♯33 12月26日

現在は冬、今日もチャービルは講演会に出演していた。


今日、紹介するのはスウェーデンの作家であるエマヌエル・スウェーデンボルグです。

この人は生きながら霊界を見てきたというお話があります。その体験に基づく資料はいくつかあります。

イギリスの大英博物館に保管されてます。そして、今回の主役はこのスウェーデンボルグの霊界日記という作品です。


と、チャービルはそのスウェーデンボルグの本を見せる。


彼は霊界体験をしています。おれは霊的な体験はした事ないです。幽霊もみたことないです。それにそこまで信用もしてない。だって、見たこともないのに信用はできません。

そうですよね? みんなは見たことある?


その問いに観客たちは見たことある人は「ある!」と答える。


おれは霊的体験を1度でいいからしてみたいです。ちょっと怖いですが。

スウェーデンボルグみたいに霊界と交信して、こう言いたいです。「おい! 霊を見れるようにしろ! 今度の野球はどうやったら勝てるんだ?次の競馬を当ててくれよ! 霊界ならわかるよね?」。


と、ここで講演が終わる。


─────── ビーニーズにて。


チャービルとグスマンはコーヒーを飲んでいる。


なあ、知ってる? コーヒーを飲み終わったあと粉があるだろ? その粉で占いをするやつ。


と、チャービルは話す。


占い? そんなので僕の人生は変わらんよ。第一、粉でどうやって占いをするんだ?


カップにソーサーを被せてひっくり返して、カップの底に指を乗せて祈るんだ。で、器が冷めたらカップの底から広かった粉で占うんだ。


へー、そんなので出来るんだな。


そうだな。明日、クリスマスか。


そうだ! 明後日ボクシング・デーじゃないか! チケットは手に入れたか?


チケットは明日取りに行く予定だ、お前の分とケリーの分もな。


なるほどな! 楽しみだよ! いつかアニメ化すると思ったよ!


だろうな、お前は先見の目があるだろうからな。


ところでさ今日何すんの?


今日? 今日は特に予定はないな。あ、ラジオ収録がある。


ラジオ収録? なんの?


いや予定だよ、かもの話だ。冠番組のブック・オブ・アメリカのやつだよ。


あー あれか! 決まったのね、前言ってたね。それ今日か。


そのはずだ、詳細送られてくる。


そろそろ行くか。


そうだな。


そう言うと、2人は割り勘で支払いを済まし、チャービルのアパートに戻った。


部屋へ戻ると、グスマンはトイレにいく。


と、そこにインターフォンがなる。声の主はケリーだ。いつも通りチャービルは鍵を開けて、扉を開ける。


すぐにケリーはやってくる。


やあ! ビル!


ああ、おはよケリー。


グスマンは?


トイレ。


ここにいるよー!


グスマンはトイレから大声で答える。


お前出てからにしろよ!


と、チャービルは怒る。


そういえば明日のチケットは?


明日のチケット? あーあれか、あれは明日奴にもらう予定だ、ケリーも来いよ。グスマンも来るから。


わかった。今日何するの?


今日はラジオ収録があるかも。


ブックオブアメリカ?


そう、それ。


あれか、ねえ! 私も出ていい?


いいけど、なんで?


いいじゃない! 面白そう!


ただ、本を語るだけだぞ。君本読むの?


一応出版社に務めてるんだけど?


営業だろ?


まあそうだけど。


いいよ、じゃあ出版社の話をしてくれ。


わかった。何時から?


それが、まだやるか分からないんだ。連絡が来なくて。


あーそか。なら後で連絡して。


ああ。


そこにグスマンがトイレから出てくる。


やあ、グスマン。


と、ケリーが言う。


ああ、ケリー。もう夜だから帰るよ、ビル。


え? 帰るのか?


明日忙しいんだ、靴を買いにいく。なあ、チケット行く時連絡してくれ、ビーニーズで待ち合わせよう。


わかった、またな!


グスマンは自分の家へ帰った。


明日はあのチケットを3人で貰いに行くようだ。











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