♯32 アニメ化

チャービルは朝から新聞を開いて読んでいる。


ダイニングテーブルの椅子に座り、優雅に紅茶を飲んでいた。

あの漫画を読んでいる。


そこにグスマンがやってくる。いつものように、扉を開ける。


5分ほどでグスマンは部屋にはいってきた。


やあ、ビル。


いつもと違うのは今日のグスマンは帽子をかぶっていた。カウボーイハットのような帽子だ。

チャービルはその帽子をみてツッコむ。


なんだよ! その帽子は? いつからカウボーイになった?


カウボーイ? これ昨日の市場で見つけて買ったんだ。


あー 昨日のバンテゴ・マーケットのやつか?


そうだ。


それはお似合いだな。少ない人は帽子が似合うよな。


それはどう言う意味だ?


なんでもない。そうだ! 新聞みたか?


いやまだだけど? なあ、さっきのどう言う意味だ?


新聞見てみろよ。遂にアニメ化の日程が決まったって。


アヒルはアヒルの子の?


そうだ。


と、グスマンは新聞を見る。主に漫画の部分だけ。


ほんとだ! 12月26日だって!


そう! ボクシング・デイの日だ。


そうだな。


この漫画面白いよな!


ああ! ファンだよ! ところでさっきの意味は?


実はツテで27日にあるアヒル・ボクシング・デイってイベントがあるんだけど、今回のアニメ化に伴ってサイン会するらしいだ! そのチケットが3枚手に入りそうでな! グスマンお前どうだ?


なんだって!? それはすごい! 行きたい!


わかった! 言っておくよ、もう1枚はケリーだな。


ああ、そうだな。ところでさっきの意味……


と、あまりにもグスマンがしつこく聞くのでチャービルが不機嫌になりつつも話をする。


うるさいな! なんでもないって! しつこいぞ! まあいい。紅茶飲むか。


いや、いい。それよりビーニーズ行こう。


それは名案だ。行こう。


と、2人は部屋を出て、ビーニーズに向かった。


ケリーはあとでビーニーズに来る。先に2人はビーニーズに入って、コーヒーとサンドイッチを食べる。


なあ、サルサってなんでサルサ?


と、急にグスマンは聞く。


サルサ? ダンスの? フリフリって?


違うよ! そのサルサじゃなくて! 食べ物のほう! つけるやつ!


あ〜 そっちね! なんでって、言いやすいからだろ? 上から読んでも下から読んでもサルサ〜 サルサ〜って。


あー なるほど。


納得しちゃったよ、この人。


そこにケリーがやって来る。


やあ! ビル、グスマン!


やあ! ケリー!


と、2人は挨拶をする。ケリーは手前のソファー、グスマンの隣に座る。


チャービルは先程のチケットの話をする。


ケリー! 12月27日なんだけど、アヒルはアヒルの子のイベントがあってな、ツテで3枚手に入りそうだから、一緒にどうだ?


ええ! いいわね! あの漫画大好きよ! 笑っちゃうわよね。


やっぱり君も好きなのか! よし! あとで知り合いのディランがイベント系の仕事をしててね。言っておくよ!


なに? あのディラン・ウッドのことか?


そう!


え、 だれなの?

と、ケリーが言う。


昔、俺が出たイベントで一緒に参加してたコメディアンだよ。


と、チャービルは話す。


元コメディアンね。


そうグスマンは言う。


コメディアンね、あなたの仕事と一緒ね。


と、ケリーが言う。


なんだって? 俺はコメディアンじゃない。一緒にするな。


はいはい。


ところで、そのチケット用意するけど大丈夫?


ええ! 行きたいわ。


了解! さて、行くか。


と、3人は会計を済ましチャービルの部屋へと戻った。


アヒルはアヒルの子のアニメは楽しみだ。


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