」
ブラストはムーナムに対して、呆れた表情だった。
(まあ…大体はそうだよな。迷宮を探索できる冒険者かどうかの見定めだしな)
「まあ次の任務もあるがこの任務で、この世界樹の雰囲気に慣れてくれ。1階のモンスターでも危険な奴は危険なので気を付けよ」
ムーナムに笑顔で見届けられ、俺たちは外に出て世界樹の入口へ向かう。
始まりの大地、本当に初心の冒険者は地方にある小さな迷宮に挑まされるらしい。
ここのアウシュハーリアの迷宮は難易度がある程度高い場所という事。
町の中を歩いているといろいろな店がある。どこの店も盛り上がっている。
「町の店かあ。こういうのも探さないとな」
「色々あるよね。本当にありすぎて困るから…」
2人は通りのあちこちにある看板を見ながら話す。
(そうだな)
「まあ、店については後にしよう。ぼったくりも多そうだし」
「…確かに法もないから法外の値段で売ってるところも多そう」
あちこちの店の商品を見たが明らかに法外な値段のものも多いわけで。
冒険者ギルド公認のお店を後で紹介してもらうかと思いつつ。
紹介された世界樹の入口は、とても広く全てを飲み込もうとする大きさであった。
いわゆる小世界樹のような小道ではなく大きな道であった…。
「……入口から広いな。階段で転ぶなよ。メリネア」
「何からかってるの? こんなところで転ぶわけがないよ。斜めの地面だよ」
「地図に第1階層の名前が出てきたな」
『第1階層
地図に表記と共に、第1階層の地図の大きさが表示される。
そこまで広い訳ではないが……、あちこちに何かがある感じがする。
「地図が来たって事は、もうじきかあ。ブラスト、メリネア、いくよ」
「無論さ」
「はい~、楽しみです」
ブラストは、楽しみだという表情で。
メリネアは、昨日の悲しみが嘘のように晴れとても元気な顔で進む。
こうして、ギルド「紅の地平線」俺達の冒険は始まった。
世界樹は、未知の冒険が詰まっているが同時に死の巣窟でもあるという事は知っている。しかし、この世界樹はどの世界樹よりも危険であるという事は誰も知る由がない。
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