第11話 レベリングやでレベリング!2

レベル上げと思ったか!残念ギルドに行きます!というかもう着いた!いや〜結構迷子になりやすいタイプだから見つからなかったらどうしよって思ったけど全然そんなこと無かったわ。というかでっかく『ギルド』って書かれたら分かるか。


「どうしよ、ドロップアイテム多くてよくある『こ、こんなにどうやって!?!?』的なやつが起こったり?有名になっちゃったり!?ふへへ。たのしみだなぁ。」


いざ、尋常に勝負!!!!!









「まあ人生そんなに甘くないよね。」


めっちゃドヤ顔で『これ、お願いしますキリッ』って言ったのにめっちゃ普通に対応された。なんか普通のアイテムなら状態関係なく一定のお金らしくて数数えられて終わりらしい。でも毛皮とかのレアアイテムは品質見て金額決めるみたいだから1日2日空くらしい。·····っちぇ私の無双ライフが終わっちまったじゃねぇかよ!あ、ギルド登録は普通にしました。なんか紙に書いたらはい終わりって感じ。しょぼいね!


「えっと牙売った金がブロンズ換算で411B、両替して4G1S1Bだから今合計で4G8S11Bか!お金は集まったからまあよし!」


さあ!お金は集まった!·····ら何しようとしたんだっけ?ああ、燃やすんだったわ。危ない危ない最初の目的忘れるところだったわ。


「えっと魔法雑貨店はーーっと·····あ、あれかな?あれだな。あれ以外考えられない。」


思ったよりでかかったわ。



*****


「こーんにーちはー!ってメイドさん!?」


「いらっしゃいませ。当店は少ない魔力でも扱える魔法スクロール他ちょっと便利な日用品を売ってます。お探しのものを教えてください。」


「人?·····え、いや人形?ど、どっちだ?」


「あながち間違ってはないね。すぐに気づくなんてお嬢さんやるねぇ。」


「え、あ、はい、ありがとうございます?」


なんか知らないお姉さん?に褒められたんだけど。


「お嬢さんの質問なんだけど今のは私が作ったメイドだよ。私の人生史上最高傑作。家事接客戦闘なんでもできる!オマケに可愛い!お嬢さんもそう思うでしょう?」


「ええ、まあ可愛いと思います。どれくらい時間がかかったん?」


「時間?知らないよ。」


「え?」


「うーん。知らないというか曖昧?あそこの森があるでしょ?そこに気づいたら元々いなかったはずのオオカミが住み着いてたくらい?びっくりしたよね。」


「ひ、ひょえ〜〜。」


多分だけどとんでもなく長生きな人?ともかくすげ〜。


「かなり精巧に作ったんだけどね。まさかすぐに見破られるとは。·····せっかくだからこの店の物なんか1個あげるよ。何が欲しいんだい?あ、メイドちゃんはダメね。あれないと私餓死するから。」


「火属性のやつが欲しいです。出来れば森にいる木材··········木に擬態したモンスターを燃やせるくらいのがいいです。」


「木に擬態するモンスター?·····ああ、あれか!ならちょうどいいのあるよ!」


「ほんとですか?スクロールって1回きりだから3、4枚くらい欲しいんですけど。」


「1回きり?そんなわけないじゃん。私お手製だよ?まあスクロールは魔力がかなり流れやすくて分散されやすいけど。紙質変えたり色々したら全然変わるよ?まあ100回くらいが限度だろうけど。」


「ひゃ、100回も!?」


「うん。あんまり多くても紙が厚くなったりで邪魔だからね。100回に抑えた。」


「なんか凄いですね。じゃあそれください。」


「はいよ〜。ちょっと待ってね〜。」


「いくらでも待ちまーす」


いや〜お金も浮いたし良かった良かった。なかなかというか序盤ではありえないくらいすごそうな人に出会った気がする。だって1回きりの魔法を100回も少ない魔力で撃てるんだよ?しかも木材モンスターにも有効なレベルで。


「もしかして私、ものすんごいラッキーなんじゃない?私の時代きた!?」


「ちょっと離れたらなんか変なこと言ってる。はいこれ、火属性魔法の『火炎砲』のスクロールだよ。」


「ありがとうございます!早速あれを燃やしていきます!」


「頑張ってね〜。あ、そのスクロールの使い方だけど普通に魔力通してなんか出ろ!って感じにいのったら出るよ。」


「ふわふわしてますね。」


「まあそのくらい簡単に発動するってこと。それと一応連続で打てるけどすぐに使えなくなったりするからあんまり連続で打ち続けないようにね。」


「はーい。」


「じゃあ頑張ってね。あ、あともう1つ。」


「ん?なんですか?」


「あの森の奥、中心辺りに伝説の羊がいるかもしれないからもし実力が上がったらそこに向かうといいよ。」


「あ、はいいつか行くとは思いますけど。その羊なんかすごいんですか?」


「その羊の毛はね。ものすんごいふかふかで最高級の布団にうってつけだよ。」


「·····え?」


「それじゃあまた!ヒュプくんに会ったらよろしく言っといてね〜。」


「なんで、えっと··········て、店長さんがそのこと知ってるんですか!?」


「いずれ分かることよ。ほら、早く行った行った。」


「え、あ、ちょ!」


お、追い出されたし。はああの人一体なんだったんだ。というか名前分からないし·························って


「ははは。これはもう笑うしかないや。」


私が居る場所にはさっきの魔法雑貨店はおろか、他の魔法雑貨店でさえも見当たらなかった。


*****


プレイヤー『リブラ』が時の魔女クロノスと接触しました。


「ああ、まあ、うん。でしょうね。」


「あれ?今回はそんなに驚いてないね。」


「まあクロノスとの接触はぶっちゃけ読めてたしね。··········最悪のパターンで、だけど。」


「え、もしかしてまた忙しくなるの?イベント調整さっき終わったばっかしなのに?」


「いんや。ただ、魔法スクロールの使用禁止だけでいいよ。」


「それくらいなら問題ないね。でもそれだけだったら最悪のパターンじゃなくない?」


「まあな。そもそもクロノスに会うだけが1番理想的だったんだよ。『リブラ』は値段とか見てないようだけど、普通に今のプレイヤー全員の有り金を渡しても足りないくらいのお金ふっかけてくるしね。ただ、速攻でメイド人形を見抜けたり、予想外な行動をするとさっきみたいになんでもあげたりするんだよ。しかも無料で。化け物スクロールを。」


「ああ、それは最悪だね。··········修正する?」


「いや使用回数も注意もしっかり聞いてたようだから修正は必要ないかな?特にPKを好むタイプじゃないし。まあ頭はやばいけど。」


「まあ、そうだね。·····あんまり仲間の友達に対して言いたくはないですけど。」


「まああいつもあいつでそのくらいわかっているだろ。ところでPvPはどうなっている?偏りは?」


「最多は個人戦。最小はチーム戦。概ね予想通りだね。強いて言えば団体戦で1人で参加する人が半数ギリいかないくらいで思ったより多かったくらいかな?だから事前告知の通りに適当にグループわけする予定ー。」


「うむ。イベントまであと1週間とちょっとだ。少なくとも健康には気をつけろよ。」


「はいはい。·····はあ、なんでいっつも寝てるあいつが風邪引くんですかね。免疫なら人の5倍くらいありそうなんですけど。」


「大方薄着で寝たんだろう。いくら暑くなってきているとはいえまだまだだ。気をつけるように。」


「へいへい。たまには社長っぽいこと言うじゃん。」


「実際社長みたいなもんだけどな!ほら働け!あいつがくるまで休めると思うなよ!」


「わぁお、急なブラック社長。」

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