#28 ケリーとアンケ2

9月13日、朝チャービルの元へ電話が来た。


それはこの前チャービルがお願いしたケリーの友達、アンケ・マルツの部屋の件だった。

チャービルはダニエルの電話に出る。

「もしもし? ビルか?」


「もしもし、そうです。ダニエルかい?」


「そうだ。この前の友達の件、決まったから連絡したよ。新しいアパートにする」


「ほう、新しいほうか、それは喜ぶよ。ちなみにどんなとこなんだい?」


「ピンクのアパートで、7階建てだ。アパート名はピーチ・アパートAだ、マンスフィールドにある」


「名前もピンクだね、わかった、言っておくよ」


「そうだ、明日の14日に新しく引っ越す人がいるから荷物手伝ってくれ。この前言った人だ」


「あ〜 あの件ね。いいよ、でも遅くならないよね?」


「まあ大体3時間あれば終わる。なにかあるのか?」


「明日姉さんの誕生日でね、家族で祝うんだ」


「ほう! それはおめでとう! わかったなるべく早く終わらせるようにするよ。相手にも早く来るように言っておく」


「ありがとう! ダニエル」


と、チャービルは電話を切る。


電話を切ってすぐにケリーがベルを鳴らす。


はい!どなた?


ケリーよ!


あいよ。


と、チャービルは扉の鍵をあける。


ケリーは5分後に来た。


やあ、ビル。


ああ、ケリー。そうだ、さっきダニエルから電話が来た。


あら! それで?


新しいアパートの方にするって!


やった! それでそのアパートはどこにあるの?


アパート名はピーチ・アパートAで場所はマンスフィールドだ。


ピ、ピーチ?


そうだ、可愛い名前だろ? ピーチ工場みたいだ。


まあなんでもいいわ、出て行ってくれるなら。


と、ケリーの言葉からボロがでる。


おっと? やはり嫌だったのか。


嫌というか…… だって! 彼女彼氏呼んでイチャイチャするんだもの!


いいじゃないか! それぐらい!


もういい、早く出てってくれるならお互いにいいでしょ。私はキーボード打つし、彼女は彼氏呼ぶ。


まあね。


場所どこだっけ?


場所はマンスフィールドだ、駅から近いって。


あら、それはよかった。彼女駅近がいいって。


そうか。


帰るわね、その話する。


わかった、またな。


そう言うとケリーは部屋をでて自分の家へと帰った。


すると次は入れ違いでグスマンがやってくる。


やあ、ケリー。


やあ、今帰るところよ。


ああ、またな。やあ、ビル。


おはよ、グスマン。


ケリーなにかあったのか?


あれだよ、友達の家が決まって喜んでた。


なるほどね。


そうだ聞いてくれよ、さっきダニエルから電話で引越しの手伝いをしてくれって、全然いいんだけど明日なんだよね。


明日? 明日はたしかアタリーさんの誕生日だろ?


そう、誕生日。だから遅れられない。


そうか、アタリーさんを怒らせるのは怖いな。


君来るだろ? 姉さんの誕生日会に。


行くよ、行かないと何されるか、検討もつかない。


そうだ! いまからプレゼント買いにいくか?


そうだな。何買うんだ?


まだ決めてない。


そうか、わかった。おれの車で行こう。


と、グスマンが言う。


わかった…… その前にビーニーズ行こ。


そうだな、丁度お腹空いたよ。


チャービルとグスマンは明日のアタリーの誕生日プレゼントを買う前にビーニーズに行くことにした。




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