#29 アタリーの誕生日

チャービルとグスマンはビーニーズに寄ったあと、アタリーの誕生日プレゼントを買うためにショッピングセンターに向かう。


グスマンの車の中で、こんな話をする。最近出来たグスマンの彼女の話とチャービルはこの前知り合った女性の話をする。講演会で知り合ったシドニー・ヘルナ・ジョンニンだ。あれから連絡はしてない。


向こうからも電話は来なかった。


それでな、講演会であったそのシドニーって子から連絡が来ないんだ。


と、チャービルが話す。


そうなんだ、それはお前から電話しろよ。


やだよ、なんか負けた気分になる。向こうから声掛けたんだから向こうから連絡するべきだろ?


まあそれも一理ある。


ところでお前のほうはどうだ? えーと、アリエスちゃん。


アリエスじゃない! アニー・エーヌだ! アしかあってない!


アニー・エーヌね、それで?


変わった子だ、でも凄くいい子なんだ。今までより順調な気がする。アイスクリーム食べたあとの棒舐めるとか…… 。


それは多分気のせいだ。


そんな事はない、多分。


あーそうだな。


で? お前はどうなんだ?


なにが? 連絡するのか? しないのか?


やだよ!


しろよ! するんだ! お前は!?


わかったよ。


ついた、駐車する。


ああ。


グスマンはギャラリア・ダラスの駐車場に停めた。

ダラスにあるギャラリア・ダラスはスケートリンクとショッピングモールが一体化した場所だ。

チャービルのアーリントンのアパートから車で35分かかる。ダラスの市街地だ。


グスマンとチャービルは車を降りると、ショッピングモールへ入る。


そうだ、このショッピングモールのアイススケートセンターにナベーナがいる。


ナベーナ? 誰?


ほら大家の息子だよ、スケート選手だった人。


あ〜、あの人ね! あの人ってたしかスケート選手だろ?


そう、だけど怪我して選手できなくなって今はスケートリンクでスケート教えながら、雑誌の仕事してる。


へえーそうなんだ、寄るか?


いやいいよ用事ないし。


そうだな。プレゼント買って帰ろう。


そうだな。


2人はギャラリア・ダラスに入る。


なにがいいかな? あの人、なにが欲しいのかよくわからない。


と、チャービルが言う。


たしかに、あの人難しいよな。万年筆とか? 記者だろ?


そうだな…… 万年筆はどうだろ? この前自分で買ってた気がする。


ならダメだな。じゃあ香水はどうだ?


あの人がつけると思うか?


いやー まったく。


とりあえず、その辺ぶらぶらしながらみるか。


そうだな。


そう言うと、アンティーク店に入る。


これはどうだろ?


と、チャービルは1つのコップを手にする。


ポパイコップ!


そんなの喜ぶか? 一応女性だぞ。


たしかに。そういえばあの人、変わったものが好きだよな。ゲテモノとか。


そーだな、いっそゲテモノ買うか? カエルとか。


たしかにな。だけど誕生日プレゼントに相応しくない。


んーまあ本人が喜ぶならいいんじゃないか?


それは一理ある。近くにゲテモノ屋なかった?


あったような気がする。


お前は何買うんだ?


何にしよう?


お前からゲテモノ言ってきたんだ、ゲテモノにしろよ。


なんだって!? イカレテルのか?


お前の案だろ?


わかったよ…… そうするよ。


おれは別を買う。


なに? 一緒のやつにしろよ。お前だけずるい!


まあまあ、ゲテモノも本人喜ぶんだろ? ならいいじゃないか。


まあたしかに。


おれはコップにしようかな。そこにあるビーグル犬の。


あっそ…… 早くしろ。


わかった。


と、チャービルはビーグル犬のコップの会計を済ます。


よし、行こう。ゲテモノ屋に。


次は2人はゲテモノ屋に行くようだ。グスマンはしぶしぶ向かう。





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